「先住民言語の使用、発展回復、促進、普及が求められおり、
その実施が全国で義務付けられています」
というがこの法律が厳密に施行されているとは限らない。
これはペルーのいかなる法律にもあたることです。
一体、公道での飲酒が禁止されていることを知っている国民、
警察官が何人いるのだろう・・。
いや法で禁止されていることがわかっていても、
飲酒しているものを逮捕できる警官が何人いるのだろう!
ジャングルの奥地の学校では教師の不足のために
先祖代々受け継いできた言語で教育を受けることもままならないし、
医師に症状を伝えようにも医師がジャングルの言語を知らないこともある。
これは先住民言語使用数がもっとも多いリマでも同様だ。
東京23区の面積の4倍を超える大きさのリマメトロポリタン地区には
山岳地帯、ジャングル地帯からスペイン語がままならない人々も
たくさん移住してきている。
ベルリン映画祭で金熊賞をを受賞した
「悲しみのミルク」の舞台になったマンチャイも
リマメトロポリタン地区の一部だが、
センデロルミノソのテロから逃れてきたアヤクチョ周辺の人々が
移住してできたスラム街だ。
先住民の言語の中でもケチュア語はペルーでは公用語のひとつである。
かつてインカ帝国の主要言語だった。
アンデス山岳地帯の先コロンビア期の遺跡の大半はこのケチュア語で名がつけられている。
また、今でも地名やホテルやレストランの名がケチュア語でつけられることがある。
クスコのようにインカ帝国の首都であったため、このケチュア語が今でも市民権を得ている。
たとえ、家族がケチュア語でコミュニケートをとっていなかったとしても、
日常会話の中でケチュア語のボキャブラリーがあらわれ、
ジョークを言う。
スペイン語しか話せなかったものが、外国語を学ぶように
先住民の言語を学ぶのは普通。
クスコ市民の中ではある程度のボキャブラリーがないと、教養が低いとみなされかねない。
また外国人がクスコでケチュア語を学ぶケースも多い。
かくいう私もそうだ・・。
しかし、クスコ県は広大で日本で言うなら近畿地方と九州地方を合わせた程度の大きさになる。
ジャングル地帯ではケチュアではなく、マチゲンガと呼ばれる言語が話される。
しかし、先だっての母国語の日(International mother language day)
を記念するクスコでのイベントでは無視されてしまった。
国連が推進する母国語の日の本来の意味をないがしろにし、
ケチュア語を押し付けようとしているかのように思えた。
「偉大なインカの言葉だから。ペルー全体でしゃべられないといけない」
それがクスコ人の主張である。
ペルーの先住民言語の中で、ケチュア語は
世界における英語のような位置を占めているような印象を受けた。
先住民言語の中でも階級があり、差別があるのだ・・
今回の母国語の日にあらためて思ったしだいである。
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