マチュピチュの大混雑、文化財・自然保護か商業化か・・ | PERU day by day改めKansai day by day

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17年住んだペルーから帰国してスペイン語の全国通訳案内士デビューしました。インスタグラムシェアしながら、日常生活や日本の面白いところを紹介していきます。
趣味はランニングとペルーの国民舞踊、マリネラ・ノルテーニャ。

8月に入ってからマチュピチュ村から遺跡へ行くバス乗り場に行列ができて、なかなか乗れないというニュースがfacebookで流れている。





遺跡入場口の列もひどい行列だ。

実はここ3年、毎年報道されていることで、
「また今年もかあ」という感想しか出ない。

マチュピチュ入場券発行数の制限ができたのが2011年夏。現政権、ウマーラ大統領就任直前。文化財保護のためにはいい傾向だと思われた。
それが、翌年2012年にはマチュピチュ遺跡大混雑とバス乗り場への大行列が始まったのである。システム上発券できないはずなのに、後日の日付で発行して、文化省が判子を押して、当日入場などということをやり始めている。そうしたことから国内外から過剰な観光客が押し寄せ、
「バスに乗れない!」
「行列が長すぎて、遺跡見学短くなった!」
という苦情が増えてきた。

問題は民間のバス会社ではない。
国の機関、入場券を過剰に発行する文化省にあるのだ。

「この政権は大風呂敷を広げすぎた公約実現の資金を作るためにマチュピチュを利用しようとしているのか?」
と失望したものだ。

遺跡入場券発券システムでは
1日の発券枚数は
マチュピチュ遺跡のみ 2500
ワイナピチュ山つき遺跡 二部 400
マチュピチュ山つき遺跡 600
インカ道トレッキング 500
理論的には4000人が遺跡入場が可能である。(インカ道500枚に関しては1日あたりに4日間と二日間のトレッキングコースに対して発券される枚数であり、実際にはインカ道からのマチュピチュ遺跡入場は4分の1から5分の1程度と思われる)。

それが上記のような事情で1日あたり・・6000人から7000人も入場しているのだ。

しかし、見当違いにも訪問客やメディアはマチュピチュ村-遺跡シャトルバスを運行する協同組合CONSETURの非効率性を非難している。バスの台数を増やせという意見まで出てきて・・。

村から遺跡へ向かう道路は対向車がすれ違うときには一方が脇によって、対向する車に道を譲る形になるほど狭い。またマチュピチュはヒストリカル・サンクチュアリーとして歴史だけでなく、自然も保護されている。台数もそうやすやすと増やすわけにはいかない。

元々マチュピチュのマスター・プランでは遺跡への適正入場者数は一日あたり2500名とされていた。
しかし、ペルー文化省は来年から入場口を別に設けて入場者数を増やそうとしている。
遺跡のある山のふもとから歩いて上るルートを作ろうとしているのだ。また、時間分割入場を試みて入場者数を増やそうとしている。
現時点、繁忙期には遺跡の中でゆっくりと立ち止まることも許されなくなっているのだ。
人にあふれるマチュピチュ遺跡を誰が見たいと思うのか?

「マチュピチュに行ったけど、人ばっかり見てきた」
そんな失望の声を繁忙期にはよく聞くようになった。

マチュピチュにどんどん人を押し込んでいる間に、マチュピチュ人気が落ち、入場者増加の努力が無駄になるほど訪問客が減少する・・なんてことになったら、どうするのかね?



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