ひなびた温泉パラダイス (お湯ニバス) | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

温泉関連書籍をサクッと3冊紹介。

 

①しみじみしシビレる!名湯50泉 ひなびた温泉パラダイス

 

 

秘湯マニア向けの本が増えてきているから、他の書籍とごっちゃになってしまうため

詳しくはおぼえていないが、版元が「山と渓谷社」というのは意外だった。

 

山と渓谷社、通称「やまけい」。

いうまでもなく自然とか温泉などのネイチャー系出版社というのは有名だけれど、

どちらかといえばカタく、まじめな路線なイメージの出版社だったので、こういうちょっと

ユルめ&マニアック路線をやってくれるとは思っていなかった。

 

良くいえば、歴史あるポリシー的なものを捨てて深い読者が求めている情報の

発信に踏み切った。

悪くいえば、話題のほうへと魂を売った。

そういえるかもしれない。

 

でも、この1冊は1冊でタイアップばかりの宣伝が目立つ温泉本よりかは

いいかもしれない。

ひなびた温泉宿ばかりがずらりとラインナップ。

 

 

 

 

②ヘンな名湯

 

 

ヘンな名湯 ヘンな名湯
1,595円
Amazon

 

①の「ひなびた温泉」と同じく、こちらの表紙にも天狗の写真が。

かつては通にしかしられていなかったはずの北温泉の天狗の湯も、某映画のロケ地となってからは

すっかり温泉マニア本に登場必須の湯となってしまった気分は複雑だ。

 

ただ、本全体としてはオレもまだしらなかった温泉情報などがあって読む価値は高かった。

 

秘湯本は数多く出版されているが、この本はタイトルのとおり、ヘンな名湯が紹介されている。

大自然の山奥とか、ボロ宿とかだけじゃないのだ。

 

地方の田舎の小さな電気屋さんの中とか、自動車整備工場内にある温泉などが紹介されている。

「掘ってみたら温泉がでて、自分たちだけで楽しむのはもったいないから一般の人にも開放している系」

の温泉が満載。

 

実際に行ける行けない、行きたい行きたくないは別として、情報収集の読み物としては楽しめる

1冊。

 

本の中で紹介されている「でめ金食堂」の温泉は、つい先日オンエアされた「出川哲朗の充電させて

もらえませんか」でも偶然立ち寄られていたので放送も楽しめた。

 

 

 

③路地裏温泉に行こう

 

 

最後の1冊はこれ。

 

著者の人がふらりと訪れた温泉、公衆浴場が紹介されている。

 

割りつけやページ構成が卒業アルバムのように手作りで、言葉も手書きで味があり

楽しめるのだが、気になる部分がひとつ。

 

ある章にて、川沿いを歩いていたら忘れられたような露天を発見したので浸かってみた

という画像と紹介文があるのだが、そこは明らかに○○温泉の中○館の離れにある

露天風呂なのだ……

つまり敷地内でもあるが敷地外でもある。

宿泊客じゃなくとも散策で歩けるところに位置している温泉。

 

注釈や追記で、「のちにここは中○館さんが所有する露天だとわかったので料金を

お支払いしました」という文章が最後にでてくるかなと思っていたのだが、ない……。

 

ということは、勝手に入ってそのまま忘れられた無料風呂という内容で補足もないまま

出版して終わり……??

だとしたら、これ、けっこうな問題では??

 

趣向的には面白い本なのだが、そこだけが今でも気になる。