【昨日のビール】
ロング缶:2本
芋焼酎ロック:4杯
【昨日の実績】
自転車:×
筋トレ:×
お菓子断ち:◯
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2024年12月1日の日曜日。
前日、土曜の夕方に変態パパ活チームのLINEグループにコメントした。
「明日、どこかに行く人がいたらついて行こうかと思っています」
すると、すぐに返信が来た。
「行きましょう。コースは適当にアレンジします!」
説明しよう。変態先輩からだ。変態パパ活チームは4人で構成されている。ド変態先輩、変態先輩、ノーマル先輩と私だ。変態先輩は最近ド変態に近くなってきたような気がしていて、危険人物だ。週末に時間が空いていたら、所かまわず出かけて行って、峠などを登っているようなのだ。
とりあえず2名で出かける事に決定し、集合は朝の7時半にした。なので前日はあまり飲み過ぎないように気を付けて布団にもぐり込んだ私なのであった。
翌朝、目を覚ますと時計は5時半。まだ早いのでトイレに行ってからもう一寝入りする。二度寝のシアワセに包まれウトウトと天国へ行った。そして目覚めたらなんと6時50分、おい、寝坊だ。集合場所までは急いで行っても20分はかかるので、とりあえず変態先輩に遅れる旨をLINEしておく。
超特急で準備して、歯磨き、洗顔、着替え、コンタクトレンズを入れて、自転車関連の小物などをかき集めると家を飛び出した。時間は7時15分だ。できるだけ間に合うように急いでペダルを漕いでいると変態先輩から連絡が来た。
「急がなくても大丈夫ですよ。私も少し遅れます」
おお、良かった。とは言え、できるだけ急ごう。車通りの少ないコースに変更して集合場所に向かったのだった。
前田、じゃなかった、紅葉がきれいな銀杏の木の下を走る。
今日も雲一つないいい天気だ。気持ちが良い。
集合場所に到着すると、変態先輩が笑顔で待っていた。遅れたことを詫びると早速出発である。とりあえず、変態先輩の後をついて行くことにした。ついて行くのは良いのだが、さすが変態先輩、普通に道路を走っていても速度が速い。ちょっとした登り坂などが出てくるとすぐに遅れてしまうのだ。困ったな。ちょっとでもついて行けるように頑張るのだが、ここで嫌なことが脳裏に浮かぶ。
だいたい、このような時は上級者のペースに合わせてしまい朝の早いうちから体力を消耗して、いざ峠越えなどのタイミングになると、すぐにバテてしまうのだ。足も上がらず、辛いライドになってしまうのが目に見えている。なので、あまり無理せずに赤信号などで追いけばよい、というくらいの心構えでペダルを漕いだ。
一般道を走っていても、結構な坂が現れる。今日は道志みちを走ってから目的の峠越えをする予定なのだが、その前にゼブラ坂と呼ばれる坂道を通らなくてはならないことに気づいた。車では何度も登ったことのあるその坂は、登板車線があるような登り坂なのである。車でしか走ったことはないのだが、それでも斜度のきつい上り坂というイメージがある。果たして登れるのか?序盤から浮かない気分になっていた。
いざ、ゼブラ坂へやって来た。やはり結構きつめの坂で、しかも嫌な感じのダラダラ距離である。ゼェゼェ、変態先輩はもう見えなくなってしまった。クソーッ、この変態!なんてところに連れて来るんだ!一番軽いギヤにして、エッチラオッチラペダルを漕ぐしかない。
ブハーッ、やっと登ったぞ。そしてご褒美、登った分だけその後は下り坂が待っている。これは最高に気持ちが良くて、ビュンビュン進む。これがあるから自転車はやめられないのだ。グヒヒ。
青山の交差点から道志みちに入ると、ここからはアップダウンの繰り返しでこれまた地味にキツ道が続く。しかしなんとかマイペースで変態先輩について行った。
「さて、いよいよ第一目的地に来ましたよ」
変態先輩はそう言ってニヤリと笑った。やっと本番だ。嫌だな、、、
ココがスタートだ。今日、最初の目的地は牧馬(まきめ)峠といって、初心者向けのヒルクライムポイントだそうである。私は初めて上る峠だ。以前、変態パパ活チームのノーマル先輩が登って、非常にツラかったと言っていた峠だ。私が何度か登ったことのある城山湖のキツさを「1」としたら、牧馬峠はどれくらいですか?と昨日ノーマル先輩に質問したらこう返ってきた。
「0.5×0.5×0.5、ですね」
「えっ?」
なんだかよく分からない答えで非常に不安になったが、行くしかない。さあ、登るぞ、アチョー!
スタートするとすぐのところから道志川が見えた。そこは新戸キャンプ場がある場所で、前田じゃなくて、紅葉がとてもきれいだった。そのまま大きな橋を越えると、いよいよヒルクライムスタートである。
最初は結構急な登り坂が続く。斜度にして86度くらいで、ほぼ直角だ。嘘だ。一番軽いギヤにしてゆっくりと登る。変態先輩と、お喋りしながらなんとなくツラさを紛らわしながら登っていると、私たちの横をあっという間に追い越していくバリバリの、夜明るいなー、じゃなかった、ヒルクライマーがいた。気にせず登っていくと、今度は私達を追い越すにはちょっとスピードが足りず、中途半端な速度のローディが現れた。ぱっと見、白髪で私よりもちょっと先輩位の年齢のようである。
「私は抜いてしまえるようなスピードは出ないんです。一緒に走らせてください」
見るからに高級そうな自転車に乗ったその白髪先輩が私に年齢を質問してきた。
「55歳です。ロードバイクを始めて1年半の初心者なんです」
すると、白髪先輩が言った。
「まだまだお若いですね」
今度は私が年齢を質問する番だ。
「64歳です」
ええっ!お若いですねー。変態先輩と二人で驚いた。そこからは、自転車歴や今走っているコースの特徴、白髪先輩が入っているサイクリングチームの事など楽しい話をしながらのヒルクライムとなった。自転車に乗っていると、思いがけない出会いがあるのもまた魅力である。ここ、牧馬峠へは何度も来ているようで、さっき私たちを抜いて行ったローディさんは仲間だそうである。
そんなこんなで、なんとか頂上にたどり着いた。やったぞ。
この峠の残念な点は、峠を登りきってもあまり良い景色が見られない所である。なんとなく樹海のような雰囲気で、なんとも寂しいゴール地点なのだ。
先に出発した白髪先輩たちとお別れしたら小休止を取って、我々も走り始めることにした。そこからは急な下り坂が続き、汗をかいた体が一気に冷えて寒くなってしまった。このままでは風邪をひいてしまうのではないか?
いやいや、心配ご無用。その後に今度は大垂水峠が待っていた。ヒーッ、つ、ツラいけど気持ち直弼じゃなかった、気持ち井伊(いい)。
この時期はいつも渋滞になる京王高尾山口駅を望む道を通ると、原宿の竹下通りのように大混雑している光景が目に飛び込んできた。登山も大変だ。
その後は本日の〆となる最後の目的地へ。
ドーン!
Lotusさんに教えてもらったカツ丼がデカ盛りの店「長岡屋」へやって来た。
値上げをしたであろうことがすぐにわかるメニューを見ると、突然変態先輩が焦り出したのが見えた。
C「どうしました?」
変「cornさん、ヤバい。今日、現金持ってきてないっス」
C「おお、私は現金2000円だけです。じゃあ、paypay使えるか聞いてきますよ」
そう言って暖簾をくぐり、格子戸をガラリと開けた。蕎麦屋特有のカツオ出汁の効いた甘い香りがぷわーんと鼻の中に飛び込んできた。こりゃたまらん。店は11時開店で、今は11時20分なのだが、席は8割がた埋まっていた。忙しそうにしている女性の店員さんが私に気づく。
「いらっしゃーい、何名様?」
気持ちの良い声かけをしてくれた。私は申し訳なさそうに言った。
C「あのー、すみません。paypayは使えますか?」
店「ごめんなさい、ウチはそういうのやってないんですよねー」
C「じゃイイですぅー」
オダギリジョーに捨て台詞を吐いて格子戸をガシャンと閉めた。
「また今度、ゆっくり来ましょー!」
残念、無念、ボクイケメン、自宅方面、行きましょか。
長岡屋の斜め前には東京八王子蒸留所書かれたオシャレな建物があった。なんとなくテレビで見たことがある、ビールの蒸留所だ。ここにも来てみたいが、自転車ではこれないな。
2週続けて長距離の峠越えとなった、ウブでお茶目な大酒飲みの私は、この時点ですっかり疲れ果てていた。
変態先輩は帰り道に、もうひと山越えて帰りますか?なんて言っている。さすが変態、私には到底まねできない。丁重にお断りし、私は浅川沿いの平坦な道をポタリングで帰る選択をした。
「お疲れ様でした!楽しかったです。また行きましょう!」
そう言って別れた。もう足がガタガタである。のんびり帰ろう。
浅川沿いにある、いつもの場所でパチリ。
おっ!
綿帽子をかぶった美しい富士山が社会主義共和国連邦、じゃなかった、ソビエていた。
ジョニーくんもお疲れさま。
どこまでも蒼い空が気持ちよすぎる。
ん?
あれ?
いや待てよ。
あ、あれは、もしや、、、
さ、詐欺だーーーーーッ!
よく頑張りました。
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ああ、今日もお腹が空きすぎて、やらかしてしまった。
長岡屋のデカ盛りカツ丼が食べられなかったので作ってしまった乾麺3束の特盛りタラちゃん、じゃなかった、ワカメそば。
食べても食べても減らないこの感覚が病みつきになりつつある。危険だ、気をつけろ。
ブハーッ、完飲完食。
うーん
後悔なんてしない、しないぞ。
うん、しない。
しないな。
ビールをこよなく愛する皆さま
であるからして
何もなかったように
やっぱり今宵も
キンキンに冷えたビールで
乾杯ッ!
なのである。
ムフフフフ。























