怪獣酒場に行きたいゾ | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

数日前の夜、帰宅中の電車の中で、左手に吊皮、右手に東野圭吾の「むかし僕が死んだ家」を

持ち、そこに視線を落としながらゆられていた時のこと。


視覚はオン・ザ・文庫だが、聴覚はフリーであって耳は解放されていた。

ヘッドフォンなどはハメていない。聞きたい音楽もそんなないし、第一そういう機材を所持しておらん。


目で文章をなぞっている最中、フリー状態の聴覚がある情報を吸収する。


「そういえば『怪獣酒場』っていうのがあるらしいんだよ』


オレのナナメ後ろあたりで吊革につかまり並んで立っていたサラリーマン二人のうち一人が

同僚らしき隣のサラリーマンにそう言うのが聞こえた。

二人ともオレよりいくつか年上っぽい感じだった。


怪獣酒場……


オレの好奇心をくすぐる言葉が2つも入っているではないか。「怪獣」と「酒場」。

気になったので、その声に集中するために文章を追うのを一旦中断し、耳を江川にして

聞いてみた (←表現が昭和のオヤジ)


大きい声で話していたワケではないのであまり詳しくは聞けなかったが、可能な限り盗聴した

ところでは、どうやら川崎にウルトラマンおよび怪獣ファンにむけたそういう店が期間限定で

オープンしているということ。


うーん…… まさか草臥れたスーツ姿を運ぶ企業戦士運搬車、いわゆる帰宅電車の中で

そんな情報を入手出来るとは! 

「棚からボタモチ」である。

世間の雑音や声の中には実にあらゆる情報が埋もれているという事を実感した。

一見汚くても、それをさらってフルイにかけると砂金が残る川底の泥のように。


もし、オレがその電車の中でヘッドフォンでもして音楽を聞いていたと想定すると、もしかしたら

その「怪獣酒場」の情報は一生知ることもなく天寿をまっとうしていたかもしれない。


いやーしかし、それを耳にしてから下車する駅まで「怪獣酒場」が気になる気になる。


店名の響きからして、シーボーズが登場した回のサブタイトルである「怪獣墓場」をもじっている

のだろうということはわかるが、あとはまったくわからん。


家についてからさっそく検索くん。


おお、立派なHPがあるではないか。

(興味もった人には自分でいろいろ観てもらいたい気持ちから今回はリンクしない)



コンセプトとしては

「普段、怪獣たちが集まってにぎわっている場所を、その怪獣たちがいない時間に地球人にも

解放する」

ということらしい。


だから視点はウルトラマンや科学特捜隊などからの人間経営視点ではなく、あくまで

「怪獣から人間へ向けた」視点である。そこは新鮮。


店長はバルタン星人だと。店内にいるみたいだ(笑)


正義の味方への変身能力がある人や科学特捜隊隊員は入店出来ないというとか、そういう

こった張り紙もあるみたい(詳しくはHPで!)


入口にはジャミラの顏をかたどった「真実の口」があったり、ウルトラセブンファンには嬉しい

「メトロン星人がいるアパートの部屋」もあるようだ。

シリーズに中でも人間ドラマ色が強かったウルトラセブン。

モロボシダンとメトロン星人の畳の上での討論シーンは子供向けとは思えないほどシュール

でメッセージ性が強かった。

あのシーンがほぼそのままあって、メトロン星人がちゃんと座っている。


しかもこれ!誕生日月のお客に限って部屋に入ったり写真撮ったり出来るとか。これはタマラン。


料理に関しては、バルタン星人のハサミや、ツインテール(逆立ちした芋虫みたいな怪獣)の

外見をまねたフードがあるようだが、値段はさすがにお約束の高めかな……。


喰うとするなら、オレはどちらかといえば、そういったキャラをかたどったキャラ弁的なフードよりも

ウルトラマンのエピソードに関するようなモノが食べたい。


例えば……わかる人にはわかると思うけど、

科学特捜隊が本部内で食事している時に怪獣スカイドンが現れ、それを知ったハヤタが

ウルトラマンに変身しようと屋上へゆき、変身カプセルを高く上にあげたつもりが間違えて

そのまま持ってきたスプーンをあげてしまったエピソード……


その食事シーンで写っていた「科学特捜隊カレー」とかだったら、まだ面白いかもと思った。

でも、科学特捜隊とかの人間目線でなくて、怪獣目線の店だからそれはないか。


そんなこんなで、いろんな小ネタも店内にあるみたいだから是非一度行ってみたいとは

思ったのだが、訪問した人のブログやサイトをみると、かなりの大盛況で行列必至みたいだ。


ラーメン屋とかならそれなりに客の回転があると思うが、居酒屋だとそんな簡単に回転はしない

と思ってまちがいない。

それでも画像観ると、店の前でずっと並んでいる人もいれば、店の前まで行ったのに諦めて

帰ってしまう人もいるらしい。

予約も人数の下限があるようだし……。


行きたいけどなあ、居酒屋で並ぶのはキツイし、賭けで川崎まで行って入れないのも

シャレになんないからなねえ。シャレにならないよ鈴木紗理奈(古い)


とりあえず今回の記事は、オレと同じようにこの「怪獣酒場」の存在を知らなかったウルトラファン

怪獣ファンに向けての情報発信拡散みたいな感じで役に立てればうれしいってとこ。


期間限定だからなー……

出来れば開店しているうちに一回くらいは行きたいなあ。


店に行って、「エリマキ怪獣ジラ―ス」がいても、クビまわりのエリマキはムシリとるなよ。

ぬいぐるみ費用が苦しくなった円谷プロが、東宝からあの怪獣を借りてきて、エリマキつけて

色ぬっただけだってバレてしまうからな!(ファンにはわかるネタ)