新幹線大爆破 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

昔は出張で月2回乗っていた新幹線。

もう、ここしばらく乗っていない。てか乗る機会がない。

温泉ひとり旅で群馬や栃木や静岡方面には何度か行ったが、

「さすらいケンさん鈍行編」なんで特急は使用しとらん。


新幹線において、普通列車にはない出発時の静かな滑り出しはとても好きなので

また機会あれば乗りたいものだ。しばらくなさそうな気配だが。


新幹線と言えば、ちょっと前から気になっていた一本の日本映画がある。

高倉健主演の「新幹線大爆破」という、40年くらい前の映画だ。


新幹線大爆破 [DVD]/高倉健,千葉真一,宇津井健
¥3,024
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そういや最近DVDをまったく借りていなかったことと、原稿が少し落ち着いてきたこともあり

ちょっと借りてみるかと思って、先日TSUTAYAでレンタルしてきた。


先に一つだけ断わっておくと、ついこの前に健さんが亡くなられたから急にみたくなったとかいう

ミーハ-的な観賞願望ではないし、主役が健さんじゃなくても、世界観的に以前から見てみたいと

思っていて借りたことだけ理解頂ければ。まあどうでもいいだろうけど(-_-)


ジャンルとしたら、昭和時代の乗物パニック映画という括りになると思う。

ちょっとアクションやサスペンスも入っているかも。


映画の存在を知らなかった人でも、そのタイトルから安易に想像出来るとおりのストーリーで

たくさんの乗客を乗せて走る新幹線「ひかり109号」に爆弾が仕掛けられて、速度が時速80キロ

以下になるとそれは発動して「ひかり109号」は大爆発するという設定。


聞いた瞬間アタマに浮かぶのはキアヌリーブス主演のアメリカ映画「スピード」だ。

完全に元ネタがこの「新幹線大爆破」だとわかる。


爆弾犯人グループのボス役に高倉健。

爆弾抱えて走る新幹線を人質に、警察や鉄道会社のお偉いサンを演じる宇津井健と

やりとりで対決する。



警察に追い詰められる健さん(あ、宇津井じゃなくて高倉のほうね)。

しかし、爆弾犯ボスの健さんは実はターミネーターのような未来からきた戦闘ロボットだったのだ。

完全に包囲されて袋のねずみとなった健さんが首筋にあるスイッチを押すと、右手はマシンガンに

変化し、左手は日本刀へと変化した。


激しく火を吹く右手のマシンガン。周囲にいた下っ端の警察官は銃弾を浴びてその場にバタバタと

倒れ出す。そして今度は日本刀と化した左手をおおきくふりあげて、残った警察官の中へと突進してゆく……。ひとりの警察官が発砲し、健さんの左手であるその日本刀の刃を粉砕した。

だが驚くことに、その折れた刃がみるみる伸びて再び日本刀が再生した。

それを見て恐怖におののく警察官が健さんに向かって叫ぶ。

「……おまえの体はどうなってるんだ!まるで全身兵器じゃないか!!」


それを聞いた健さんが、ぼそっと小さくつぶやく……




「ええ、……じぶん、『武器用』ですから……」





すまん……。

「しかし、爆弾犯ボスの健さんは実は――」という一行以降はすべてウソでした(爆)


ロボットでもなんでもないです。普通の人間の犯人です。

「武器用ですから」のオチが言いたかったためだけの長い前フリでした。お詫びいたします……

<m(__)m>


あ、でも爆弾犯のボス役でだんだん追い詰められるってのはホントだ。

ネタバレになるからそれ以上は書かないけど。


しかしこの映画、さっきも書いたとおり、とりあえずはパニックアクション映画というフレコミなのだが

今の時代見ると、ところどころに散りばめられた「昭和」の匂いがなんともたまらない。


運転席のシーンや、車内シーンにて窓の外を流れる風景における溢れんばかりの合成感!

駅弁の売り子の格好した志村けん師匠とかが、「お客サン!おつりおつり!」とか叫びながら

走る電車を追って窓の外を後方から走ってきそうだ。


そして想像シーンにて爆発や暴走する列車の鉄道模型感!


昭和の刑事ドラマや事件ドラマにおいて、爆弾犯の中にはだいたい一人予備校生風のヤツが

いて、ボロいアパートの2階に住んでいる。

刑事がその部屋を突きとめて、ドアをどんどんと叩き「○○いるんだろ、あけろ!」と叫ぶシーンの画面奥正面に隣の部屋のドアが写っていたら、もう流れが予測つく。

寝巻姿のオバチャンが出てきて、「なんですか朝からどんどんと!お隣さんなら先週引っ越しましたよ!」というか、もしくは管理人が偶然通りかかって、「○○号室のお客さんなら先日ひっこしましたよ」と告げるオヤクソク。

そんな昭和の定番もしっかりと収録されているのだ。偉大なるマンネリはもはや爽快。


収録時間はたっぷり150分。


平成を生きる人間としてパニックアクション大作を期待して観たらダメ。


「昭和を味わうつもりで観賞する」か、

もしくは「今が昭和だと思ってアクションパニック大作を観る」といったつもりで観賞すれば◎。


昔の日本の乗物映画と言えば、この「新幹線大爆破」のほかに水野晴朗が監督・主演を

やっていた「シベリア超特急」通称「シべ超」も観てみたいと前から思っていたのだが、こちらは

どこのレンタルショップにいっても見当たらない。

観てみたいのう。


いやー、映画ってほんっとに素晴らしいものですね。

でわ、また次回の映画ネタでお会いしましょう。

サイナラ サイナラ サイナラ 


解説関係が二人混ざってる(爆)