クスコ市の中心から5km、サンセバスティアン区の教会が消失した。
この教会はスペイン支配下の1572年に創建された、由緒ある境界で、バロック様式で金箔張りの豪華な祭壇板が並び、かつてはラテンアメリカ全域で購入されたというクスコ派の絵画をたくさんかかえていた。
しかし、9月16日未明、教会内で出火した。同日午前のラジオ記者のの友人によると、消火にやってきた消防士に対して、盗難を恐れた神父が教会の扉を開けたがらなかった。消火栓から水が出なかったという問題があったという。
9月18日放映のRonda Politicaでの消防士の証言によると、
午前1時30分に火災の通報があり、
午前1時45分頃現場に到着したが、火災は窓から燃え立つ様子がうかがわれたところから出火からすでに1時間程度経っていたことが推測された。
消化中に三台の水タンクを使い切ってしまい、消火栓をあけたが、水が出なかった。
そして、バロック様式金箔貼りの祭壇板は跡形もなく、消失した。
スペインから贈られた聖セバスティアヌス像、サンセバスティアン村出身のクスコを代表する画家、ディエゴ・キスペ・ティトによる『キリストの洗礼』、『ナザレの一家』といった絵画、またマルコス・サパタの絵画も消失した。
損壊は80%に及び、消失を免れた芸術品は絵画84点、祭壇板15点、彫刻12点。しかし、こうしたものも高温や灰にあおられ、ほとんど黒ずんでいるという。
同教会は2013年に修復が完了しているが、その際の修復費用は500万408722ソーレスだった。この費用をもとに、今回の修復費用を計算すると、2000万ソーレスとなるが、まだ文化省による被害状況の調査はまだ終わっていない。
前記の消防士によると、消火後、瓦礫をしらべたが金箔など金属片はみあたらなかったという。
週明け、9月19日より、検察の調査が行われる。
なお、同区ではサンセバスティアン教会脇のサン・ラサロ礼拝堂でも数年前に火災があり、管理の不行き届きを指摘するものもいれば、放火を疑うものも多い。
Ronda Politicaの番組内でキンタニージャ弁護士は、
「この火の広がりの速さはショートしたものではなく、意図的に火を放った可能性が高い」
と指摘している。
火災中の教会で打ちなされる悲しい鐘の音。
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同地区の信者たちは守護聖人サンセバスティアン像を担ぐときは裸足になる。コルプス・クリスティ祭のときには村からクスコの町の中心まで5kmの道のりを裸足で歩いていく。
高い芸術的・歴史的価値がありながら、観光公開されることもなく、管理も不行き届きだった教会。なんだかペルーの文化行政のずさんさにやりきれない気分どころか怒りを感じずにはいられなかった。


