伊藤潤二を探して | 昭和80年代クロニクル

昭和80年代クロニクル

古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

マンガはほとんど読まない。でもたまに読んでみたくなるマンガもある。


買って部屋に置いておきたくないけど、一冊ためしにマトモに通して読んでみたいマンガがある。

伊藤潤二サンのホラーマンガ。


‘買いたくない’というのはケチるということではなくコワいからである。

「ハッピーピープル」とかはコワいというよりもキモチワルイから部屋に置きたくないけど

伊藤サンのマンガは宣伝とかで観てるだけでもコワいのが伝わってくるから置きたくない。

ホラー作家サンに対して敬意を表する意味で‘部屋に置いておきたくない’のである。


伊藤サンの本買って、部屋の隅にでも置いておいたら、夜中にその本がそーっと開いて

「何か」が出てきそうだ。


心霊特番や特集はそんなに苦手ではなく、どちらかといえば好きでたまに観る。

観ている最中はのめり込めるから平気なのだが、さすがに観終わったあと数時間はコワい。

ひとり暮らしだし。


観終わった後、テレビ消して部屋が無音状態になった時、急にケータイが鳴ろうものなら

ビビるあまり口から心臓がケポッと飛び出そうになる。

実際飛び出してボトっと落ち、床の上でヌラヌラとなまめかしく光りながらドクドク脈うってても

それはそれでホラーだが。


布団に入ってからもカーテンとカーテンの間に隙間があったり、収納の戸に隙間があったり

したのを見たらメチャクチャ気になって、布団から飛び出てアッチもピシャ!コッチもピシャっと

完全に閉めて回る。

だって、その隙間の奥を見た時に、ギョロっとした目玉がこちらをみてたりしたらキモチワルイ

んだモン! とか表現してるオレの文章のほうがキモチワルイ。


ま、それはさておき、

そんな多少ビビリマクリスティのオイラだけど、やはり伊藤サンのマンガはちょっと興味ある。


伊藤センセイに関しては、お名前というか存在だけはずっと前から存じており

その評判の高さもお聞きしていた。


何年も前に友人宅に泊まりに行った日の夜にツタヤで「富江」は借りてきて皆で観た。

前から気になってたこともあり「富江」は俺チョイスだったけど今考えると「うずまき」

ほうが良かった気もする。当時からどっちも有名だから「富江」と「うずまき」を勘違いしてた。

富江 [DVD]/菅野美穂,中村麻美,洞口依子
¥6,090
Amazon.co.jp

他の作品だと、今部屋にある、とある本の巻末に伊藤センセイの「魔笛」という短編が

付録のようなもので掲載されてて、短編だけに短いけどそれは読んだ。画力すげえ。

これは別の雑誌とかで正式に掲載されてた作品かどうかはワカラン。


その辺見た時点でかなり気になってたんだが、改めて原作もひとつかふたつ通して

読んでみたいなあと感じたのは、観てた人も多いとおもうけど「怒り新党」で紹介されてたから。


ホラー漫画やホラー映画って、中にはエグさとかグロテスクさだけで強く押して世に強引に

放ってる作品とかも多いと思うんだけど、伊藤センセイの作品て画はもちろん、物語性とかの

クオリティもすごく高そうでオモシロそう。だからコワそうだけど読んでみたい。


「首吊り気球」なんて画も発想もインパクトすごかったわ。たまげた たまげた。

SFチックでありながら、和風ホラー。

原作読みたい。

伊藤潤二 恐怖コレクション「首吊り気球」 ― オリジナル・サウンドトラック/ZUNTATA
¥2,600
Amazon.co.jp

コワい漫画を書く人ってのは『異形』のモノを描くデザイン力と画力もすごいけど

それよりなによりフツ―の登場人物(主人公や一般人)の危機迫る表情や恐怖に

慄く表情を描くのが異様に天才的だわ。


目の周辺の陰というか、ちょっと暗くして‘その雰囲気’を出す描写が。

ちびまる子ちゃんみたいな単純な線のホノボノ漫画だったら顔面スダレで済んでしまうのに。


でも、こんなにオドロオドロしい漫画を描くのにご本人は明るい人みたいね。

ホラー作家さんの特質なのかな。

楳図センセも明るいし、岩井志麻子センセも明るいし、山咲トオルセンセ(最近見ない)も明るい。


コワい話をしたり書いたり、アングラ的な役を演じる人が明るかったりするとちょっと安心する。

心霊番組ロケで、心霊スポットの建物に除霊しに入った霊能者が建物から出てきた時に

笑顔だったらなんかホッとするように。

ジャッキー・チェンの映画でめちゃくちゃ悪そうな顔しててジャッキーを痛めつけてた悪役が

エンドロールのお約束NGシーンでジャッキーと仲良くジャレてたら安心する感じにも似てるかも。

それはちょっと違うか・・・。


最後に本題に戻ろう。


そういう流れで現在、伊藤センセの作品にとても興味があるのだが、さきに示した通り

(コワさの敬意を表す意味で)本は買って部屋に置いておきたくはない。

(伊藤センセごめんなさい)


満喫とかにはあるのかもしれんが、そんな富裕層?でもないし、一回入店したら結果1冊分くらい

の料金になってしまうのではないかと思い、ここんところ週末や都心のほうへ交渉に出た時に

古本屋とかに寄りチェックしている。


でも無いんだよな、これが。
もしかしたら少女漫画コーナーかなとか思ったのだが、それこそ30過ぎのスーツ来たオッサンが

入るにはかなりの度胸がいる領域なんで、人がいなくなった瞬間パーっと棚を見ながら素早く

通り抜けるのだが、見た限り発見出来ない。


一体何処に???


それとも人気は充分存じているから、ほとんど売れてしまったのかな。

または、人気あるゆえに買った人は売らないとかかもしれぬ。


そんな感じで最近は古本屋を見つけると

「書店! 伊藤サン発見!」を目指してるワタクシです。

板○英二サンは「ふしぎ発見」出場権をボッシュート! テレッテレッテ~♪(意味なし)


補足だが一応古本屋でなくてツタヤでも伊藤作品検索してみたが、すべて在庫ナシだった。


あと関係無いけどホラー作品といえば映画のリングシリーズは1作目でヤメといたら

よかったのにね。