ホンモノの日本語 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

もし、オレがアメリカ人とかフランス人とかだとして、海外から海を渡ってやってきて

日本に住もうとしたなら、来日して数週間で発狂する。


お箸の国の人間として、日出ずる国に普通に生まれてきたから、もうそれが当たり前で

慣れてきてしまっているが、改めて考えてみると日本語っていうモンは難しい。

ムズムズっとするほど難しい。


外国であれば、相手が目上であろうが年下であろうが、社長であろうがホームレスで

あろうが、「あなた」「オマエ」「君」「そなた」「汝」「貴様」とか使い分けることはなく、すべて

「ユー」である。ぜいぜい名前で呼ぶときに「ミス」「ミセス」「ミスター」「ドクター」とか付ける

程度だろう。


会話以外に文章で書くにしても「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「数字」「英語」とこんだけ

言語が入り乱れてるのは日本だけではないだろうか。


相手や状況によって敬語や謙譲語など使い分けることが出来るというのが日本語の美しい

部分かもしれないが、それはある意味言い換えると、とてもメンドくさいとも言えるかもしれない。


だいいち、もういろんな言葉が増えすぎて、何が正しい日本語で、何が美しい日本語なのか

も妖しくなってきたんではないかねえ。


前にもちょっと書いた「にやける」とかも多くの人に間違って覚えられてきたし。


例えば「猫も杓子も~」っていう言葉がある。

「猫も杓子も東京に集まる」と書いたとすれば、それはニャンコもオタマジャクシも

東京へ来るという比喩とされてきたが、実は「ネコもシャクシ」もという言い方には諸説

あるらしいと、前に読んだ金田一春彦センセの本に書いてあった。


センセ曰く、「ネコ」というのは「禰子」、つまり神主。

そして「シャクシ」とういうのは「釈子」、つまり僧侶。


だからネコやオタマジャクシまで東京に集まるということではなく、

神主や僧侶のようなエライ人まで東京に集まる。

と、解釈する説もあるらしい。


実際どっちが正解かワカランけど、こういうのって真相やボンヤリしてるほうが、意外性に

期待出来そうで、おもろいね。

ホンモノの日本語を話していますか? (角川oneテーマ21)/金田一 春彦
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前にも書いたけど、地球の歴史でいえば、つい昨日生まれたような「日本語」がアッと言う間に

「正しい」「正式な」日本語として、一部上場してることがある。そう、「マジ」みたく。


「メモる」とか「トラブる」もそれに追随しているし、「サボる」なんて「マジ」よりずっと前に

市民権を獲得してたんじゃないかね。


このような「「日本語英語合体型」ってのもどこまでが日本語として許されるか微妙。

フツ―の会話に中で使うワードか、それとも名刺あるいは商品名かでもまた違ってくるんだよな。


いまよく聞く「イケメン」ていう言葉?

アレって「イケてるメンズ」の略なんでしょ。


でも、「メン」で既に複数形になってるから、「ズ」はいらねえーだろ。ああン!?


あと、タバコの「セブンスター」

最初に「セブン」ていうふうに、七個あるって言っておきながら、なんで「スターズ」じゃなくて

「スター」なのか……。

これは商品名だからあえて掟破り文法を使用したのか、それとも開発者の勉強不足か?


別に刑事コロンボが好きだったワケじゃないが、そういう細かいことが気になるタチなんでねえw

誰かご説明頂けると嬉しいのですがw


ちなみに「いいとも少女隊」として若き頃の磯野貴理子が属していた3人組女性グループの

名前は「チャイルズ」だった。

子供が3人だとして複数形にすると「チルドレン」で「チャイルズ」なんて言葉は存在しないが

これは確信犯だと思う。いや、思いたい。


このように商品名やグループ名になって、さらに和製英語みたくなると確信犯的なトンチの

名前も出てくるから、知的とアホの区別が段々つきにくくなってくる。


和製英語増えてるし、繁華街行けば英語はもちろん韓国語とかも増えてるし。

国土の侵略や戦争問題に敏感なわりには、日本人て、知らぬ間に言語文化の侵略を許して

ないかい?

社用語が英語っていうのも好きになれん。

交渉能力という理由づけの、海外文化へのコビに見える。


韓国が自国の言葉をハングルにした理由って、中国に縛られないようにするために

漢字を脱したかったから。

日本は無意識にどこか中国に基盤占領されてるのかもしんない。

ロックグループとかアーティストの名前もみんな横文字だし。

山田三郎みたいな純日本人という顏してるのに髪の色と名前だけ外人かよw


もう、どこまでが正しい日本語なのかというのもわかりにくくなってきたね。


でも、まあ、言葉っていうのは移り変わりがあるもので、今の時代に使われてる言葉で

江戸時代からずっと、そのまま変化せず利用されてる言葉なんてほとんどないと思うから

それも時代に流れか。


今、正しい日本語、美しい日本語とされている言葉だって、100年後には消滅してるかも

しれないし。


あ、そうそう、先程ネーミングについてネタが出たことと、居酒屋で頼むのが

恥ずかしい名前のカクテルがあると先日書いたんで、それに関するネタをもひとつ。


某居酒屋で、新たなる「頼むのが恥ずかしい名前」のサワ―を発見。



昭和80年代クロニクル-ブラジャー

ブランデーとジンジャーエールを混ぜたサワ―で

「ブラジャー」……


頼めんわ!


頼んだとして、明らかにバイト歴が長くて、店の商品のことがアタマに入っている店員の

オンナノコに「すいません。ブラジャーください」と言ったら、「はい!よろこんで!」と

対応してくれると思うが、これがもしバイト入ったばかりで、まだ店の商品をよくわかってない

新人のオンナノコの店員呼んで、「すいません。ブラジャーください」と言ったら、

店長のところ行って、客からセクハラ受けたと告げ口されて、店からつまみだされるかもしれん。

居酒屋で、おつまみを出される前に、オレがつまみ出されたら、シャレにならん。