麺創研紅BLACK | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

ラーメン記事のスパンがあいてしまったので、そろそろここらで一発。


府中の人気有名店「麺創研・紅」の新店が府中本町駅からすぐのところにオープンした。

オープンから間もない頃の週末に近くを通ったら、順番待ちの長い列があったので

これはタイミングを見て訪問しないと、と判断。


東陽町にいった翌日(木曜)がたまたま休みだったので、比較的すいているだろうと

思い、11時半過ぎにいってみた。


激混みでもなければ、すいてもいない。

まさに‘比較的すいている’状態だった。


店の外には10人ほど。

ちょっと悩んだが、せっかくだから最後尾にくっついた。


※画像は食べ終わって店を出たあとに撮影したので列は短い。


『麺創研 紅BLACK』

東京都府中市本町1-9-41

HPはココ



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府中駅のほうにある本家のカラーとスープは紅というように、まさに赤だが、

こちらは「黒」である。


焦がし黒醤油と黒コショウの辛みスープ。

ある種でブラックラーメンといっていいのだろうか。



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本家が人気店だから行列ができるのはわかるが、並んでみてさらに納得。


ここに書いてある通り、店内はカウンター6席のみ。


さらに営業時間が15時までと短いため、それがレアとなり客が集中するのもある。


さらに店内はワンオペ。


これだけのボリュームと質のラーメンをひとりで茹でて提供するとなると、それはかなり

大変だ。


左側の黄色い紙には

「ココより後ろの方は車道側にお願いします」

と注意書きがある。


オレが並んだ時がちょうどギリギリここだった。


通行人の邪魔にならぬよう、オレのあとに並んだ男性グループは、反対の車道側に並んだ。

待ち時間はプチ・スターツアーズ。


他のメニューも貼られている。



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そうか。スープ切れの場合もありか。

それ考えると、訪問したい人は1時間待ち覚悟で早い時間から並んだほうが安全。


回転重視なので、お客さんがでてくるたびに、ひとりずつ入店する。

席の移動はできない場合があるので、ご了承くださいとの丁寧な掲示も。



並んでいる間、時々頭上にある排気孔から焼けた醤油の匂いとともに、煙と蒸気が

ブシューと間欠泉のように吐きだされていた。


府中上空に焦がし醤油の蒸気による積乱雲が発生しそうな勢いだ。



ひとり、またひとりと店のなかから出てきて、本当に1時間経過したところでやっと入店。


入って左側にある券売機で食券を買う。


初回なので、基本である「ブラックラーメン」の券を購入しようと思ったのだが、650円と

680円のふたつがある。


なにが違うのかと思って、よく見ると、片方は+30円の辛みそ付きだった。


せっかくの紅系列だから、今回は30円フンパツしてそちらに。



カウンターに着席して食券を上に出す。


数分まってラーメン登場。



「ブラックラーメン(味変辛みそ付き)」 680円



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ほぼ、真上からの撮影なので、器の大きさと深さが伝わりにくいが、大き目である。


デフォルトでも厚みのある豚バラ肉チャーシュ―が4枚。


くわえて野菜もモヤシがそえられており、麺は紅十八番の極太乱切り麺



このボリューム、このトッピング、そしてこのクオリティ……


増税や食材高騰に便乗して過剰値上げするそこらのラーメン屋なら、最低850円は

ぶんどってくるだろう。


それがなんと600円台。


久々に遭遇した純正のコスパ。


辛みそなければ650円だもんな。



辛さは「紅」の半分くらいとのこと。

本店とはやはり辛さの種類が異なり、コショウが際立っている。

個人的なこというと、オレは紅のほうが好みだけれど、このテのコショウが好きな人には

こちらもまた中毒になるかもしれない。


オレの中では『紅』と比較するのではなく、あくまでここはここという感じで美味かった。


ただ、こういうこというと、またラーメン好きのイヤな部分がでたとかいわれそうだけど

店の特性や回転問題からして、辛いの苦手な人は試しでもタイミングをみて訪問したほうがいい。


以前、系列の「奏」に行った時も、家族連れの席の座り方でモノ申した気がしたが、

ここでも気になったことが。


入店前、オレが最後尾に並んだ時、4人ほど前に若者(男)がひとりで並んでいた。

順番がきてその若者が入店し、しばらく経ったらそのあとの客もひとり、またひとりと入っていった。


そのまま待っていると、その若者のあとに入店した客のほうが、ひとり、またひとりと

食べ終わって店からでてくるではないか。


オレが入店して座ると、その若者もまだ座っていた。


丼のなかにはラーメンが半分くらい残っている様子。


箸を伸ばし、一口すすっては動きをとめ、丼のなかの一点をみつめるように静止し、

また数秒だったら、同じようにすすり、そして静止するの繰り返し。


試しに食べにきてみたら、量が多かったか、辛さがきつかったかのどちらかと

いったところだろう。


食べ終わるのは2,30分後に入店したオレと同じくらいだった。


上板橋の「中本」にいった時も似たようなことがあって、行列でオレよりも1時間くらい前に店に入って着席した人が、オレが入った時まだ隣りの席で苦しそうな顔して食べていた。

そして、オレが食べ終えた時にもまだ食っていたことがあった。

中本はまだ席数が多いからいいのだけれど。



食べている本人からすれば、食べ物を残したらいけないとか、店の人に悪いと思って

気張っているのかもしれないけれど……

それでもたった6席でワンオペで、10人待ちで1時間という状況を考えると、ラーメンが

提供されてからひとりで30分以上の席の独占は、待っている他の人にとっても店側にとっても

回転的に痛い。

本人も嫌がらせでやっているんじゃないし、当然我慢して完食しようとしているのはわかるん

だけれど、それが回転不良を招いてるわけだし。


店側も頑固おやじ気質的に「ひとりづつ入れ!」「食ったらすぐ出ろ!」とかいうわけじゃなく

丁寧に「申し訳ありませんが、いろいろご協力お願いします」といっているわけだから。



どこの店に何を喰いにゆくかは、個人の自由な権利だ。



普通のラーメン屋とかならば、ゆっくり食べても、多少席移動の贅沢をいうのもいいかも

しれない。


だけど、大盛とか激辛とか少数席の行列店に出向く際はちょっと考えて動こう。



子供連れはタイミングを考えて。


4人とか5人でいって、みんな並んで座りたいとか無理いうのもダメ。


カップルで入店して一緒に店をでるため、女性のペースに合わせ、男性がゆっくり食べるのも

極力避けるべし。


自分がどれくらいの量まで食えるか? どれくらいの辛さまで平気か? という限界分析も

忘れずに。


食べ物を粗末にしないという考えのあまり、少ない席のひとつをひとりで数十分も独占したり、

強引に腹につめこんで店出てから嘔吐し、店の周辺を汚したりするくらいだったら

無理に食べずに「残す」という選択肢も、他のお客さんや店側に対するマナーじゃないかな

とオレは思う。


趣味や遊びやグルメっていうのも、実は難しいのだよ(笑)