よみがえるケイブンシャの大百科 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

 

 

 

ジャンルとしては前回一部の同年代の方数名にアツい支持をいただいた

昭和児童書記事の続編みたいな内容でお届け。

 

こんな本も発見。

「よみがえるケイブンシャの大百科」

 

これもまたロスジェネには涙がでるような企画本ではないか。

 

以前紹介した本は出版社関係なく、いろんな児童書を掘り出してとりあげられており

内容もオカルトや妖怪、七不思議などが多くを占めていたが、こちらは今はもう

倒産してしまったケイブンシャの「大百科シリーズ」に特化。

 

ジャンルも子供が好きなモノはほとんど網羅。

 

アニメ、ファミコン、ラジコン、昆虫、まんが、モデルガン、特撮ヒーロー、電車、

車、スポーツ全般、もちろオカルトや心霊も。

 

大まかにロボットアニメ大百科としてロボットをまとめて紹介する形で取り上げられて

いた大百科もあれば、さらにそこから細分化して「機動戦士ガンダム大百科」

「伝説の巨人イデオン大百科」とその個々のアニメに特化した大百科もあった。

 

女子向けも同等にあり、大きくヒロイン大百科的にでているのもあれば、そこから

個々のアニメごとテーマとしてだされているものもあった。

 

シリーズでトータルすると、その数はなんと700冊を越えていたとかなので驚き。

 

からだのひみつというような保険体育的な大百科や、エチケットを教えるような

道徳的な大百科もでていたらしい。

 

少なくとも「ガンダム大百科」と「ウルトラマン大百科」は買ってもらって大事にして

た記憶がある。

もしかしたら「怪獣大百科」だったかもしれない。

ロボットアニメもメタルヒーローシリーズもそうだけれど、デザイン的には正義の味方

よりも悪役のフォルムのほうがけっこうインパクトあって惹かれるものなので。

「エアーソフトガン大百科」も買った。

この本に表紙が載っててそのままですごく懐かしかった。

 

子供向けとはいえ、大百科と銘打っているだけあり、けっこう厚みがあるシリーズだった。

なので中身もそれなりに濃い。

 

オレらの世代の価値観でいうところの、「子供の夢を壊す」に値するから撮影の裏側

エピソード的なものは通常あまり子供向けの本で公開しないものだけれど、この大百科では

撮影秘話や、その俳優が他にどんな映画やドラマにでていたかというようなコボレ話も

遠慮なく掲載されていた気がする。

 

オレはそこまでおぼえてないのだが、この本によると正義のヒーロー役のアクターが

そのスーツ(着ぐるみ)を脱いでるシーンとかまで掲載し、出版社が東映から

「書き過ぎだ!」と怒られたとか(笑)

 

亡くなった映画評論家の水野晴郎氏。

映画だけに詳しいイメージだが、実は警察研究科という顔もあったようで、

水野氏が案内役となって警察車両などをひたすら紹介する大百科もあったようだ。

あえて、映画紹介百科に起用しないセンスがなんともステキである。

 

他にもどんな大百科があったかとページをめくってゆくと、ほんとにそのふり幅が

広い。

 

将棋大百科では、おそらくまだサイババと出逢う前?

そしてまだ将棋界のマドンナとよばれていたころの林葉直子が表紙。

 

本の中では同じ将棋界の師匠?と一緒に将棋を紹介していたりするが、その相手が

ずっと後になってからワイドショーを騒がした不倫相手だったり。

 

もしかしたらケイブンシャではなくて、フタバ社とかだったかもしれないが、

タレント大百科みたいなのも持っていたことがあった。

 

当時まだ小学生だったので、何度もいっているように芸能界とか音楽とかまったく

興味なかったんだけれど、近所にいるボンボンの同級生がオレにたいしてそれを

持っていることをやけに自慢してくるので、別に読みたいわけでもないのに、

単なる対抗心から、無理いって類似本を買ってもらい、それがしばらく家にあった。

 

さすがにもう捨てたか、どこかにいってしまったが、それからずっと年月が経って

大人になり、部屋の整理をしていてそれがでてきたとき、妙な新鮮さがあった。

 

パッと思いだせないが、今でこそ誰もが知っている大御所俳優がまだ無名の役者と

して紹介されていたりして驚いた。

 

あとは今はもう引退した人がでてたり、政界に進出した人がでてたり、

スリムな渡辺徹がでてたり。

 

沖田浩之や古尾谷雅人、可愛かずみや岡田有希子とかのちに命を自ら

断ってしまった有名人が、この大百科の中で初々しく微笑んでいたのが

印象的だった。

 

ちなみにこのころまで、まだギリギリ有名人の自宅が媒体で公開されて

いたと記憶する。

子供ながらに、

「え、それっていっちゃっていいの?」と不思議に思ったものだ。

NGKの暴行事件の件もあり、今ではありえない。

 

時代を感じるちょっとしたタイムマシーンに乗れる感覚の本だ。

 

ちなみにこちらは完結編もある。