訳あって故郷である福岡に帰ることにした。3泊4日のプチ長旅である。前回は2023年のちょうど今頃だったので3年ぶりの帰省となる。
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飛行機は羽田を9時30分発で予約していた。空港へは高速バスで移動するのでそちらも事前に予約していた。時間に余裕を見て6時20分発にした。高速バス乗り場までは自宅から徒歩で25分ほどで行けるのだが、この日はあいにくの雨が降っている。徒歩パターンは消えた。残りは路線バスかタクシーの2択である。最寄りのバス停までは歩いて5分ほどかかる。雨はそこそこ降っていたし、長旅のスタートなので、できれば濡れたくない。私はタクシー移動を選択した。
タクシー配車アプリのGOを使って事前予約をしようとしたが、その日の稼働台数上限に達しているため予約できないというメッセージが出てきた。やれやれ、違うアプリも見てみたが同様のメッセージや、事前予約自体ができない仕様になっていた。クソーッ!
バスは始発で最寄りバス停を5時50分発のモノに乗らないと間に合わないことが分かっていた。時計を見ると5時30分を少し回ったところだ。Googleマップに尋ねると、家を5時44分に出ないと間に合わないことを教えてくれた。なるほどね。他に配車アプリはないかと探してみると灯台下暗し、Uberがあったではないか。フードデリバリーではたまに使うがタクシーは初めてである。アプリをインストールして配車の時間を設定し予約ボタンを押すとすぐに予約完了した。
さすがUber、そういえばアメリカなどでは一般の素人運転手がライドシェアで運用しているような話を聞いたな。少し不安になったので日本のUberはどうなのか調べてみると普通のタクシー会社が運行しているモノしかないと分かったので安心した。時計を見ると5時42分である。そこでやっと気が付いた。あれ?Uberのアプリを見ていると「タクシーをマッチングしています」というステイタスで待ち状態になっているではないか。予約は完了したが私の家の近くを走っているタクシーがいないと話にならないのである。
アプリ内の地図には自宅から5キロほど離れた場所にタクシーが数台走っているのが見えるのだがステイタスはマッチング中のままである。かなり焦って来た。5時44分。家を出ないと間に合わない時間だ。マズいぞ。予約はしたので料金はカードから引き落としされる。キャンセル料は取られるのか?バス停に向かっている途中にタクシーが来たらどうしよう?などと焦る頭で考えていたがそんな余裕はないと判断した。5時45分。ダメだ、バスで行くのだ!
キャリーケースとトートバッグをエイヤッと担ぐと家族との挨拶もそこそこに靴を履いて家を飛び出した。雨なので折り畳み傘を取り出す時間がもどかしい。早朝なのでキャリーケースをゴロゴロと音を立てて引きずるには気が引ける。なので重たいけど上に持ち上げて走った。全速力で走った。バス停までは500メートルほどの距離である。
普段、ランニングやロードバイクに乗って体力をつけている私のはずだったが今年の年始に交通事故に遭ってしまい、半年以上そのように体を動かしていない。ゼェゼェと切れる息を我慢しながら走りに走った。靴とズボンは雨に濡れて気持ちが悪い。バス停までの道の途中に通りに出るため、厄介な階段を登らなくてはならないことは分かっていた。その階段にさしかかった時点で私の体力はすでに残り30%程度になっていた。
クソーッ!負けてたまるか!重い荷物を担いでキツい階段を50段ほど登るとバス通りに出た。ハァハァ、よくやったぞ!バスがやってくる方向を見ると、そのような車の影は見えない。ああ良かった、とりあえず間に合ったぞ。そう思いながら信じられないくらいに脈打つ鼓動を胸に感じ、そしてフルマラソンを走り切ったように肩で息をしながら前を見上げて歩き始めた。そして愕然とした。
200メートルほど先にあるバス停にはすでに私が乗る予定のバスがハザードをたいて停まっているではないか!マジか!クソーッ!運転手さん、行かないで!疲弊した身体に鞭打ち、再度力の限り走り始めた。時計はすでに出発時間の6時50分を過ぎている。是が非でもそのバスに乗らなくてはいけない。乗り遅れると旅の計画が最初からすべてパーになってしまうのである。
ウブでマジメなお大酒飲み、かつ天才である私はすぐに持っていたキャリーケースを先ほどとは全く逆の思想で、これでもか!というくらい地面に当てつけながら「ゴォーッ」という車輪の音を立てて転がした。1秒でも早く私の存在を運転手に気づいてもらうためである。全速力で走り抜いたラスト100メートルは、おそらくタイムにして9秒を切っていたと思う。バスの扉の前に立つと傘をたたみステップに乗り上げてICカードをかざした。そして目の前の優先座席に崩れるように倒れ込んだ。ふーっ、Uberでタクシーなんか2度と頼まないぞ!
おさまらない激しく脈打つ鼓動と息切れをグッと押さえつつUberのアプリを見ると「キャンセルされました」というステイタスに変わっていた。タクシーの予約アプリは時間に余裕がある時に使うものだという勉強になった57歳アラカン、ジョージクルーニーそっくりオヤジなのであった。
そこからは順調に空港へ向かう。向かうはずだった。しかし神様は私のような天才に苦労を与えたがるのである。道が激混みなのだ。ただでさえ通勤時間帯で混むはずなのに加えて天気が雨なのである。またまた気を揉みながらの移動時間となってしまった。高速道路で雨の日。事故などが起きたら命取りだ。バスは全く動かなくなり確実に飛行機には間に合わなくなるだろう。そんな最悪パターンを考えるとゾッとする。Googleマップで渋滞状況を確認しつつ一人であぶら汗をかいていたジョージクルーニーなのである。
フーッ、しかしついに渋滞も通り抜けて予定より15分遅れの空港到着となりそうだ。まずは良かった。
搭乗手続きを済ませ保安ゲートを抜けると出発時間の20分ほど前である。
ではお待ちかねの
あれ?
だ、誰だ!?
そう。今回の旅は大酒飲み悪友のT川氏と過ごすことにしていたのだ。3泊4日の旅の始めは東京クラフトで幕開けとなる。
乾杯ッ!
ブハーッ!
朝はクラフトビールに限る!
搭乗開始。
もちろん我々はファーストクラスなので一番最初に乗り込む、という夢を昨日見た。
外はあいにくの雨。
しかし、離陸して一気に雲を突き抜けると青空が広がる。空の旅はこれが気持ち良いのである。
福岡空港到着。あっという間だ。ここからは電車移動になる。
ドーン!
やって来たのは久留米駅。日本のリバプールと呼ばれるミュージシャンをたくさん輩出する街である。私は個別で用事があったので、それを済ませるためにT川氏とは別れての行動になる。
用事の前にGoogleで検索して目星をつけていた店へ。
なんだか昔食べたような気がしないでもない店内に入ったのだが記憶違いだったかもしれない。ていうか、全く覚えていない店内の景色だった。
ラーメンマニアの心を揺さぶる壁一面の情報。先客は一組だけだったのでテーブル席にドッカと座った。
最近、横浜で家系ラーメンの大盛りを食べたのだが翌日の昼まで満腹感が続いて胃がもたれるという症状にみまわれた。なのでこれからは普通盛りを味わう大人の食べ方に徹することにしたのだ。ドカ食い人生57年間を生きてきて初めて気づいた当たり前なのであった。
ドーン!
夢にまで見た本場のとんこつラーメン。普段はTikTokの動画を見ながら替え玉する配信者の姿にヨダレを垂らし憎しみを倍増させていたのだが今日は違うぞ。私が本当に食べるのだ!いただきます!
スープは、ザとんこつラーメンといった胡椒の効いたコッテリ系、麺はコシのある細麺でタマランチ快調。これを訪ねて3000里、ずっと探し求めていた味なのだ。
チャーシューは薄切り。味が染みててこれまた最強。
もちろん完飲完食。豚骨ラーメン発祥の地は久留米であると、まことしやかに囁かれているが真相は何も知らない。
ちょっと散歩して行こう。
懐かしい通りを歩く。
あんな思い出。
こんな思い出がいっぱいだ。
閉店してしまった店も多い。
どんどん進む。
角打ち専門酒店。
渋い!行ったことないが。
なくなったと聞いていた飲み屋街が残っていた。
おいでやす古賀久。
ああ、歩き疲れた。池町川でひと休み。
懐かしい建物の中の懐かしいお店はなくなっていたようだ。
次回に続く。
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7月の初めはオッサン二人旅を満喫してきた。
なので毎日飲み過ぎたということは想像に難しくないだろう。
そしてやっぱり胃腸が弱り気味である。
毎日のラーメン三昧、ビール三昧が祟ったようだ。
なので今日は休肝日として体を休めた気持ちになったグビグビ飲もうではないか。
ビールをこよなく愛する皆さま
であるからして
やっぱり今宵も
キンキンに冷えたビールで
乾杯ッ!
なのである。
ムフフフフ。


























