事故車・修復暦の定義とは | クールマウンテン ブログ by クールマン ジロー

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趣味のクルマ屋クールマンで、バイヤーをしているジローのブログです。趣味を仕事にしております。思わず笑顔になるクルマを求めて、運転してたり、見たりしてあちこち行ってブツブツ言いいます。

中古車を購入する際、一番こだわる条件の一つが、 『 事故車 』 かどうかだと思います。

そういうわけで、今回は 『 事故車 』 すなわち、『 修復歴 』 とは、具体的にどのようなものかをご紹介したいと思います。 

まず、この修復暦の定義というのは、 『 社団法人自動車公正取引協議会 』 が定めた規定です。 (社)自動車公正取引協議会とは、消費者がクルマを購入する際に、販売店が適正な品質の情報の提供と、不当な表示等を禁止することで、消費者に、信頼されるクルマの販売を推進している協会です。
自動車 『 基本骨格(フレーム) 』 と呼ばれる部分にゆがみ等の問題があると、走行性能に大きく影響します。 ハンドルを切っていないのに、直進できなかったり、ブレーキを踏むと、車体がぶれたりする可能性があります。 大きな事故によって、フレームがゆがむことが多いので、フレームに支障があるものを、『 修復暦有 』 といいます。 

 

フレームは、主に9つあり、そのフレームを交換・修正・補修した車両の事をいいます。

 



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以前、修復暦の有無の判断は、一般財団法人 日本自動車査定協会にて 『 査定士 』 の資格を持っている人が、判断しておりました。  会社に査定士がいれば、自社単位で判断していたことになります。 ですので、過去には修復暦ありなのに無しと表記して、販売していたお店が結構ありましたね。

 

最近では、修復暦の有無は、主に中古車の流通量の多いオートオークション(中古車のセリ市場)の 『 検査員 』 が判断しております。 

査定士の資格を持っていない検査員もいまして、しかもオートオークションは、全国各地に会場が多くありまして、それぞれ規定が違いますので、修復歴有無の判断もその会場により違ったりします。 オークション会場によっては、フレームの交換や修理した箇所を検査員が特定できず、修復の疑いがあれば、修復暦有として扱われるということもよくあります。

 

ここ数年で、インターネットだけで実車を見ないで車を購入される方も増えてきましたので、このニーズに応えるため、オートオークションと同じくらいの査定能力を持った 『 検査員 』 を、出張で中古車屋に派遣する 『 査定員派遣会社 』 もあります。 オートオークションも外注でこの査定員を派遣してもらうくらいですので、これからは、この派遣型検査員が修復暦の判断をするのが主流ですね。

 

時代の流れ、流通の流れで、中古車の修復暦の定義や規定も変わってしまうものですね。

時代の流れといえば、板金技術も年々向上しておりますので、事故をしてもしっかり直せてしまったりしますし、自動車メーカーも修理箇所は、修理するというより、ごっそりパーツ交換する方針で車を作っておりますので、そのうち修復暦という概念も無くなってしまうかもしれませんね。