気になるアイツ 下 「俺とお前だけの。」 | お姉さんとJust be friends

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ショタを探して叫んだー、反響、残響、空しく塵にー、飛びそうな理性のその先で警察に捕まる夢を・・見たんだ・・・orz

 
 
ほぼ全て案内し終えると、時間は4時半を回り、あたりの空は茜色に包まれていた。 
俺は茜色になった空を見て、思い出した。
「刹那、いい所に連れてってやるよ!」
刹那は疑問に思った顔をした。
「いい所・・・?」
「行くか?」
もし行きたくなければ行かない。そう思って聞いてみた。
「・・・行く・・、行ってみたい。」
初めて刹那のハッキリした声が聞けれた。その顔は無表情から少し和らいだ顔になった。
「そっか。じゃ、行くぞ!」
俺は刹那の手を握り締め、走り出した。
刹那は最初手を握り締められたのが恥ずかしかったのか頬を赤くしていたが、走っていくうちに刹那のほうからも手に力を入れ、俺の手を握り締めた。

春のそよ風が俺達の背を押して、早く走ってるように思えた。
時間が止まり、2人だけの時間が訪れたように町が静まり返っている。
 
俺と刹那がついて場所は、町の端にある小さな丘。
丘の途中からは、刹那の目を目隠しで隠し、上まで登った。

そして、丘の上までついたとたん。俺は刹那の目隠しを取った。
目の前には、春の茜色に染まる空、町、海、太陽がキラキラと輝いてるように見えた。

刹那は吃驚したように、その光景に見とれて声が出なかった。
そして、その茶色い目がすごく輝いて、横から見ていた翔はニッと笑った。
「どうだ、凄いだろ!」
刹那の顔に「笑顔」が宿った。少しだけだが、俺は初めて刹那の笑顔を見た。
いや、ハルさんや刹那の父さん以外の誰も見た事がなかったと思う。
俺はその貴重な笑顔を心に納めた。
「凄い・・・凄く綺麗・・・!」
3分位たっても、刹那はずっと空に見とれていた。
「だろ!?今まで俺だけしか知らなかったんだぜ?俺の大事な宝物だ!」
「でも、私に見せてよかったのか・・・大事な宝物なのに・・・・・」
少し悲しい顔を見せた刹那の顔も可愛かった。多分、喜怒哀楽の感情が出にくいと思うが、
その喜と哀を一気に見れて、俺は凄く嬉しかった。
「2人位大丈夫だって!」
それに・・・・俺と刹那の・・・・・
「前までは俺だけの宝物っだったが、今日から俺と刹那だけの宝物だ^^」
 

そして俺は、気になるアイツのコトがもっと気になった。