なにかと騒動のキーパーソンになっているあのМ前事務次官。
出会い系バー通いについてもどこからかリークされてちょっと騒がれている。
女性の貧困についての調査という言い訳はかなり苦しいが、冷静に考えてみれば
別に通っていたっていいんじゃないの、とは思う。
たしかに好感度はおちるだろうけど、仕事は仕事、プライベートはプライベートである。
違法なことをしているわけじゃないのだから、仕事さえちゃんとやっていれば問題はないかと。
もちろん、俳優の仕事をちゃんとやっているからといって、未成年に手を出すのはダメだけど。
出会い系通いよりも、騒動の関心や国民感心をそらして混乱させようとしたリーク元と
それを普通に記事にする一般新聞のほうが汚い。
とはいいつつ、最初に出会い系の話を聞いた時、オレもちょっとは「あ~、オカタイ仕事してるのに
そんなとこ通ってんのか~」とは感じたのは認める。
どんな仕事してたって人間は人間だから、冷静に考えればそのくらい当然にわかることだけど
オレに限らず、みんなやはりどこかでアイドルは排泄をしないみたいなイメージをあらゆる職業に
たいして持っている部分はあるのだろう。
昔、営業マンとして広告を売っていた時に、痩身などをおこなうビューティーサロンがお客さんにいて
担当は男性の院長(そのサロンの経営者)だった。年齢はきかなかったが、おそらく同じくらいだ。
打ち合わせなどは先方の店でおこなうので、当然店長はいつも白衣(のようなもの)姿である。
ある日、打ち合わせが終わって店をでて、エレベーターで一階まで下りてから、別の客のところに
電話しないといけないのを思い出し、そのサロンが入っているビルの入り口の前で手帳に書いてある
ことの確認などをしていた。
すると、さっきまで話していた院長がエレベーターからおりてきた。
どうやら、自分との打ち合わせが終わったあとに自分も帰る時間になったようで、私服に着替えて
いたのだが、そのいでたちが、これまた田中康夫の「なんとなく、クリスタル」の世界の中かっ!って
ツッコミたくなるような恰好だったのだ。
胸元ザックリ空いた白シャツにネックレス、目にはサングラスで、指先には自分の車のキーらしき
ものがぶら下がっていた。
ふだん話してても穏やかで、言葉遣いも丁寧な人だっただけに、オレの中では私服もおそらくスーツ、
もしくはカジュアルといった印象を持っていただけに、意表をつかれた思いだった。
でも、まあそうだよな。
医者とか経営者とかはそれなりに金も持っているし。
治療や美容に関することをしている白衣の先生だからといって、私服もチャラくないなんていう
理論はないし、チャラいといけないなんてこともない。
そうだ。
それはオレがその先生の職業からによって勝手に抱いていたイメージだったのだ。
普段の仕事さえちゃんとやっていれば私生活は派手でもチャラくてもいい。
坊さんだって、私生活は派手だって別にいいのだ。
織田無道だって坊主なのに、真っ赤なランボルギーニ・カウンタックかなにか派手に乗り回していた
ではないか。
あ、でも彼は仕事でやらかしたか(..)
でも、やっぱりどうしてかわらんが、医者と教師と坊さんにたいしては、心のどこかで私生活も
私服もビシィっとして欲しいっていう偏見があるな。
数か月前にロバート・アルトマン監督の映画、『M★A★S★H』を観た。
戦争映画における名作リストには必ず名があがっている作品なのでちょっと気になっていたのだ。
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日本公開はオレがまだ生まれる前の1970年。
主演はドナルド・サザーランド。
監督のロバート・アルトマンにとってはこれが出世作。
舞台は朝鮮戦争下の移動野戦病院(MASH)。
そこの医者たちがおりなす痛快かつシニカルなブラックコメディで、戦争や軍隊の
愚劣さを徹底的に風刺している。
(「戦後生まれが選ぶ洋画100」より)
若きドナルド・サザーランドが演じる主人公の医者「ホークアイ」は医者としての腕は
一流。
だけど、品のなさはド級。
そんなホークアイが仲間とともに野戦病院の中で、いけすかない女性将校にいたずらを
しかけたり、自殺願望のある大尉に劇薬だといって騙して睡眠薬を飲ませ横にさせ、
自分たちはその周囲で‘最後の晩餐’の風景のまねごとをしたりする。
そして最後はなぜか日本にやってくる(笑)
こんなホークアイだが、軍隊にとってはマジメなだけで技がない人間よりかは必要とするのかも
しれない。
世間的にはかなりの評価をされていて、名作戦争映画に名を連ねているけど、個人的な好みで
いえばオレはそこまでハマることはなかった。
でもやはり作品のところどころにちりばめられたブラックユーモアには戦争というものによって
どういった場所が生まれ、そこでまたどういう緊迫が生まれるのかということは考えさせられた。
一度は観ておくべき映画ではある。
風刺に関しては戦争や軍隊だけでなく、なんでもかんでも戦争に関する作品を教訓めいたものに
仕上げようとする他の作品に向けてでもあるかもしれない。
冒頭でアンニュイに流れるテーマソング「自殺のすすめ」も、不思議と重くなく、歌詞もシニカルに
聴こえてくるのがよい。