冒険者たち | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

それの結果で誰がトクをするんだ?という芸能人を対象とした意味不明の

アンケートは昔から多い。

「○○が似合いそうな有名人」とかならばまだわかる。

選ばれたほうも気分悪くはないだろうから。

 

でも、「○○が似合わない有名人」アンケートとか誰がトクするのだろう?

選ばれたほうは気分よくないに決まっている。

それ以前に、わざわざ似合わない有名人を聞く必要があるのかという話である。

 

あれはオレが中学生くらいだっただろうか。

クイズ100人に聞きました的なアンケート式クイズ番組にて、

「夏が似合わない芸能人」を当てるクイズをやっていた。

 

さて、ではここで読者のみなさまに問題。

このクイズで「夏が似合わない芸能人」の第1位は誰だったでしょう?

 

ヒントとしては……

いわれてみればたしかにそうかもしれないけれど、ソノ人をこういうアンケートの

対象にするか??という人物である。

 

え~……んっふっふっふっふ……

みなさん、わかりましたでしょうかぁ~~?

答えはこの文章のすぐあとで……

古畑ケン三郎でした。

(ほぼ答えのヒントw)

 

 

まあ、たしかにそうなんだけどね。

岩城滉一とかは冬のロングコート姿とかも似合い、夏のティーシャツ姿やアロハの

半袖姿もまたしっくりくるイメージあるが、田村正和はティーシャツ姿はもちろん、

半袖服装のイメージがまったくない。最低でもジャケット以上というイメージ。

 

本人や製作側が意図せずとも、その人が活躍している作品の舞台や役柄で、この人は

こういう人というイメージが人の中で構築されていってしまうケースは少なくない。

 

まだ2作しか観たことないというか、逆にいえばその2作のシーンの多くががいずれも

海に浮かぶ船だったため、アラン・ドロンはオレの中で、

「いっつも海の上で上半身裸で髪を濡らしている人」というイメージである。

 

最初に観た作品は以前紹介した「太陽がいっぱい」。

そして、数か月前に鑑賞したふたつめの作品が「冒険者たち」である。

こちらも文芸春秋の『戦後生まれが選ぶ洋画ベスト100』にあった作品なのでチェックした流れ。

 

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――

パリ郊外の飛行クラブでインストラクターをしているマヌー(アラン・ドロン)と

新型エンジンの開発に熱中する元レースカーのエンジニア・ローラン(リノ・バンチュラ)

のもとに、レティシア(ジョアンナ・シムカス)という女性が現れる。

芸術家の卵である彼女に恋心を抱くふたり。

 

やがて3人は、アフリカの海底に5億フランの財宝が眠っているとの話を聞き、コンゴに旅立つ。
男ふたり、女ひとりの恋愛関係、複葉機で凱旋門をくぐるマヌー、船の上でふざけあう3人、

海中に沈んでいくレティシアの遺体、そして海にぽっかりと浮かぶ軍艦島。

 

口笛を使ったフランソワ・ド・ルーペの音楽が、名シーンの数々をいっそう忘れがたくしている

青春映画として、友情を描いた作品として、冒険を描いた作品として、その輝きは永遠に

色あせることはないだろう。

(amazonより引用)

 

67年日本公開。

これまたオレが生まれるかなり前。

 

そういえばすこし前にアラン・ドロンが脳卒中で倒れたとかいうニュースがあったので

それも気になったこともあり、今回紹介したのもある。

 

上に貼りつけた解説にもあるような青春劇。

映画冒頭で、アラン・ドロン演じるマヌーが複翼機を操縦し、凱旋門をくぐるという無茶を

するのも時代を感じる。

当時の日本でいえば太陽族的なノリ?違うか?

でも、そういう発想の映像化は面白い。

 

男ふたりに女ひとりという設定が、恋愛と友情をからませているとすぐわからせる。

だけど、ドロドロではない。

 

前もって資料を読んだら、ヒロインのジョアンナ・シムカスという女優がコケティッシュで

セクシーで、当時男性ファンを虜にしたようなことが書いてあった。

作品を観るとそれも頷ける。

 

そんなシムカス演じるレティシアは、終盤で財宝の横取りを狙う一味が撃った流れ弾で

絶命してしまう。

 

その後、マヌーたちふたりは亡くなったレティシアに潜水服のような物をきせて

水葬するのだが、そのシーンは切なく、そして美しかった。

 

そしてラストシーンにて、マヌーがローランにいう友情的な一言はなかなかだった。

 

宝さがしアドベンチャーモノというよりは、恋愛友情。

そして後半はアクションという要素。

 

今のアドベンチャーやアクションと比べるとひねりはやはりない。

古き良き時代の映像と音楽を堪能するつもりで観るのがベスト。

 

変な意味ではなく、アラン・ドロンの壮大なPVを観ている感覚。

もしこの時代に生まれてこれを映画館で観ていたと想像したら、その世界観に

ハマっていた可能性は高い。