耳コピのススメ | CoreMusicSchool

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 こんにちは、コアミュージックスクール ウクレレ/ギター/DTM講師の青山です。先日は発表会でしたが、皆さんそれぞれ存分に個性を発揮され練習の成果を披露していました。本当にお疲れ様でした!!

 今日は耳コピについてお話ししようと思います。生徒さんから、楽譜を使ってコピーするのでなく自分の耳を頼りにコピーするにはどうすればいいのか?という事を時々聞かれますので。

 そもそも「耳コピ」とは何を聞き取って、何が分かれば「耳コピ出来た!」という事になるのでしょう?ザックリ書きますと、その曲のメロディ(旋律)やコード(和音)を聞き取って、楽器や声などで再現するというのが耳コピなわけです。そういう意味ではコアの生徒さんのほとんどの方は耳コピをしたことがない人は居ないのではないでしょうか?「いや、そんな事した覚えがない」と言われそうですが、皆さんカラオケに行って歌ウタッタリシマスヨネ?これって、無意識にボーカルパートを耳コピして歌ってるわけですよ。同じ理屈で他のギターパートや、ピアノパート、ベースパートなんかを耳で聴きとって楽器で再現するのが目指す耳コピなわけです。

 でも歌なら聞き取れるけど、他は聞き取れないって方が凄く多いのではないでしょうか?その理由分かりますか?これには人間の耳の機能に大きく関わってきます。人間の耳には他の音や騒音の中で「人の声」だけを抽出して大きく聞こえさせるという特殊な能力が備わっています。だから歌だけは特に苦労しないでも聞き取れるんですね。凄いですね、人の耳って。なので最初から楽器の耳コピというのは歌よりも難易度が高いんですね。でもこれも数をこなすと慣れてきます。

 難易度順に並べてみると概ねこういう順位になります。
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易←                      →難
ボーカル、楽器(単音メロディ)、楽器(和音やベース)
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 ここで私がお薦めするのはまず歌のパートを聞き取り楽器で再現すること。これには調、スケール等の知識があると尚良いのですが、歌の声なら低い高いが分かるはずなので、なんとなく手探りで探せると思います。次に楽器のメロディ、例えばイントロや間奏などでよく目立つ単音フレーズが入っていたりすることがありますよね。そういう分かりやすそうなフレーズから聞き取って、楽器で再現するというのを繰り返していけばいいんです。

 それからコードです。これがやっかいですが、人間の耳は沢山の中から一つの音だけを抜き出すのは易しくて和音など複数の音を抜き出すようには出来ていませんのでグンと難易度が上がります。でも、和音を確定させる要素として「ある単音」を聞き取ることが出来るとグンと正解に近づきます。それは「ベース音」です。ベースというのは4本の太い弦が張られた楽器でアンサンブル内の最も低い音を担当する楽器なのですが、ほぼ単音で弾きますので、和音を聞きとるよりも楽なはずです。ただし、残念な事に人間の耳は低音は聞き取りにくいんです。これにはある程度の訓練が必要ですが、やはり数をこなさないと聞き取れるようにはなりません。

 そこでおすすめなのは70年代のディスコソングとか、ある種の音楽は非常にベースが目立つような作りになっていて、ベース音が聞き取りやすいんです。そういう、聞いた瞬間「あ、これベースが目立ってる、ベースがかっこいい」って感じる曲を選んで、ベースパートを聞き取るという訓練を繰り返すと低音の聞き取りに耐性がついて慣れてきます。

 低音部が聞き取れるようになると、概ねベースで弾いてる音はルート音と言って、コードネームのアルファベット部分の音を弾いてることが多いので、コードの検討も付きやすくなります。逆にいうとこのルート音が聞き取れないことにはコードの聞き取りは凄く難しいものとなります。

 
 そんな感じで長々と書きましたが、まずは出来そうなことからトライしていって数を積んで慣れ、だんだん難しいことにトライする、これが結局近道なのかなと思います。「突然何かのきっかけで覚醒して突如スラスラと楽勝で耳コピが出来るようになる」なんてうまい話はありません(笑)コツコツと数多くコピーして耳と感性を磨くしかないわけですからね。

 楽しい音楽ライフのため、ぜひ頑張ってみて下さい! では、皆さん また