【昨日のビール】
ロング缶:2本
芋焼酎ロック:5杯

昨日は前日の飲み会で帰りが遅かったのと、二日酔いの中に朝早く起きたのが重なったので晩酌は早めに切り上げるつもりだった。


つもりだったが、やはり飲み始めたらいつもの調子でなんのその、芋焼酎がグイグイ進んだ。
後悔はしていない。
いない。

めっきり秋の陽気となってきた。
先日の朝も太陽の陽がカーテンの隙間から差し込み、湿気のない空気に包まれて気持ちよく起きることができた。
台風が続いた後だったのでなおさら空気が乾いているように感じた。

顔を洗ってテレビのニュースなど見ながら家族のせわしない出発準備に付き合っていた。


あらかた準備もひと段落ついたので、私は一人ベランダに出て小さな庭の隅に置いてある折り畳み椅子に腰かけた。
澄んだ空気が心地よく、眩しすぎる太陽の光に目を閉じて思い切り息を吸い込んでみた。

スーッと入ってくる空気の奥に、何とも懐かしい脳みそを直撃するような香りが混ざっていることに気づいた。
ムムッ?

急いで目を開けて庭の芝生を凝視する。


そこには昨日までは存在しなかった見覚えのある形をした何かがあった。

私の第二の宿敵であるノラ猫が後ろ足で「いらん、いらん」しながらかき集めたであろう芝生の枯葉がこんもりと盛り上がっていた。
凶悪事件がまた発生してしまったのだ。


内容は以下に詳しい。


しかし待てよ。
私が最大の信頼を寄せており、我が家の警備を一手に任せているエージェント「猫まわれ右ビックリスプレー」が目を光らせているはずだ。


なにかしら動く物体が近づくとセンサーが反応して警告音を出した後に「プシューッ」とスプレーが発射される猫よけグッズだ。
効果は絶大であることは実証済みである。

昨日も寝る前にスプレーのスイッチが入ってることは確認した。
しかし、凶悪犯の残した遺留品は確かに我が家の庭に威風堂々と横たわっている。

現場検証だ。
よくよく見ると、そのスプレーと遺留品との間隔がかなり広いことに気づいた。
要はセンサーが届かない場所へ移動してから犯行に及んでいるのである。
クソーッ。

手入れをしている我が家の大切な小さな庭に、毎朝バカ猫のフンが出現するのだ。
あまりの憤りに役所の生活課に苦情の電話を毎日入れるのが日課になった。
嘘だが。


私は緊急対策会議を開いた。
独りで。

まずはスプレーのセンサー範囲が猫の導線をカバーするよう侵入経路の可能性がある方向に大きく前進させた。
庭の中央にそれを置いた、といったほうがわかりやすいだろう。
作戦A完了。

次に庭の片隅にセンサー付きのライトを設置した。
地面すれすれの高さに置いたので、凶悪犯のみをターゲットとした特別仕様だ。
作戦B完了。

そして、大切なのは敵を知ること。
知らない相手を倒すのは難しいが、少しでも情報を掴んで対策していけばいつかきっと勝利への道筋が見えてくるはずだ。

私は迷いなく部屋の窓から庭を見渡せる位置に監視カメラを設置した。
カメラと言っても古くて不要になったiPhoneを流用して監視カメラアプリを動かす方法だ。
無料のアプリだが結構感度も良く画像も鮮明でなかなかどうして使える。
作戦C完了。

あとは、凶悪犯が現れてどのように犯行に及ぶのか、はたまた我が家の最新鋭のセキュリティシステムに驚愕して文字通り尻尾を巻いて逃げていくのかを確認するのみだ。
ムフフフ。

セキュリティシステムを導入した翌日に何かしらのモーションが検知され録画されたであろう監視カメラの動画を片っ端からモニターした。

ほとんどが車のライトに反応して隣の家の壁が明るくなるような何でもない動画だった。

しかし、日付が変わるくらいの時間に残された動画には明らかに今までとは違う衝撃の動画が見つかった。


そこには善良な市民たちの健やかな生活を脅かしているあの凶悪な犯罪ノラ猫らしい猫影が映っていたのだ!
私の家と道路との境にあるフェンスの上を堂々と歩いており、私を小バカにしたような憎たらしい姿なのだ!


見覚えあるぞ。
茶色い毛をしてぶくぶく太った人懐っこいやつだ。
羊の皮を被った猫だな!
あれ?

そのノラはフェンスの上を歩きながら、センサー付きライトが反応して庭が明るくなったその瞬間、スッと歩みを止めてカメラの方を向いたかと思うとニヤリと笑って牙を光らせたのである。
宣戦布告だ。
コノヤロウ。

私はすぐさまバカ猫が歩いていたフェンスの上に、猫が通ると踏み外して下に落ちてしまうように不安定な形でトゲトゲマットなどを置くもう一つの対策をとった。
作戦D完了。

今のところ、その後は凶悪犯罪の現場に選ばれることはなくなった。
まだ2,3日しかたっていないが。




娘が移動教室で昨日から2泊3日の間、出かけている。

いつもいるはずの娘がいないとやはり寂しいものである。


昨日はそんな気持ちを反映するように質素な晩酌になった。


きゅうり(味噌でいただく)


玉ねぎスライス。


ブロッコリーのペペロンチーノ風。


キャベツ(ゴマ油とポン酢でいただく)



明日、娘が帰る。


久しぶりの再会を夢見て、今夜もビールで乾杯といくことにするのだ。

ムフフフ。