送電鉄塔LOVE 2014 | 昭和80年代クロニクル

昭和80年代クロニクル

古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

数年前の一発目の記事はコチラ→ 『送電鉄塔LOVE』



線路沿いにあるちょっとお気に入りの風景。


鉄塔1

すこしずつ先へと歩いてゆくと――

画像でははっきりしないけど、全ての鉄塔が1つの中に吸収されたように重なり合う。


いろんなドラマとか漫画では見る角度によって本数がかわる煙突のエピソードとかを

よく見聞きしたけど。


鉄塔2

送電鉄塔というのはそのほとんどが骨であり、太い棒がたっているようなスカイツリーと違い

そこにはなんというか肉感のような迫力はないのだが、近くや真下から見上げると、独特の立体感があるのだなあ。


東京タワーでもスカイツリーでもエッフェル塔でも円城塔でもなく、我々のもっとも身近に存在する

のが「送電鉄塔」


上にリンクした過去記事にも書いたとおり、オレ自身はそこまで送電鉄塔が好きだったり

知識があったりするわけでもないのだが、夕暮れ時に道を歩いていて、その根元あたりを

通り掛かった時、ふと見上げてその堂々たる骨格が目に映ったときには改めて

「なんだかよくわかんないけど、すげェ……」と感動してしまう。


マニアでもなんでもないけど、身近にありながらあまり意識していなかった「あたりまえ」の

物へのそのデザイン性と壮大さを知らされてしまうのだな、これが(-_-)。


近くで見ると、かなり壮大に見える。

でも電車に乗っていてひらけた風景の場所を走っている時、窓の外のひらべったい田園風景の

中にぽつりぽつりと立ち、小さく写るその鉄塔は、まるで地面からひょこりと出てきた「鉄の芽」

のようにも見える。


人間が作りだした鉄の人工物と、自然が生むだした生命体(植物)の2つの影のコラボ。

その中でナナメに走る数本の糸のような線の演出……



鉄塔&木



下の視点は「金網の中の鉄網」


鉄塔&網

一点の視覚の中に、2つの硬質の「網」と「網」が混在する風景。


例えるならば、1枚のパイの上にモッツアレラとパルメザンの2種類のチーズが

トッピングされているピザのように、一枚の視点(画像)で味が微妙に異なる2種類の

「鉄の網目」がとりこまれた味覚を視覚で味わう。


これから蝉の鳴くくらいになると、オレンジ色の夕焼けを背景にたたずむ送電鉄塔の

黒い影がせつないながらも綺麗に写る季節になりそうだのう。


―― さ、みんな、上を見上げながらお家に帰ろう……