ここ数年、ヴァレンタインズデーが来ても、昔のように旦那から花やチョコレートをもらうこともなければ、ロマンチックディナー@レストランに連れて行ってもらったこともありません。
でも、他所様のロマンチックなヴァレンタインズデーストーリーを聞いても、負け惜しみじゃなく、全然うらやましいとは思わない。生活にゆとりのある頃、旦那には一生分に値するほどプリンセス待遇をしてもらったからね。
私の方はさりげなく特別な日の愛情表現。お弁当に大好物のカツサンドとポテトサラダを作って持って行かせ、夕飯には豚ブロックとポテトをロースト。しかし、その愛情表現、昼と夜ダブル豚&ダブル芋じゃん!と、後になって気づいたんだけれど、遅かった!
ローストポーク
お肉をローストしたっていうと、なんかえらいご馳走を準備したように思われそうですが、実はこれ、かなりの低コストで準備したヴァレンタインズデーディナーなのです。
2、3週間前に行きつけのスーパーで、豚肩ロースのブロックが100g98円とセールになっていた。それを夕方に買いに行くと、消費期限が明日までのが1パックあり、更にその価格から30%オフ!
100g70円になった豚570gは、消費税を加えても500円しなかった。めさ、ラッキー!
豚肩ロースのブロックってとっても便利。角切りにしてグーラッシュやサイダー煮、または発泡酒煮やラグーにしても良いし、昨日のようにそのままオーブンで焼いてローストポークにしても良い。
なので私は破格のパックが目につくと、その時不要でも必ずゲトして冷凍保存しておくの。
その日は今年のヴァレンタインズデーディナー用にと計画してゲトしてきました。
豚は切り離さないように注意しながら包丁を入れて観音開きにします。開いたらミートハンマーで軽く叩いて形を整えながら少し薄くします。
そこに軽く塩とたっぷりのブラックペッパーをし、刻んだパセリの葉とニンニクを散らし、バターをところどころに載せます。後は手前からクルクルっと巻くのみ。
ハーブはパセリでなくても、ローズマリーでもいいし、タイムやセージ、またはそれらの組み合わせでもオケです。私がパセリを選んだ理由は、パセリの柔らかい風味なら、残ったお肉を中華の炒飯に再利用することもできるからです。
タコ糸で縛ってフィリングが外に出ないようにし、水を加えたトレーにセットしたワイヤーラックの上に載せます。表面にはオリーブオイル大さじ1ほどと、ちょっと多めの塩をこすりつけますよ。
20cm角の型に100均のスポンジ用ケーキクーラーを利用しています。
100均のBBQ用アルミトレーと魚焼きグリルの網でもオケよ!
240度くらいの高温で予熱を済ませたオーブンでまず30分焼き、その後180度に落として1時間くらいゆっくり焼きます。途中トレーのお水が無くなりそうだったら随時追加。
この目方で1時間も焼けば楽勝に焼けてはいるんだけれど、とりあえず温度計を刺し、74度くらいになっていることを確認してからオーブンから取り出しました。取り出したら二重にしたアルミフォイルでしっかり包んで蒸らしましたよん。
20分ほど蒸らしている間に更に火も通るし、何よりも肉汁が逃げず肉全体に行き渡り、よりジューシーなローストポークとなります。見てくださいまし、この焼き上がり!100g70円の雨豚かよっ!って思うほど、やわやわ美味しそうに焼けておりまする。
ローストポークと言うと必ず付きものがアップルソースと、それに我が家ではアップルグレービー。アップルソースの方はシナモンとクローブの風味を効かせた、芳香で甘酸っぱいソースです。
グレービーの方は、トレーに溜まった水にたっぷりの氷を加えて急冷し、浮いた脂肪を濾して取り除いてクリアーにしたストックと、100%果汁のリンゴジュースと共に作ったソース。
ブロッコリー1株が298円って、一瞬、心臓がバッコンバッコンしたわ! プレートの中で一番高い食材と思っていたけれど、かろうじて豚の方が100円ほど高かったと後に知り、少しは気持ちが楽になったけれどね。
昨日はいつも利用している私鉄が人身事故の為、ダイヤが乱れていた。たまたまそれに気づいた旦那は、超方向音痴にも関わらず、大阪駅で迷うことなくJRを利用し、いつも通りの時間に帰宅しました。
昼も豚と芋、夜もかよっ!なんて文句は一切言いません。エゲレス人だもん。ローストした肉にローストしたジャガイモ満載プレートは、朝から豚と芋の食いっぱなしな1日でも、ルンルンでテーブルに着くご馳走よ。
私はちょっとお肉に塩をしすぎたかなぁ...と思ったけれど、塩っ辛いものが大好きな旦那にはこれでちょうどだった見たい。大満足でプレートを平らげ、皿に残ったグレービーを、食パンで吸い取っておかわりの豚を挟んで食べていたワン。
旦那が喜んでくれたら私も嬉しい。
ヴァレンタインズデーに花もチョコレートもミシュランのディナーも、なんもなくてもいいの。毎年この日、未だ私を見捨てず側にいてくれてることが、正直何よりのプレゼントなのです。そのことに心から感謝しています。