イエロー・サブマリン | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

 

 

 

街を歩いていて、楽しそうに歩いている高校生の集団を見るたびに

高校時代を思いだしあのころに戻りたい思いにかられる。

 

それと思うことがあとひとつ。

昔はあちこちで見られたいわゆる、ヤンキー高校生を見なくなった。

建物の影でウンコ座りで煙草すっていたり、ボンタン(変形ズボン)を穿いている

男子高校生である。

 

煙草にかんしてはまだ存在するのか成人であることを証明するカードのタスポが

ないと自販機で購入できないからというのもあるかもしれないが、昔と違い、今の

高校生は煙草を吸うことに憧れとかかっこよさを感じないのかもしれない。

 

あとボンタン。

今の高校生とかは早い段階でズボンはストレート(標準)のほうがかっこいいことに

気づいたのかな。

もしくは最初からボンタンをかっこいいと思っている概念がまったくないか。

ぶっといズボンをはいている男子高校生を見かけることが今はない。

 

かなりあとになって気づいたがボンタンはダサかった。

とくにブレザー制服のズボンのボンタンは。

オレも穿いていたけど、高3のころには標準に戻して穿いていた。

 

ああ、懐かしき高校生時代。

 

高校時代の思い出の曲といえばいろいろあるが、その中の1曲に

ビートルズの「イエロー・サブマリン」がある。

 

あれは忘れもしない文化祭が数日後に迫った日々の放課後の教室。

オレら気の合う仲間同士は教室に残ってだらだらと世間話を織り交ぜて笑いながら、

文化祭の出し物である模擬店についての打ち合わせなどをしていた。

 

ひとりのクラスメートが家からミニラジカセを持ってきていて、その時間にBGMと

して音楽を流していた。

洋楽にまったく興味がなかったオレなので、その時点ではそれがビートルズの

曲だとはしらなかった。

 

何度かリピートで流れ来るのを聞いていて、一曲だけやけに耳に残る曲があった。

 

♪イ~ヌトォ~~

と間延びした歌声から始まって、途中「サンバリン」という単語が連続する。

 

(当時はじめて聴いたときはサンバリンと聴こえたが、

あとになってサンバリンではなくサブマリンと歌っていることをしった)

 

このイエロー・サブマリンはリボルバーというアルバムに収録されていて、

クラスメートはラジカセでリボルバーをそのままかけていたと思うので

いろんな曲がひととおり流れていたはずなのだが、なぜかこのイエロー・サブマリンだけが

頭と耳に残っている。

それだけアルバムの中でもインパクトのある曲なのか、オレとの波長があったかなの

だろう。

メインボーカルの背後で、復唱するように「サブマリン!!」と叫んでいる声も印象深かった。

ビートルズ好きの同級生曰く、その声はジョージ・ハリスンだという。

 

そういえば、名前忘れたけど、日本人でもこの曲を元にした「イエロー・サブマリン音頭」

という曲を歌っていた女性歌手がいた気もする。

 

そういうわけで中学時代までずっと洋楽に興味なかったオレが、生まれてはじめて

興味を持った洋楽が、15歳の高校1年生のときに教室で聴いたビートルズのこの

「イエロー・サブマリン」だった。

 

テープから流れてくる曲を数日間放課後聴いて、耳にこびりつき、ラジカセを持って

きたクラスメートに

「これ歌っているの誰? なんていう曲?」

と訊いたら、

「ビートルズのイエローサブマリン」

と教えてもらったので、それから数日後このイエローサブマリンが入っている

アルバム「リボルバー」を買いに走った。

 

とはいっても、レコード屋に売っている正規のアルバムを買うお金もなかったので、

よくあるディスカウントショップのワゴンで売っている廉価版のリボルバーを1000円で

買い、家に帰ってビクターのダブルカセットCDラジカセで、カセットテープに移し、

それをソニーのウォークマンで聴きながら、片道約50分かかる道を自転車通学していた

ものだった。

 

そんなこともあり、今でも街で高校生たちを見かけると、頭の中でビートルズの

イエロー・サブマリンが流れだしたりするのである。