世の中には何事にも2タイプの人間がいるとのこと。
その中には2種類の「必死な人」という括りもある。
ひとつは「出世やトップを目指すのに必死な人」
もひとつは「ただフツ―に生きるのに必死な人」
オレは明らかに後者。不器用だから。健サンと同じ←良く言いすぎ。
生きてゆくだけでありとあらゆる場が修羅場となる。
先日の部屋呑み記事でも「飲み会は少数がいい」というコメントを頂いたが
まったくその通りで嬉しかった。
ビールとサワ―とハイボールと酒の場は好きだけど極力多人数の飲み会は
行きたくない。勘弁してくれ。
それに関しては、オレは中身のある話をしながらしっかり酒を味わいたいので
ギャースカピースカ騒いだり、一気飲みするようなバカ大学生のノリは嫌いだと
いうのもあるが他にも理由はある。
その理由は、歌人の穂村弘がエッセイで書いていて、完全にオレの思いと
ピッタリきれいに重なったんで、「オレだけじゃなかったんだ!」と感動した。
そこを引用して下記に示す↓
『飲み会が苦手である。(中略)トイレに立った人の席に自然に座る(奴がいる)。
座られたほうもごく‘自然’にまた別の席に座る。(中略)
だが私には最初に座った席を動くことがどうしても出来ない』(中略)
飲み会の時、離れた席から「ほむらくーん」と呼ばれると涙が出るほど嬉しい』
そう!まさにこれなんだよ。まだ4人~8人くらいの飲み会ならいいんだけど
これが居酒屋の座敷とかで20~40人以上の会ならサイアクだ。針の山地獄くらい。
みんなが‘ごく自然に問題なくやっている’のは見ててわかるのだが、
オレもどうしてもこの席移動が出来ない。そしてちょっと席を離れた時にその場所を
他の人間にとられるのがとてもイヤだ。
だから大勢の飲み会とか行っても、トイレに立って戻って来た時に、誰かにそこの場所を
取られてて、オレが次はどこへ行けばいいのか迷うことになるのがとてもコワい。
まだ他の空いている席が比較的仲の良い奴の隣とかならいいが、これが全く苦手な奴の
隣だったとか、男を品定めする女の横しか空いてなかったら、もう恥辱プレイである←何が?
逆に間違ってモノスゴイ高根の花の美人の横しかあいてなくても、そこにいったらオレがホレて
ると思われそうでイヤだ。ま、これは考え過ぎだろうし相手も実際オレごとき眼中ないだろうけど。
だから大勢の多数の飲み会の時はいっつも限界までトイレを我慢するケースが多い。
もう膀胱はドラゴンボールにおける自爆寸前のセルみたくパンパンである。
それにより臨界点に限りなく近くなったらトイレにパーっとゆく。
用を済まして席に戻る途中に視界に入る座敷の中を見て、自分のグラス持ちながら
空いてるオレの席に接近してくる奴がいたらキケンな予感。
「席取りカタストロフ&最終局面」の序章である。
宇宙服をまとったブルース・ウィリスに緊急出動を要請し、エアロスミスにバック演奏して
もらってでも、その人間がオレの席の座布団に「接近」してくるのを阻止してもらわにゃならん。
オレの平和のためにも。
それでも一回の多数飲み会で1,2回は座られるんだよねえ。
だいいち、‘その席’に関しては入店してからオレが一番最初に座った時点で
もう「確固たるオレ固有の領土」ではないか!
ちょっと留守にした時に勝手にそこに入って座りこむのは「不法占拠」「不法侵入」だ。(爆)
いや…まあ、正式には「オレ固有の領土」ではなく、
【渡邉美樹】や【モンテローザグループ】や【コロワイドグループ】が所有してる領土だが…
でも「席料」「お通し代」という名目の賃借料を払って予約時間分だけオレが賃借してる
「オレの領土」ではある筈である!
だから勝手に領域侵犯すんなっての!
オレの領土に座りこんだ奴!実家住所と両親の名前教えろ!親書送りつけてやる!
場合によってはトイレ行く時、誰かに座られないように必要以上にグラスの中身をタプタプ
にして、卓の上にケータイ置いたり、財布置いたり、昔は火がついたままのタバコを置いたり
して席を立ったのだが、それでも勝手に座ってくる奴がいる( 一一)
挙句の果てにはヘラヘラしながら
「あ、グラスとかその辺はアソコに移しておいたからアソコで飲んでて」
などと軽々しく言い放ち、オレのグラスが移された席を見ると、見事に嫌われてる奴の
隣とかウザい奴の隣だったりする…
第1次居酒屋領土戦争勃発 寸前。
だからオレはそういう時にそこに行かずに、侵犯された「オレ固有の領土」の横に
強引に座りこんで抵抗するときがある。
スペース的に2人のとこに3人座るもんだから、まあキツイのナンノ南野陽子。
もうケツ半分というか体半分が座敷から通路にハミ出してるんで、
料理運ぶバイト君がハタ迷惑そうにするのも然り(笑)
オレが領土侵犯しとるではないか( 一一)。
…
そんなわけでフツ―の人からみれば全く大したことでなく、みみっちいとか
思われるかもしれんし、深く考えず空いてるトコにテキトーに座っちゃえばいいじゃんて
思うかもしれんけど、オレとか穂村サンみたいな人間にはそれがまた苦行なのよ。
とりあえずちょこまかちょこまかとどっかの席が空くたびに動き回るのやめましょーよ。
あーあ、なんかオレがメンドくさいオトコみたくなってしまった…
たいして優秀な性能も最新の性能も備わってないのにムダな性能だけ多く
説明書がヤケに分厚いような商品みたいなオトコだと思われてそうでコワい…
でもたまにはこういう記事も週刊誌の個性的エッセイみたいでいいでしょ?
オレに才能があればプロのコラムニストになれるのに無念(T_T)
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