映画版「アイアムアヒーロー」観賞 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

レストランに行って1800円くらいする単品料理を食べたとする。
ちょっと高いなあと思ったとしても、それなりに美味かったら納得するだろう。
だけど激マズだった場合、怒りを貫通して泥のような後悔しか残らないと思う。

1800円という金額は高いと言えば高いし安いと言えば安い。
すごく仲の良い友人に1800円おごるのことには抵抗なかったとしても、不味い料理に
1800円払うのはくやしさが残る。

そう考えると映画のチケット代1800円というのはかなりのギャンブルだ。
観おわってみないと高いとも安いとも言えない。

公開前の話題性と作品のクオリティというものはまったく別なのだ。
公開前にかなり騒がれたからといって素晴らしい作品だとは限らない。

結果的に興行収入ではものすごい成績をはじき出したが、評価はさんざんたるものだったという例はたくさんある。「ゲ○戦記」と「キャ○ャーン」とか「孔○王」とか。
ようするに話題先行が結果を導いたタイプ。

とくに漫画やアニメをもとにつくった実写映画は見事に外すことが多いので、ほとんど観に行っていなかったのだが、このゴールデンウィークに公開された花沢健吾原作の「アイアムアヒーロー」はちょっと面白そうで気になっていたので友人と観にいってきた。


場所はオレの地元府中で。
駅前ビルの上にあるTOHOシネマ。

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当初は新宿で観る予定だった。
上映している映画館がたくさんあるから、行った映画館が満席でも他に上映している映画館が
あるだろうという保険を掛けた地域ということで。

でも、友人に調べてもらったところ、今はほとんどの映画館がネットで席を確保するシステムだということで、ほとんど満席だという。

パソコンやスマホを持っていない映画マニアや老人には不便な世の中になったものだのう。


新宿はもうどこも入れそうもないということで、友人にオレの地元まで来てもらい府中の映画館で観ることにした。

地元だけど行ったのは初めて(笑)
いくつかの作品が上映されていたのだがかなりの混雑だった。

オレらは13時15分からの上映。

10分前から開場。
今は上映時間前からスクリーンに予告編とかが流れるようだ。
これも待ち時間に退屈にさせないようにという劇場側の対策か?

細かい点を言うと小学生の時に流行ったゴーストバスターズの新作が今度ロードショーされる
というのはちょっと驚いた。
しかも今度のバスターズメンバーは全員女性。

それがさておき……

いよいよ上映!


「アイアムアヒーロー」は一応さらっと原作は読んでいる。
あくまでさらっとなので途中からの詳細はあまり知らない。
それでもその世界感はとても面白いと思った。


原作そのものがまだ終わっていないので、映画にその世界感すべてを凝縮して詰め込むことは
ムリだろうというのは理解したうえで、それでも最近の漫画原作ムービーにしては評価が高く
個人的にもちょっと面白そうだと思ったので観にいった。

花沢健吾の描く主人公って、まったくかっこよくなくヘタレなダメ男が多い。
そこが世の男性の共感を集める。

「アイアムアヒーロー」の主人公である鈴木英雄も、悪に立ち向かう勇敢な熱血漢とかではない。
売れない漫画家アシスタントで、人間的にもダメ男。
そんなダメ男が必然的にもウイルスに感染されたZQN(ゾキュン)というゾンビが溢れる日本で
サバイバルを経験することになる話。

ネタバレになるから詳細は深いことは書けないが、個人的にはけっこう面白く楽しめた。
1800円払う価値はあったんじゃないかな。良かったと思うよ、うん。


好き嫌いは別として大泉洋はダメ主人公鈴木英雄役がハマり役だった。

ZQN(ゾンビ)のグロさがリアルに思い切っててイイ。日本映画のゾンビというとどうしても
メイク感が浮き出る。
これだけのグロさや、頭部が吹っ飛ぶシーンがあったことがR15の理由だと思うが。

去年泊まりに行って、原作に舞台として登場したかっぱ天国はやはり出てこなかったけど、
まあ、そうだろうな。イメージやロケの問題もあるし。

個人的にはとてもおススメな作品だった。
みなさん、映画館へGO!

ただしオバケやグロが苦手な人はダメよん。