この前、1週間分の食材を揃えたら計算違いをし、料理をするにも材料がなくて困った1週間がありました。実は今週もその状態で、結構苦労している。


今週の場合は、週末ファーマーズマーケットと、苺を買いに行ったコストコで、目的なしに野菜を買ってしまったり、今すぐ必要のないものを買って食費を使い込み、買物に行きたしお金がないの状態!(苦笑)


昨日も冷凍庫の肉と残っている野菜でファヒータを作ることにしたのだけど、いつも絶対に冷凍保存してあるトルティーヤが、こんな時に限ってなかった!(涙)仕方がないので自分で作ってみたのだけど、それが、絶対にこうネーミングするしかない激旨トルティーヤだったのです!!!


究極のフラワートルティーヤ

和・美・Savvy Cooking

以前、私はコーントルティーヤ を作ったことがある。マサハリナと言う、コーントルティーヤを作るのに使う粉まで買って来て本格的に作りました。その日は私の献立ミスはあったものの、コーントルティーヤ自体はとっても美味しく出来ました。


その後、今度は小麦粉で作るフラワートルティーヤ 作りに挑んだのですが、こっちは散々な結果でした!


その時参考にしたレシピは、日本のクックパッドさんなどに当たる、一般の投稿レシピばかりを集めた海外のサイトから選んだものです。


そのレシピに私のアイデアも取り入れて焼いてみたのですが、元となるレシピの紹介には、“このフラワートルティーヤは最高!”と公言してた割りに、全然大したことなかった!(笑)まぁ、私の取り入れたアイデアも悪かったのだろうけれど。(汗)


それ以来、コーン、フラワー関わらず、トルティーヤ作りには全然関心がなくなり、もっぱら市販のものを買うばかりでしたが、昨日は肉を解凍し始めてからトルティーヤがないことに気付き、買物にいけない今、仕方なく重い腰をあげ手作りするしかなかったのです。


前にしくじった一般投稿のサイトは除外で、今回もネットサーフしました。(爆)で、見つけたのが、アメリカのセレブシェフで、『料理の鉄人・アメリカ版』のホストを務めるアルトン・ブラウン氏のレシピ。このレシピには強く引かれるものがあった。何か?


それはラードです!


市販のトルティーヤを買って食べると、発酵臭のような酸っぱい香りと共に、どことなく動物脂肪臭がある。どこかで聞いた話では、確かラードは、メキシコ料理の風味付けの1つであるとかないとか...。


そしてそのラードの使い方が、私の焼く“スコットランドのふかふか朝食ロール ”と同じで、このレシピなら、柔らかくて風味のよいフラワートルティーヤが、絶対に焼けるに違いないと思ったのね。


結果は、私の想像した通り!これは最高のフラワートルティーヤのレシピです!


日本では以前はナンにピタ、トルティーヤも一般のスーパーで売っていたように思うのだけど、まずピタは完全に姿を消し、トルティーヤも置いてる店と置いてない店がある。目に付くのは貧弱なナンばかり。(爆)


でも、アルトン・ブラウン氏のレシピのおかげで、スーパーに売っていなくても、奥様、もう全然平気です!っつうか、スーパーで売っているものなんか、これを食べたらもう食べれないよん。


アルトンブラウン氏のトルティーヤのオリジナルレシピはこちら からです。英語ですが、実際に氏が作っているビデオもご覧いただけます。


アメリカは未だメートル法を使用しない変な国です。10進法を学べよって思うんだけど。(笑)なので、オリジナルレシピの分量も全て、アヴォダポイズと呼ぶ常用式重量で表記されています。


今日のブログで私が紹介するのは、それらの分量のメートル法で最も近い数字(私が昨日実際に使用した数字)と、日本ででも手に入る代替の材料や、オリジナルレシピを参考に私が実際に焼いた方法です。ではまず材料と分量からです。


<材料 約14~15cmのトルティーヤ8枚分>

強力粉...130g+打粉
薄力粉...130g
塩...小さじ1
ラード...70g
水...120ml


オリジナルレシピでは、アメリカで一般的に使われている小麦粉・オールパーポスを使っています。この粉は薄力粉よりちょい重く中力粉に近い粉で、私はオールパーポスを使うレシピは、日本時代、常に強力粉と薄力粉の半々で代用していました。


ラードに関し、日本ではマヨネーズ同様にチューブに入って常温で売っていますよね。あれを使う場合は、70g先に目方を量り、冷蔵庫で冷たく冷やしてから使う方が良いと思います。


脂が柔らかいと、その水分を粉が吸ってしまうので、同量の水を加えると、ベタベタした扱い難い生地になってしまうのではないかと杞憂。スコーンやタルトの生地を作る時、冷たく冷えたバターを使うのと同じことです。


あと、ショートニングの代用はお勧めしません。ラードにはショートニングにはない独特の風味があり、その風味が、このトルティーヤを究極と呼ばせる1つの理由だから。


オリジナルレシピでは、雨人らしく全てフードプロセッサーを使って作業していますが(笑)、私はフープロって洗うのが面倒で嫌いなので、全部手作業で生地を作りました。


ボウルに2つの粉と塩を篩って入れ、冷蔵庫から出したての冷たいラードを、混ぜやすい大きさにカットして加えます。ペイストリーブレンダーか、スケッパー、泡だて器、もしくは指で、そぼろ状になるまでラードを粉にすり込みます。

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こんな風にボロボロ状態になるまでよく擦りこむと良いと思いますぅ。

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そぼろ状になった粉に水を加えます。ここからは手で生地をひとまとめにするのですが、オリジナルレシピでは台の上で打粉をしてひとまとめにしていますが、たっぷりラードが入っているので、打粉をしなくてもボウルの中で綺麗に生地はひとまとまりになります。


ラップに軽く打粉をし、ひとまとめにした生地を載せます。生地の表面にも軽く打粉をし、包んで、室温で1時間生地を休ませます。室温で休ませている間にラードが溶け、生地がベタベタしちゃうので、必ず表面に打粉をするようにした方が良いです。

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1時間休ませた生地を打粉をした台の上で8等分しそれぞれ丸めます。乾燥しないようにラップを軽く被せておいてくださいまし。


さてさて、昨日久しぶりに私はこのトルティーヤ製造機を取り出し、これでフラワートルティーヤを延ばそうとしました。でも、ダメだった!ドクロ

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この製造機ね、案外使えないの!安物ってのもあるけれど、これを使ったら一気に延ばせると期待して買ったけれど、1枚延ばすのに何度も、何度もプレスしないといけなくて、麺棒で延ばした方がずっと手早く作業が出来るんです。


特にこのフラワートルティーヤの生地にはラードがたっぷり入っているでしょう。プレスすると生地がべっちょり潰れて、結局打粉をした台の上で、麺棒を使って薄く丸く延ばしました。

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丸く延ばした生地はラップの上に載せ、表面が乾燥しないようにもう1枚のラップを被せます。次に延ばした生地は1枚目の生地に被せたラップに重ね、同様にもう1枚のラップでカバー。8枚全部延ばし終わるまでこの作業をリピートします。


アルトン・ブラウン氏はホットプレートで延ばした生地を焼いていますが、私は出してくるのが面倒だったので(汗)、焦げ付かない加工がされたフライパンを使い、中火よりちょい小さめの火で焼きました。


生地にはラードがたっぷり入っているので、サラダ油などは当然引く必要はありましぇん。フライパンが温まったらラップを、ちょうどシールの裏面を剥がすようにして剥がし、フライパンの上に載せます。


1、2分すると、モコモコと膨らんできます!私の生地の膨らみは、オリジナルレシピのビデオの中で焼いている、アルトン・ブラウン氏ご本人のトルティーヤを、優に上回っていました!


火の当たり具合や生地の厚さによって、生地の一部が風船のように膨らんできたら、フライ返しで軽く押して、膨らんでいない箇所に空気を送り込むようにします。

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上下返し、もう一方の面も焼きます。依然フライ返しで軽く押し、空気がトルティーヤの中全体に行き渡り、ポケット状になるようにしていますよん。両面合わせてせいぜい3分くらいの焼き時間です。

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大きなジプロックにキッチンペーパーを4枚挿し込み、その中間に上下のペーパーが二重になるようにして、焼きあがったトルティーヤから順に即、入れちゃいます。

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全部焼けたらジプロックのチャックをしっかり閉め、そのまま食べるまで袋の中で冷まします。こうすると、時間が経ってもトルティーヤは柔らかい!


さて、このフラワートルティーヤに包んで食べたのは、コストコで買った骨なしカルビを解凍して作ったファヒータ。メキシコ風焼肉です。(笑)


テキーラベースのたれを作って、たっぷりのコリアンダーと共に肉を数時間漬け込みました。ファヒータの漬け込みたれのレシピはこちら です...。テキーラがなければ、焼酎で代用してくださいませ。

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ファヒータには“野菜の”パプリカを入れた方が美味しいからね、それだけ旦那に会社の帰りに買って来てって電話をかけたの。そしたら旦那、“スパイスの”パプリカを買って来た!(滝汗)


まぁね、旦那を責めてはいけない。英語ではベルペッパーとか、カプシカムと呼ぶので、パプリカと言った私が悪いのです。しかし、日本に数年暮らし、日本に住んで居るときはパプリカと旦那も呼んでいたのに...(苦笑)


それで仕方なく、薬味とサラダ代わりにサルサを作りました。トマトはなぜか山ほど冷蔵庫にあるので、楽勝、楽勝。(笑)

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最近サルサの作り方をちょい変えました。トマト、たまねぎ、にんにく、シラントロ(コリアンダーまたはパクチに同じ)、ライムの絞り汁、ホワイトワインビネガー、タバスコ、ハバネロのチリソース、塩、胡椒、それに赤く色を染めるためにトマトペーストを混ぜています。


ピリッと辛くて、すごく美味しいサルサに出来上がりましたよん!


数時間たれに漬けた肉さえ焼けば、食事の準備は完了。まずはトルティーヤをレンジで温め直せるように、袋から出してトルティーヤウォーマーに入れました。

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トルティーヤウォーマーがない場合は、袋からペーパーごと取り出し、ペーパーに挟んだままレンジで1分チンすると良いと思います。


たまねぎを芳ばしく炒めて一旦鍋から取り出し、その後に肉をさっと炒め、たまねぎを戻し入れ、たれを全体に絡ませたらファヒータの出来上がり。

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トルティーヤウォーマーから1枚トルティーヤを取り出し、肉とたまねぎ、それにお好みでサルサやレタスなど、好きなものを挟んじゃって、クルクルクルっと巻いてくださいませ。

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あとは手づかみでがぶりとかぶりつくのみ!

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フラワートルティーヤが旨い!こんな旨いトルティーヤ、正直メキシカンレストランでも滅多にお目にかかれない!恐らく最近はレストランも、人件費などの都合上、トルティーヤは市販のものをバルクで仕入れて居るのかもしれないね。


このフラワートルティーヤを究極と呼ばずして、なんと呼べばよいのか!


兎に角、美味しい。これを食べちゃったからには、もうスーパーで売っているトルティーヤは絶対に買えない。マジ!私は次回は倍の量を作り、8枚はいぞという時の為に冷凍しておこうと思っています。


久々に超旨いメキシカンな晩ご飯をいただきました!アルトン・ブラウン氏に心から感謝、感謝です。