桐野夏生の「東京島」 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

昨日読み終えた。映画のほうは特に興味ないから観てない。


東京島 (新潮文庫)/桐野 夏生

¥580

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『東京島』

「残虐記」以降、桐野作品は久々に読んだ。


桐野サンて口元のホクロがSEXYな女性っていう印象だけど、

もう60前なのか。こりゃ、ビックリ。

焼酎5杯くらい飲んだ状態で20mくらい離れたとこから顔見たら「OUT

どころかセーフですね。・・なんの話をしとるんだオレは。


ストーリーはある無人島に漂流した夫婦の妻‘清子’を主人公に進行する。


清子夫婦の他に数人の日本人と中国人も島に漂着する。

清子以外は全員オトコ。

ある日、清子の旦那は死亡し、夫を亡くした清子の奪い合いが始まる。


清子は46歳だが、無人島という特殊な環境の中で唯一の女ということもあり

オトコどもから大事にされ、オンナとしてみられ、その悦びに震える。


うーん。。。そうだよなー。

何かこのチヤホヤされる快感っていうのは伝わってくんな。


オレもそうだが誰でも1度は想像したことはあるだろう・・・

「ねるとん」とかに参加して人気№1になった状況を!


ちなみにオレが妄想したのは


①‘女性から告白スペシャル’で1人目の女性が告白タイムでオレの前に走って

 きたら残りの女性全員が「ちょっと待った」で来てしまって、驚いたオレは思わず

 「ごめんさない!」と言ってしまう。のちにディレクターに

 「人気独り占めすんなよ!告白タイムの尺が足りんだろ!」と怒られる想像。


②告白タイムである女性に「お願いします!」と言うが断られる。・・・が!

 その瞬間スタジオの観客から「えーーーっ!!」と声があがる。

 そしてゲストの内田有紀とかが「私ならOKだけどナ~」とか言う想像。

 ※別に内田有紀ファンじゃないがリアリティ出すために今さら。


 ・・・・・・・・


うむ、こうして文にして改めて見ると、我ながら

気持ちワルイ。 そして暗い


まあ、空想妄想は自由だろっ!(-_-)/~~~

どんな妄想しよーが、イシアタマの石原慎○郎だって脳内までは規制しまいっ!


そんな妄想しても、翌日学校行くと人気どころか半年間同じ教室にいる

ある女子から下の名前を覚えられてない事実発覚というミッキーローク以上、

レパード玉熊以下パンチに近い衝撃を後頭部に受ける悲しみ・・・嗚呼無情。諸行無常。


さて、本の話題に戻るが

上記のようにこの話は無人島サバイバルというよりも、女王気取りの清子

の行動や心境を描いた話と言ったほうがいいかも。


ところどころに人間のエゴや、周りを捨ててでも自分だけは助かりたいという

お約束の裏切りがちりばめられている。


細かい設定では登場人物が島の各場所にオダイバとかブクロとか名称を

付けてるのも面白い。


「大相撲の八百長疑惑の話題があったころで」とかいうクダリも出てきて、

それが文庫発行数年たった今、本格的にニュースになるとはこれまた・・・。

(;一_一)。


読む前は結構ベタな無人島モノかなーと思っていたが、読み終わって

トータルでみてみるとそれなりに面白くはあった。


ただ冒頭で書いたとおり映画のほうね。

予告トレーラーでしか見てないけど、主演木村多江はちょっとイメージ

違うかな。


同意見多いけど、やっぱ寺島しのぶでしょ。