2017年1月2日 | 昭和80年代クロニクル

昭和80年代クロニクル

古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

今回か次回くらいまでは正月らしい日記にしておこう。

 

昨日は友人ふたりと初詣にいってきた。

MJJG。明治神宮。



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朝10時、原宿駅集合。


明治神宮ってなにげにほとんどいったことなかったのだ。

前に来たのは大学時代、別の元友人(のちに決別したので)との初詣。


そうそう、あの時は大晦日夜までガソリンスタンドでバイトしたあと、年越しの

忘年会で、上野までいった。


10時間走り回ったあとの酒だからベロベロの状態で居酒屋で年越して、朝になったら

明治神宮に初詣いこうかっていう話になった。


居酒屋でたあと、朝までどこか座ったり寝たりできる場所で時間潰そうということに

なったのだけれど、当時の上野界隈はカプセルホテルばかりで、学生でも安く時間を

潰せるところがなく、厳寒の上野を3人で徘徊するはめに。


ある場所を通りがかった時に、友人のひとりが「おい!ここで朝まで寝られるんじゃね!?」

と横にある建物を指さした。


時代から取り残されたオールナイト上映ピンク映画館だった。もちろん上映は3本立て。

外観の佇まいもぼろぼろで、まさにレトロなレガシー(遺産)である。


はっきりいってその時はもう酒によって増強した驚異の睡眠欲により、性欲などメルトダウン。

映画館の入り口にある看板のタイトルやどっぷり昭和メイクの名前も知らない女優サンの顔を

見る限り正直作品は観たいとも思わなかった(笑)


ただ寒さもあり、とにかく温かい場所に避難して一刻も早く楽な姿勢で朝まで目を

閉じたいという想いには駆られていた。


料金確認したらそんな高くなかった。おそらく1000円チョイくらいだった気もする。

で、オールナイトだから朝まで居座れる。


友人が「もう、ここで朝まで寝てようぜ。観たければ寝ないで観てりゃいいし」といい、

結局3人で映画館に流れ込んだ。


寝たい気持ちも強い反面、話のネタにそういった未踏のアヤしいアングラな空間を

感じてみたいという気持ちも多少あるにはあった。


中に入るとドヨ~ンとした異様な空気が肌にねっとりまとわりついてくる。

まばらに座っている客のオジサンたち……


頭上の赤く点灯している「禁煙」というサインの下で、前の座席に足を乗り出して堂々と

タバコをプカプカふかしながら映像を観ているオヤジもいれば、上映中ずっと客席を

見回しながら場内を徘徊しているアヤしいオヤジもいる。


泥酔して爆睡している客の財布を狙っている。それが明らかだ。


人があまりいないあたりの席を選んで3人で並んで座ったが、挙動不審なオヤジにモノを盗られる

のが心配で結局朝まで眠ることはできず、寒さしのぎをしただけで朝方映画館をでることになった。


正直なところ、せっかく金だして入ったのだから眠気を我慢してちょっとは映画も観てみよう

とは思ったのだが、映像がまた想像以上に古臭く昭和の底の底って感じでフィルムも褪せ方が

すごい(爆)


オレらが生まれるずっと前に製作されたようなベタなタイトルやストーリー。

観ているほうが退屈でツライ。だからすぐ寝ようと思ったんだけれど寝たら寝たで財布を盗られる。だから目だけ閉じて意識だけ残すとことの継続で逆にキツい時間となった。


ちなみに目を閉じて視界をシャットダウンしても、スクリーンの中にいる女優さんがよくいう

セリフは耳に入ってくる。


そのセリフと作品タイトルがだぶっていたこともあり、目をつむりながらもたびたび繰り返し

聞こえてくるセリフはしっかり鼓膜に刷り込まれてしまい、映画館を出てからも3人揃って

3本立てのすべての作品タイトルをおぼえてしまっていた。

とんだ睡眠学習だ。


あまりにも古臭く下世話なタイトルだったため、かろうじて今でもおぼえているが、お正月に

不適切なワードが入っているのでここでいわないことにする(笑)


映画館をでたらもう外は明るかった。


直ぐに初詣しても良かったが、3人揃って映画館でまともに睡眠をとれなかったので

初詣の前にどこかでちゃんと寝たいということで意見が揃い、定期的に動き出していた山の手線に乗り、温かいシートに座り、目を閉じて仮眠しながら4周くらいして降りた。

今考えれば座席占拠の迷惑行為だった。申し訳ない。


その後明治神宮にゆき参拝したあと、歌舞伎町で友人のパチンコに付き合った。

オレは基本パチンコはやらないのだが、ただ待っていてもつまらないので1000円ぶんだけ

玉を買って時間つぶしでやってみたら、はじめてやったパチンコで元旦ビギナーズラックが

発生し、10000円勝った( ̄▽ ̄)


その後、解散し帰宅して本格的に爆睡した若き日の元旦の思い出。


いやー、懐かしい。

人生初のアングラ映画館に人生初の明治神宮、そして人生初のパチンコで勝ち。

当時の友人とはいろいろあったけど、今回想するとすべてが貴重な経験かも。



……って、昔話に熱入れ過ぎて昨日の話がじぇんじぇん進んでないぢゃないかっ!


それでは改めて時間を1日前まで戻して――



約20年ぶり、2度めの明治神宮で初詣。


やはり激混みは午後からだろうか。


本堂まではあっけなくたどり着けた。



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最後尾に並んで先頭までいってお賽銭投げることにする。せっかくだから。


それにしても明治神宮って、こんな広かったのか。


列もいいペースで進んですぐ最前列にきた。


チャリーン。パンパン。

👏


今年で前厄・本厄・後厄がすべて終わったけど、念には念をいれて改めて

「いやなことが無い年になりますように」

と神様にお願い。


しかし前から疑問だったのだが、この「前厄」「本厄」「後厄」という3年連続の

設定はなんなんだろう?


(上)(中)(下)巻みたいというか、ディアゴスティーニいうところの3号連続特集号を購入で

「厄」の完全コンプリートみたいなこの小出し感。


前とか後ろとか畑中葉子じゃあるまいし、全部1パックにまとめて「この3年間が本厄です」

にしてくれたほうがわかりやすい。

きっと細かい倫理が存在するんだとは思うけどね。


ただ、この3年間に限らずに過去の人生を振り返ってみると365日年中無休営業の厄日だった

ようなモンだから、もういくらか厄慣れしたかも。

もはやなんでもないようなことが幸せだったようにすらから感じてきた人生第13章。


お賽銭に込めた願い事に関して、即効性は期待できないかもしれないけど、

きっと後後後世くらいには幸福になれるだろうと願いたい。



参拝が終わったら、門をでて竹下通りを抜けて明治通りのほうへ。


竹下通りは正月2日でも人がたくさん歩いてまウィッシュ。←文章中に隠れた規則性がアリマス。



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オレらの世代では竹下通りといえば、タレントショップ。


田代まさしのマーシーズ、Winkのウィンカーズ、加藤茶のカトサンズに、元気が出るショップなど

など。いったことは一度もないが耳に残っている店名は多い。


そんなタレントショップも今や完全に絶滅。残っていればそれもまた歴史的レガシー。


明治通りで友人のショッピングのあと、歩いて新宿まで。



せっかくの正月なので、ランチもかねて「一軒め酒場」で12時から乾杯。

都合よく24時間営業だったからよかった。


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男梅サワーが約200円で安い。

そして美味い。


さすがはお正月。

昼間だけれど、オレらのあとからもどんどん客が入ってきて、あっという間に満席。

そういえば、この前ちらっと見た「帰れま10」でも一軒め酒場をやっていた。


1,2時間ほど滞在したのち、いい具合のほろ酔いになって帰宅。


今までのパターンからすると昼呑みした日は夕方くらいにすぐ眠くなるのだが、その日は

なぜか元気だったので、17時くらいに今度は地元の大國魂神社へひとりでふらっといってきた。



おおくに


おめでたい時期にはいつきても良い雰囲気で歩いているだけで楽しい。

冬でもなぜか夏祭りの匂いがする。


お賽銭は並んでいたので、こちらはすぐに撤収。


家に帰り1日を回想して、ひとつの事実に気づいた。


この日、朝から明治神宮、原宿、新宿、そして地元の府中と、人がたくさんいる場所に

かなりの時間出向いていたにもかかわらず、一日を終えるまで「着物を着た人」を

たったひとりしか見かけなかった。


日本の正月も変わってゆくのだな……

ライダースジャケットにハット姿というバック・トゥ・ザ・フューチャーpart2の終盤における

マイケル・J・フォックスみたいな恰好でいったオレがそんなこというのもなんだけど。


正月もあっというまに過ぎてゆく。


そしてオレは明日途方に暮れながら仕事にゆく(T_T)



下の画像は小学校低学年の頃、家族でいった初詣の帰りに神社の近くになったおもちゃ屋で

祖父母に買ってもらった福袋に入っていた商品。


当時は音楽だの芸能界だの興味なかったからなんのイラストだか理解していなかったが

松田聖子がペンギンの声をやっていたアルコール飲料のCMのカンペン。



かんぺん


モノを大事にしろと教わってきたことにくわえ、ある意味で思い出の品でもあるから

ごく自然に部屋の中にずっと置いてあり、風景の一部となっている。


ちなみに中には訪れた大衆酒場の名刺が入っている。