日本のモンキーレンチ-12
【最終回】
"全体まとめ"と"非JISモデル"
2ヶ月に渡って書き続けてきましたが、最終回の今回は"全体まとめ"と"非JISモデル"です。
これで『日本のモンキーレンチ』全12編は完結です。
200本を越える実物写真を使用し、『日本のモンキーレンチのすべて』を目指して解説してきたつもりですが、いかがでしたでしょうか?
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1.日本のモンキーレンチ全体まとめ
1)製造会社55社
日本のモンキーレンチ製造会社は、55社が確認できています。
後述する資料-1によると1957年時点で製造会社は25社となっています。
但し、これには大阪以外の関西でJIS認証を取得した3社が抜けていますので、1957年時点で計28社(25+3)あったことになります。
さらに、1957年以降で非JISモデル製造会社が14社見つかっていて、JIS認証取得会社も4社が追加となっていますので、合計で製造会社は46社(28+14+4)。
また、戦前にだけ存在していて製造会社だったと思われる9社が確認できています。
したがい、全てを足し合わせると日本のモンキーレンチ製造会社は、55社(46+9)となります。(JIS認証取得会社…15社、非JIS会社…40社)
これ以外に、これまで11回の中で取り上げてきたJIS認証取得会社が製造元となっているOEMブランドもあります。
さらに、工具商社が運営するOEMブランドがまだあると思います。
ただし、そのOEMブランドも、この55社が製造元になっているはずです。
本稿後半の一番最後に取り上げていますが、非JISで製造会社名が分かっていないモデルが8社あります。
これらも基本的には55社のOEMモデルと考えていますが、未確認の非JIS製造会社の自社モデルが混じっているかもしれません。
ただし、未確認製造会社はそれほど多くはないだろうと考えていますので、日本のモンキーレンチ製造会社は55社からそう大きくは外れていないと思います。
なお、2000年頃から登場する新世代デザインのモンキーレンチで、大手メーカー製(JIS認証取得会社製)以外は、工具商社のOEMブランドで海外製と認識しています。
これらで、JAPAN刻印(=日本製)が入っている物がもしあれば、日本製の非JISとして本稿で取り上げていきます。
★55社一覧
※各会社の詳細は、以下を確認願います。
・JIS認証会社…『日本のモンキーレンチ』第2回~11回
・戦前会社…『同』第1回
・非JIS会社…本稿後半の第2項
★資料
日本のモンキーレンチの成り立ちと業態が詳細に分かる資料を2冊見つけました。
本稿の解説は、この2つの資料に基づいています。
2冊共に30ページ程度のボリュームですが、モンキーレンチ・フリークの方はじっくりと読み込むことをお勧めします。(閲覧には登録無料の国会図書館IDが必要)
・資料-1『作業工具、枚岡市縄手地区を中心として』⇒ こちら with 実会社名
※1957年『輸出中小工業の実態調査』の第五編の『一作業工具』
・資料-2『モンキーの町、枚岡市縄手地区』⇒ こちら
※1960年『中小企業研究 第6巻』の第2部、第5章『枚岡の作業工具』
2)地域別
資料-2によると、1960年の時点で28社中の25社が大阪の会社で、さらにその内の20社は枚岡(ひらおか)市の縄手地区に位置しています。(20社:上表①~⑰+㉙~㉞のいずれか3社)
日本のモンキーレンチ会社の7割以上が大阪/枚岡市の縄手地区(大阪東側の生駒山裾野)にあったことになります。
後半に掲載する非JISモンキーレンチにも、大阪/枚岡の会社が多く登場します。
新潟/三条と共に大阪は機械金属の街として有名ですが、製造業者が集まっていた縄手地区と、それを卸していた機械金属の問屋が集まっていた大阪駅南側の立売堀新町地区の2カ所をして『機械金属の街、大阪』と呼ぶと理解しています。
↑資料-2より
↓資料-1より
★1937年当時の縄手地区モンキーレンチ製造5社(資料-1より)
『レンチ工業は戦前の昭和12年(1937年)頃には日本理器、安中工具、北川レンチ、山陽機工(三洋機工の誤りの模様)、丸信工具の五工場を数えたが、現在では二十工場に増加している』
★1957年当時のモンキーレンチ生産量比較(資料-1より)
上の第5.10表と同12表に登場する大手6社(大阪、枚岡、堺、東京、新潟2社)。
★枚岡市縄手地区:赤丸(立売堀新町地区:青丸)
・大阪市の東側にある生駒山の裾野地域。(4キロx2.5キロのエリア)
・昭和4年に縄手村となった四条、河内、六万字、池島、横小路の5部落エリア。
・昭和22年に縄手町、昭和30年に周辺地域と合併して枚岡市。
・縄手町Wiki ⇒ こちら
★巻末に資料2種の主要部分を抜粋して掲載します。
↑ここまで日本のモンキーレンチ全体まとめ
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↓ここから非JISモンキーレンチ
2.非JIS モンキーレンチ
JISモデルを解説した『日本のモンキーレンチ』第2~11回を補完する形で、非JISモデルを取り上げます。
1951年にJIS認証制度が開始されて以降、作業工具の主要メーカーはJIS認証を取得していき、JISマーク付き商品が市場の主流になっていきます。
その中で、枚岡市縄手地区を中心とする小規模メーカーは、JIS取得のための設備や体制を整える体力は無く、亜流ながら非JISの部分鍛造モデルを生産継続させるしかありませんでした。
そんな中で、輸出にその活路を見いだし、半数以上が輸出向けになっています。
1960年、70年代の輸出ブームが終わり、最終的には本稿で取り上げている非JISモンキーレンチの製造会社は廃業(または事業転換)し、今は一社も残っていません。
なお、枚岡発祥大手である日本理器等の全鍛造モデルは社内で一環生産されていた一方で、部分鍛造モデルでは可鍛鋳鉄の本体をほとんどの枚岡会社は外注していたようです。
また、デザインとしては1社を除き全てがクレセント型であり、どれも同じような形状になっていますが、ロゴには面白みがあります。
以下3条件のモンキーレンチを取り上げます。
1) 非JISモデル(JIS認証16社による非JISモデルは除く)
2) 日本製
3)戦後(1945年~)
⇒ 戦前モデルは、こちら
上記3条件に合致するモンキーレンチを以下の4種類に分類します。
ケース-1. 実物あり、製造会社も分かっている
ケース-2. 製造会社&ブランド名は分かっているが、実物は見つからず
ケース-3. 製造会社だけ分かっているが、ブランド名は不明で、実物も見つからず
ケース-4. 実物があり、販売会社は分かっているが、製造会社は不明
ケース-5. 実物はあるが、製造会社、販売会社共に不明
ケース-1. 実物あり、製造会社も分かっている
★全鍛造
4. フルマーク印 /三洋機工(株) @大阪/牧岡
・戦前の長井工具製作所が社名変更(住所と社長が同一)
↑戦前1939年『日満支工業年鑑』
19. ラクダ印 /日工産業(株)
・非JISでは珍しいバーコ型。(凹パネルがウォーム部とつながっている)
・裏面に会社名"NIKKO"の刻印。
・単に"FORGED"なので、部分鍛造かもしれません。
・本稿で取り上げたモンキーレンチの中で唯一の15度です。
・バーコ型で15度となるとSANKIとの近似製を感じますが、ヘッド形状やパネル左端等の造形が異なります。
・大阪の東区と堺の2カ所に工場があったようです。
・鈴木自動車のスズライトを製造していた同名の日工産業(株)とは別会社です。
・同じバーコ型で15度のSANKI、さらにバーコ型23度のまこと刃物製作所の三菱向けとの比較。(上からSANKI、ラクダ印、まこと三菱)
・3社共に雰囲気は似ていますが、それぞれに特徴があります。
・SANKIとラクダ印は、同じ15度ながら、握り部がくびれとストレートの差。
・ラクダ印とまこと三菱は、握り部が同じストレートながら、傾きが異なり、15度と23度の差。
★部分鍛造
3. KOAK /(株)北川製作所 @大阪/枚岡
・昭和12年に枚岡にあったモンキーレンチ製造5社のひとつ。
・大正11年/1922年創業の『北川レンチ製作所』と昭和32年1956創業の『北川製作所』の2つが1962年以降の資料に登場しますので、卸売り等の別会社として『北川製作所』が設立されたのだろうと思います。
・この後も含めて5つのモデルで外箱写真を掲載していますが、共通しているのは日本語が全く書かれていないこと。
・輸出用モデルとして製作され、日本市場にも出回ったと理解しています。
・"JAPAN"刻印がありませんが、法規で"JAPAN"刻印が義務づけられるよりも以前の商品と推察。
↑1962年、1966年、同
9. KKS /(株)近畿工具 @大阪/枚岡
・同時期の資料に『近畿工具株式会社』と『株式会社近畿工具製作所』の2つがありますが、住所が同じですので、どちらかが間違っている、または製造会社と卸会社の2つが同住所にあったのかもしれません。
・ロゴ"KKS"より『株式会社近畿工具製作所』Kinki Kougu Seisakujyoを採用します。
13. ◇SK /小枝工具製作所(個人経営)@大阪/枚岡
・小枝工具製作所は、上の資料では輸出向けの卸売りと小売りになっていますが、本稿前半の『枚岡1957年17工場』リストには入っているため、製造会社としてカウントしました。
↑↓同じ会社が2つのブランドを出している模様。
13. 旭ワニ印(SUN CROCODILE) /小枝工具製作所(個人経営)@大阪/牧岡
↑↓外箱のロゴイラストは旭が上側、本体の刻印ロゴは旭が下側。
15. O.N.S. /大西工具(個人経営)@大阪/枚岡
・大西工具製作所を英訳すると"ONiShi Tool Works"のため、本モデルの製造元と特定。
17. SANSHO /三商金属工業(株) @大阪/枚岡
・会社資料は見つかっていませんが、会社名だけが分かっている三商金属工業の"三商"より本モデル◇SANSHOの製造会社と特定。
・部分鍛造を示す"DROP FORGED JAW"や"PARTIAL FORGED"の表示がありませんが、"HIGH FREQUENCY HARDENED"が本体の可鍛鋳鉄を指すと解釈し、部分鍛造に分類しました。
29. ㋖ MARUKI /㋖工具製作所
BEST TOOL /北日本鍛造(株)
・現在の工具商社BEST(旧・平松商事)とは別に、グループの製造会社として1965年~1975年に北日本鍛造があり、その時代のモンキーレンチ。
・但し、スパナとコンビレンチの製造がメインでしたので、このモンキーレンチも製造していたのか、または平松商事のOEMなのかの情報がありませんが、OEMの可能性が高いのだろうと考えています。
(したがい、冒頭の製造会社一覧には掲載していません)
ケース-2. 製造会社&ブランド名は分かっているが、実物は見つからず
5. マリ印 /丸信工具(株) @大阪/枚岡
7. SUNCRAB印 /大東工具製造(株) @大阪/枚岡
11. NKS印 & ギヤー桜印 /日本工具製作所(個人経営)@大阪/枚岡
↑↓NKS印が2社ありますが、別々の会社のようです。(共に枚岡)
12. NKS印 /西川工具製作所(個人経営)@大阪/枚岡
20. スピード印 /スピード工具(株)
21. オリエント印 /東洋機工工業(株)
30. タイプ印 /(有)関西工具製作所 @大阪/枚岡
↑↓JIS認証取得の安中工具と社長および住所が同じ。(ブランド名は異なる)

35. フタバ印、エンジニア印 /(株)双葉工具製作所
40. ツーダイヤ印 /早川可鍛鋳鉄(株)
41. C.M.C /中央可鍛工業(株)
42. チェリー印 /東新金属(株)
43. 一重丸京 /京都機械(株)
・戦前と戦中はゼロ戦など海軍向けの整備工具を大々的に生産していた京都機械ですが、戦後は作業工具の一般市販に転じます。
・社史『京都機械三十五年の歩み』に自動車整備工具ボードの写真が載っていて、その中にモンキーレンチが含まれています。
・その一重丸京/京都機械のモンキーレンチを見つけました。
・15度を採用していて、前述社史に『1953年、54年頃からモンキーレンチは北陽産業に生産委託』と書かれていることと符合します。
ケース-3. 製造会社だけ分かっているが、ブランド名は不明で、実物も見つからず
↑1963年『機械工具取引案内』
・モンキーレンチ製造メーカー22社が掲載されていて、この内11社がJIS認証メーカー(赤下線)ですので、残り11社が非JISメーカーになります。
↑1960年『中小企業研究 第6巻』
・大阪/枚岡市縄手地区のモンキーレンチ製造会社一覧
上の2つの資料内から前述ケース-1~3の掲載会社を除くと、以下の6社が該当。
8. 中央工業(株) @枚岡
10. (合)協和工具 @枚岡 (ブランド"丸K"??)
14. 前田工具製作所(個人経営)@枚岡
16. 蔵地製作(個人経営)@枚岡 (ブランド"KRC"??/KuRaChi)
36. 大阪可鍛鋳鉄(株)
37. (株)小川工具製作所
さらに、1958年『大阪府工場名鑑』より。
31. 磯山工具製作所 @枚岡
32.岡田鍛造所
33. 広洋機工製造所 @枚岡
38. (有)西村工具製作所
39. 山中工具製作所
1961年『大阪府工場名鑑』より。
34. 山富士工具製作所
ケース-4. 実物があり、販売会社は分かっているが、製造会社は不明
モンキーレンチ以外ではJIS認証を取得している主要作業工具会社の商品で、製造会社(JIS認証取得)が分かっているモデルは、第2回~11回でOEMモデルとして取り上げています。
一方で、主要作業工具会社の商品ながら、出生が良く分からない非JISモンキーレンチがあります。(JISマーク付きならば製造者記号から必ず製造会社が分かりますが、非JISモデルでは製造者記号がないため判別が難しくなっています)
これらは自社生産なのかOEMなのか判断に迷うところです。
新潟鍛鋼(株) /NTKに改名する前、1945年~1955年
・新潟/三条の新潟鍛鋼の全鍛造モデル。("Drop Forged Steel"より全鍛造)
・ロゴが正立文字のNTKより新潟鍛鋼製と分かります。
・1955年にNTKへ社名変更(経営陣も変更)しますが、社名変更後のロゴは斜めNTK。(NTKロゴは新潟鍛鋼が商標登録)
・新潟鍛鋼/NTKはスパナ生産が主で、モンキーレンチはこのモデル以外に見たことが無く、新潟鍛鋼自身の生産かどうかは不明です。
・表右側のロゴもこれまで見たことが無く、これが製造メーカーを示しているのかもしれません。
・1950年前後に全鍛造でモンキーレンチを作っていたのは、新潟/三条ではTOPとSANKI、大阪ではLOBSTERとHITの計4社。
・地元の連携で、TOPに依頼?(SANKIは15度なので、対象外?)
↑会社名&経営陣を変更した1955年の改名前後会社資料
HATAYA/畑屋製作所
クロモリ
・畑屋は自転車整備工具の専門メーカーで1950年代、60年代に活躍。
⇒ 当ブログ内の詳細は、こちら。
・クロモリ製。
・表面…"MFD. BY HATAYA TOOL MFG. CO."
・裏面…"クローム モリーブデン スチール 名古屋 畑屋製"
・製造元は日本理器や東方興産あたりかと思いますが、不明です。
スタンダード(品番:58)
・1953年カタログに掲載。(製造元?)
薄口(品番:156)
・1953年カタログに掲載。(製造元?)
KEIBA/LIGHTOOL/(株)マルト長谷川工作所
・非JISモデル解説の最後に新世代デザインを取り上げます。
・マルト長谷川工作所の多孔による軽量化モンキーレンチ。
・ブランドがKEIBA、商品名がライツール/LIGHTOOL。
・ライツール/LIGHTOOLの商標は、マルト長谷川が登録しています。
・同じブランド名と商品名、同じデザイン(多孔)で、製造元が旭金属のスパナとコンビレンチがあります。
・スパナは旭金属とマルト長谷川の両方で販売していますが、このモンキーレンチはマルト長谷川だけの販売です。
・マルト長谷川はペンチの専門メーカーですので、モンキーレンチを生産しているとは考えにくいところです。
・但し、スパナの意匠登録がマルト長谷川と旭金属の共同登録であったのに対し、モンキーレンチではマルト長谷川が単独で特許申請をしていて、その申請資料の中にこのモンキーレンチのデザインが載っています。
・したがい、モンキーレンチは、マルト長谷川独自の商品と理解すべきと思います。
・マルト長谷川の製造で無い場合は、独自デザインの商品を外注していることになりますので、JISのように製造者を示す印が無い以上は、製造元を探ることは難しいと思います。
・ちなみに、本体ならびにパッケージ台紙に"Made in Japan"の表示はありません。
・なお、前述の特許は、ジョー部のスケールの数字表示にボルト径を示す"M"を追加するというものでしたが、出願のまま2年ほどペンディングとなり、『格別の創意工夫では無い』として最終的には特許は認められていません。(商品にはパテント・ペンディングで"PAT.P"と表示)
↑LIGHTOOLの商標登録
↓同じく特許申請
ケース-5. 実物はあるが、製造会社は不明
この項目のモンキーレンチは、実物は確認できているものの、製造会社の自社ブランドなのか工具商社向けOEMブランドなのかは分かっていません。
JAPAN刻印があることから日本製が明確なものだけを取り上げます。
★全鍛造
□$ /T.S.TOOL M.F.G. CO.
・TOKYO/東京の"T.S. TOOL M.F.G."と刻印されていますが、Tで始まる『xx工具製造/製作所』という製造会社は東京に見当たりません。
・『xx工具製造/製作所』ながら商社なのかもしれません。
・"DROP FORGED STEEL"より全鍛造と分かります。
★部分鍛造
COMET
◇G:L
丸K-1
・ケース-3.で取り上げた協和工具が該当するのかも。
丸K-2 日産自動車向け
・上の丸K-1(一重丸)とは異なる丸Kロゴ(二重丸)で、日産自動車向けOEM。
・『日本のモンキーレンチ-3』の⑦-2で取り上げている安中工具のJISマーク付き部分鍛造の日産向けと同一形状です。
・したがい、安中工具製と思いますが、二重丸Kブランドを運営する会社経由で日産にOEM供給されたのだろうと推定します。
K.R.C.
・ケース-3.の16.蔵地製作が該当するのかも、KuRaChi。
MASTER /Y.K. TOOL MFG.
・"Y.K."より安中工具??
・魚ロゴが非常に特徴的ですが、このロゴを使っている会社が見つかりません。
(魚ロゴの工具会社は数社あるのですが、魚本体部分のデザインが異なります)
・漢字2文字は読みにくいですが、"特性"のようです。(画数の多い漢字は手彫り刻印文字に適しません)
↑刻印違い、丸孔の縁あり無し、"特製"あり無しのバリエーションがあります。
【2023年8月23日 追記】
パッケージが見つかり、大阪/八尾の山中工具製作所㊴と判明。

・Sea Breamは鯛なので、パッケージに"Tai"ブランドと書かれていて、一瞬タイ国製と勘違いしてしまいます。
Y.S. /大阪
【参考】部分鍛造のアメリカ輸出モデル
大阪/枚岡産の部分鍛造モンキーレンチは、半数以上がアメリカ輸出向けだったとのこと。
しかしながら、アメリカebayを見てみましたが、日本製の部分鍛造はほとんど出品されていません。(日本製ではLOBSTER、TOP、SANKI全鍛造モデルの出品が大半)
全鍛造のアメリカ製が主流の中で、恐らく部分鍛造は安さだけを売りにして販売されていたのでしょうから、コレクターには見向きもされていなかったのだろうと思います。
ケース-1の箱付き4モデル(③、⑬、⑰x2)は、外箱には英語表記しかありませんので、少なくともこの4モデルはアメリカ等に輸出されていたのだろうと思います。
ebayに出品されている数少ない日本製の部分鍛造から代表例を3種。
★海外ブランド向け
ETC INDUSTRIAL
・アメリカとカナダの工具ブランドで、大阪の輸出商社経由で枚岡等の部分鍛造メーカーに外注したのだろうと思います。
・裏面の"DROP FORGED JAW"より部分鍛造と分かります。
・日本製の全鍛造モデルもありました。
・全鍛造のこちらは商品本体にはTKKの刻印があり、Top Kogyo Kabushikikaisha ??
★日本ブランドのまま輸出(推定)
KKK
・日本製の部分鍛造で、ブランドは"K・K・K"。
・アルファベットの省略には"."を打つのが普通であり、”・”は使わないこと、ならびに"KKK"というブランドはアメリカでは見かけないことの2点より、日本ブランドのまま輸出したのだろうと推定します。
・Kinki Kogu Kabushikaisha/近畿工具株式会社??
★アメリカと日本の両方で販売
◇G:L
・ebayに出品されている一方で、日本でも入手できていますので、アメリカと日本の両方で販売されていたことが分かります。
・写真は『ケース-4. 実物があるのみで、製造会社は不明』からの再登場です。
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これ以降は最後まで資料2種(1956年と1960年)の抜粋です。
【補足】資料2種からの抜粋
★資料-2冒頭
★枚岡地区の位置
★日本理器の創業と全鍛造開発の詳細
※『ロブテックス創業120年史』よりも詳しく解説されています。
★枚岡地区での企業集団化
★生産工程(資料-1より)
★流通
★輸出向けモデルの品質
この回、終わり
日本のモンキーレンチ/全13編には、こちらから















































































