実際に並べて見比べてみると全く違っていたり、連続して聞いてみると全然違ったり
するんだけど、別べつで見聞きすると「なんとなく似ている」人物や音楽って多いような
気がする。
昔、一時だけだが、オレの中で某石田純一の息子と、ナイナイ岡村がかぶってみえた時が
あった。
でも、さすがにそのような視覚現象を起こすのはオレだけかもしれないと思ってはいたが
ある日、ナイナイ岡村がテレビで、
「そう！オレ、××さんに『い○だ壱○』を見た時に岡村だと思ったって言われたんよ！」
と言っていたのを聞いて、オレだけが特殊ではなかったんだと安心した。
ん？ センスの問題で言うと安心しないほうがいいのか？ よくわからん。
とにかくオレだけじゃなかったようだ。
ちなみに××さんとは今は亡き大御所司会者兼俳優である。
プライバシーの問題で本名は出さず××（チョメチョメ）さんと表記しておいた。
たぶん誰だかわからんだろう。
顏の関する類似錯覚と同じように、オレの中でずっと似て聞こえててイントロが流れるたびに
勘違いする曲がふた組ほどある。
ひと組は、石川さゆりの「天城越え」のイントロと、梅沢富美男の「夢芝居」のイントロで
ある。
ずっと似てるように感じてて、「夢芝居」のイントロが店とかラジオから流れだすと
「あ！天城越えだ！」って思ってしまい、そのまま聞いてると色っぽい熟女の声じゃなくて
シブくて重いオッサンの声が聞こえてきて、こけそうになる（笑）
これも改めて聞き比べてみるとほとんど似ていなかった。
なんとなく、あの日本伝統的な楽器と風情のイントロが似たような世界観というか雰囲気を
醸しだしているせいかと思える。
どうでもいいことだが、さっき参考に「梅沢富美男」と打ち込んで検索かけようとして
「うめさ」まで打ったら、候補にまず「梅サワー」しか出なかった。
国民の興味による梅沢支持率は、居酒屋のメニューに負けてしまったようである。
閑話休題。
話は戻って、似ていると思っていたもうひと組の曲たち。
それが上に貼り付けたジュディ・オングの「魅せられて」のイントロと、
下に貼り付けた久保田早紀の「異邦人」のイントロである。
うーん……。
やはり改めて比べてみると違う。
でも、今まで「異邦人」のイントロが流れてくるのを聞くたびに
「あ！『魅せられて』だ」
って思ってきたんだよな。
不思議だ。
おそらくこれも両曲ともに美しいイントロで、どこか「異国情緒」を匂わすといった
雰囲気が類似錯覚を呼び起こしたのかもしれない。
ただ、似ているにせよ、似てないにせよ、どちらも曲においても、時代にも耳にも
残るいい曲だから好きだ。
ひらひらがついた衣装をきた時にふざけて「魅せられて」を歌う人間は多いが、
実はその大半がサビの英語の部分をゴニョゴニョと歌ってごまかしているのが汚い（笑）
もう大体おわかりになられていると思うが、オレは昔から流行ソングが好きじゃなくて
こういった懐メロ系が好きなのだが、今ちまたにあふれているようなレンタルショップは
ＨＭナンタラとかタワーレコードとかそういう若者向け流行音楽発信基地みたいなの
ばかりで、こういった昔ながらの名曲があまり売られていなかった。
（売られない前に、古い曲はシングルＣＤ化してないというのもあったが）
２０歳くらいの時にどうしてもカラオケマスター用＆自宅音楽鑑賞用にジュディオングの
『魅せられて』のＣＤが存在するならぜひレンタルで借りたかったのだが、案の定
そういった横文字店名の情報発信基地とかに行っても、そういう懐メロ系のコーナーは
ほとんどないか、あっても小さい。
どこもかしこも「アムロ」や「ラッパ我リヤ」ばかりである。
そんなある夜に浅草キッドのラジオを聞いていたら、浅草キッドが「お笑いウルトラクイズ」の
中で芸人の使命にのっとり暴れたりふざけたりしていたら、ゲスト出演していたジュディオングに収録後呼び出され、説教されたということを暴露してネタにしていた。
その流れからのギャグの意味も含め、番組の途中途中で流れる曲のひとつが『魅せられて』
だった。ＦＭと違いＡＭは流行りを追うより遊び心があるから好きだ。
それで、浅草キッドが「じゃあ、ここで一曲！ジュディオングで『魅せられて』。聞いてください！」
と言うのを聞いた時、オレはチャンスとばかり思って、ベッドから飛び起きて、空の状態の
カセットテープをダブルカセットラジカセの右デッキに入れ、歌と同時にラジカセの上部に
ある『プレイボタン』と『録音ボタン』の２つのボタンを同時に指で下に押しこんで
その音源をゲットした記憶がある。
ダウンロードもユーチューブもなかった時代の良き思い出……。
デーモン閣下が『魅せられて』をカヴァーしていたのは初めてしった。
これはこれでかなり良い味が出てるのう。