今回は、

「日本人の英語力は過去最低」

というニュースにまつわる記事の補足です。

せっかく調べたから載せておこう

という気持ちから来ているのと、

ちゃんとソースも知りたいという

ごく少数であろう方に向けての記事です(笑)

なお、これまでの記事はこちら。

 

 

 

 

上記における、詳細なデータと

それを見て思ったことなど

つらつらと記載します。

 

まずは総単語数についての詳細です。

大学入試センターの試験

(共通一次→センター試験→共通テスト)

における筆記問題の総単語数は、

 

1989年の最後の共通一次試験は

100分で2,728語、

 

センター試験は80分で、

2003年は3,115語、

2012年以降は4,000語~4,500語、

 

共通テストは80分で、

2021年(第1回)は 5,381語、

2024年は6,233語です。

 

詳細は以下の2つのリンクより。

 

 

※次のリンクはPDFです。

http://www.team-hacchan.jp/files/201709081928232.pdf

 

語彙レベルも難化傾向にあるとのことですが、

残念ながら1989年と2023年の、

英検3級までの初級レベルの単語の割合しか

記載されていません。

間の30年以上はどうだったのか気になりますが、

個人的にはよく使われる単語に

入れ替わりはあるものの、

覚えなければならない量が

減ったとは思えません。

 

例えば、受験定番の単語集

英単語ターゲット1900

1984年の初版以来今に至るまで使われており、

改訂の際に語彙レベルが容易化した、

という話は聞いたことがありません。

 

最難関校の受験者には

さらにハイレベルな単語集、

速読英単語上級編(1992年初版)

リンガメタリカ(2006年初版)

各単語に対してより深い知識の得られる

鉄緑会東大英単語熟語鉄壁(2009年初版)

なども出版されています

(もちろん現在でも使われているものです)。

 

ちなみに語数が増えているからといって、

読み飛ばしながらうまく内容をつかむ力が

求められているというわけでは

もちろんありません。

きちんと英語を左から右にスピーディーに

読みこなしていける力が必要とされています。

次の記事(2017年)によると、

ネイティブの成人の平均的な

読むスピードは1分に300語、

日本人の高校生の平均は75語。

まだまだ伸びしろはあるよね、

ということなのかもしれません驚き

 


 

そしてこの間の英語の平均点はどうかというと、

次のリンクに長期間の推移が

掲載されていました。

 

 

年度ごとに大きく変動はありますが、

センター試験は平均すると

100点換算で60点前後です。

共通テストは2022年は61.8点です。

2022年に平均点があがったこともあり、

2023年・2024年とさらに難化を続け

平均点は下がっていますが、

同じレベルの問題が出てくるなら、いずれ

平均点は上がってくるのではないでしょうか。

 

なお、上記はあくまで受験英語です。

学校英語は指導要領の改訂のたびに

ニュースにもなりますが、

もっと紆余曲折があるでしょう。

このことについてもまたいずれ

コメントしたいと思います。