日本の本家「ゴジラ」は、「ゴジラVSデストロイヤー」で一旦終了した。新作は2000年からと決定しており、その間、東宝はモスラの新作を三作公開し、アメリカのトライスター社制作の海外「ゴジラ」が公開された。
監督に「インディペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒを迎え、内外の期待を受け「GODZILLA」は完成したものの、結果はゴジラファンの期待を大きく裏切るものとなった。
誰もが、「あれはゴジラなどではない。」と。海外のゴジラファンは、怒り心頭に達したという。当時、アメリカ制作側は「制作権をこちらに渡せ」と東宝側に要求した(これは、以後、ゴジラが日本では作れなくなる事を意味する。)話が流れた事により、さらに怒りは、制作会社に向けられた。
「ゴジラがなんたるか、知らない奴らがゴジラをつくるな。」とアメリカ国内の各地のコンペティション会場で盛り上がったそうだ。
「これでは、海外制作会社は、「ゴジラ」を怪獣映画ではなくトカゲの巨大化した怪物が出るパニック映画としか捉えていなかったのではないか」とファンの怒りを買ったのである。
ゴジラの、あの重量感や、長い尾を動かして思わずも周囲を破壊するといった動き。人類の攻撃にも動じず、悠々と破壊の限りをつくす、我々が期待した場面はスクリーンには現れなかった。ただスクリーンには、素早い巨大なトカゲが街で暴れているだけ。口から火炎放射をするわけでもない。海外ゴジラで、口をあけて火炎を吹いたようなシーンがあるが、実際は、高圧力で息を吐き出し、巻き込まれた車が爆発炎上し、それが、火炎放射のように見えただけとされている。
面白かったのは、ビルの陰からアメリカ陸軍の攻撃ヘリコプターを下から攻撃し、口の中へパクリと入れてしまう場面ぐらいか。
やはりゴジラは、謎の生物であり、決して人知の及ばない力、ある種、神のようなオーラを放っていなければ、誰もが認めないのであろう。
ある海外コンペティションを紹介した写真の中で、日本ゴジラが海外ゴジラを倒しズタズタにしたディオラマを製作した海外ゴジラファンがディオラマとともに紹介されていた。
「ゴジラVS機龍(メカゴジラ)」内でも、「近年、ニューヨークでゴジラに似た生物が確認されたが、ゴジラではなかった」と劇中で見事に完全否定され、「ゴジラファイナルウォーズ」では、オーストラリアに現れた海外版ゴジラは「ジラ」と呼ばれ、一撃のもとにゴジラに倒されている。操っていたX星人は「魚ばかり食ってるから駄目なんだ」と海外ゴジラの駄目だし。これは笑った。海外ファンは、ジラがゴジラに一撃で終わるシーンを見て、歓喜したらしい。
一流俳優が出ていただけに、日本風ゴジラが暴れていたらどんなに面白かっただろう。
海外資本が、ゴジラの製作権を買い取り、以後つまらないゴジラを見せられるか、作られなかったら、アメリカでは、多分暴動が起きていたかも。
「キングコング対ゴジラ」日米モンスター対決では、勝負つかずの引き分けで敬意を払っている。ニューヨークのブルックリン橋のワイヤーに絡まり、命を落とすような、やわな「怪物」程度にされた事にファンは憤りを感じたのか。次回作は、キングギドラを出し海外ゴジラと戦う予定があったらしいが、その後、話は行方不明となっている。数年後、「ゴジラファイナルウォーズ」ではラドンがニューヨークを短時間で壊滅に追いやっている。力量でもラドンにも、勝てないゴジラなんて、そりゃ見ませんよ。