国際フォーラムホールCで上演された、原作/安田淳一・脚本、演出/小柳奈緒子・宝塚歌劇団月組 ミュージカル『侍タイムスリッパー』の東京千秋楽を観てきました。

 

まずは、東京公演完走、おめでとうございますお祝い

 

一介の演劇オタクに過ぎない私に千秋楽のチケットは取れないだろうと思っていたんですが、某新聞社の抽選に当たって、観に行くことができました。

座席は3階の最後列のサイドだったので、舞台との距離はありましたが、観終わった後は初回同様、多幸感に包まれました。

 

そう、多幸感。

こういった多幸感は、あまり経験がないかも…

 

そもそも、私はどちらかというとウエルメイドな作品よりも、ちょっと毒気のあるものを選びがちで、煌めきや夢夢しさが信条の宝塚の良い観客ではないとの自覚があるんですが(鳳月杏さんが演じたコンデュルメル夫人の実験室とか、万華鏡百景色のアングラ風味に萌えるし)

 

今回、この作品に出会えて素直に楽しめて幸せな気持ちになったのは、心に響く原作を見事に再構築した脚本、演出、それを体現する月組の芝居力に、音楽やダンスといった要素を加えた宝塚ならでのミュージカルだったからかもですね。

 

たまたまトップスターの鳳月杏さんを知って宝塚を観るようになったことを考えると、鳳月さんをトップに据えた宝塚歌劇団の偉い方々に感謝ですし、さらには今まで鳳月さんを応援し続けたファンの方々がいてこそのめぐり逢いだと思うので、この場を借りてお礼を言いたい気持ちですお願い

 

初回の感想はこちらに書きましたが、

下矢印

https://ameblo.jp/cookymam/entry-12953412783.html

 

千秋楽を観終わった後の感想も書いておきたいと思います。

 

 

 

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2026年1月20日(火)13時

国際フォーラムホールC

原作・安田淳一

脚本・演出 小柳奈緒子

作曲・編曲 手島恭子

振付・御織ゆみ乃 若央りさ

殺陣・清家一斗

出演・鳳月杏 天紫珠李 風間柚乃 汝鳥伶 夏美よう 輝月ゆうま 梨花ますみ 住城葵 英かおと 妃純凛 大楠てら 羽音みか 彩路ゆりか 花妃舞音他

 

 

 

 

今回、再見して改めて思ったのは、劇中の楽曲がいいなあ、というもの。

歌詞やメロディーがシンプルで親しみやすく、時代劇をテーマにした物語にも合っていて、主題歌のフレーズも耳に残る。

 

それと、鳳月杏さんと風間柚乃さんのデュエットがありましたが、すごく良かったです。

二人のデュエットは初めてとか?

また二人のハーモニーを聞きたくなりました。

 

劇伴や、場面のつなぎの音楽もいいと思ったし、○○サンバや、フィナーレのメロディーの印象が強く残ってしまうのがちょっともったいない気がします。

 

フィナーレに関して言えば、“おふざけ”と“パロディ”と“オマージュ”は違うと思うんですが、これは観る人によって感じ方が違うかもですね。

私的には、“オマージュ”と“洒落”として、“あり”だと思っています。

ダンスだけ見ると、優雅だったりカッコいいのがまたおもしろくて。

 

3階席から見ていると、斬られ役を含めた立ち回りもよく見えて、斬られ役の彩路ゆりかさん、慎照斗さん、天つ風朱李さんの立ち回りがとても活きがよくて、明るい3人組という感じでいいな、と印象に残りました。

 

坂本龍馬を演じた雅耀さん、目を惹きますね。

村田左之助を演じた美颯りひとさんも、とぼけた味がよかった。

 

台詞がない役でもいろいろなところで芝居が繰り広げられているんですが、どうしてもメインのキャラクターの動きを追ってしまうので見逃してしまうのがもったいないくらい。

 

風見恭一郎役の風間柚乃さん、上手いだけでなく華が増していると感じました。

またひとつ階段を上ったような…

フィナーレのドヤ顔も好き。

 

井上所長役の住城葵さんの背面ひねり(?)はさらに鋭さを増していて、確実に笑いをとっていました。何回観ても笑っちゃう。

 

ヒロインの山本優子を演じた天紫珠李さん、普段の宝塚からは考えられないようなシンプルな衣装でしたが、キラキラの衣装ではないところが原作の世界観を損ねておらずとてもいいと思ったし、スタイルの良さがかえって引きたった感じ。

 

舞台の上を縦横無尽に走り回っている姿に優子のひたむきさがとてもよく出ていると思いました。

3階席で聞いていると、反響のせいかところどころ台詞が聞き取りにくいところがあったんですが、もう少し、ペースや声の高さを落として話してくれるとより聞き取りやすいかな、と思いました。

 

遠目に見ても鳳月さん演じる高坂新左衛門の誠実さ、ひたむきさ、朴訥な可愛らしさ、悲しみ、覚悟などが十分伝わってきて、トップスターとしてのオーラを封印して(いやそれでもにじみ出ているものはあった)高坂新左衛門という役そのものを生きている姿に、プロフェッショナルとしての気概が感じられて、本当に心つかまれました。

 

カーテンコールで、みんなで「心配ご無用!」と叫べたのも楽しかったです。

うん、いいフレーズですね、「心配ご無用」

 

1月28日からは大阪公演が始まりますが、また新たな笑いと涙、幸せの渦が巻き起こることと思います。

公演期間が短いのがもったいないとは思いますが、どうか、大千秋楽まで皆様ご無事で駆け抜けられますよう、心からお祈りしています。

 

そして私は次は、た組『景色のよい観光地』へ

こちらはどうやら毒気たっぷりの様子で、こちらも楽しみです。