最近、NHKでやっている毎週「舟を編む」を
ビデオに入れて見ている。
今のこの番組での話題は、
国語中型辞書の編集発刊にあたり、
この辞書を従来のように「紙」で発売するのか、
あるいは「デジタル」で販売するかで
もめている。
番組の中では、
ここの社長は、紙での辞書はもう時代に
そぐわないとして、
デジタルでの販売に傾きかけている。
そこを辞書編集部の部員たちが、
紙での辞書のメリットをあれやこれやで、
かき集めているが、
今一つ説得力に欠けている。
紙での辞書のメリットに、
こういうものがあった。
「セレンディピティ」(serendipity)
英語の辞書では、
素晴らしい掘り出し物を見つけるコツ、
探さないで偶然に貴重な発見をする才能、
宝探しの勘、
という説明があった。
番組の中では、
思いがけない幸運を発見すること、
あるいはその力。
何かを探していた時に、
偶然別の価値あるものを見つけること、
という説明もあった。
辞書の楽しさ、辞書を引く楽しさは、
その探している言葉だけでなく、
その前後近くにある言葉にも自然と
目がいって、別の言葉の意味も読んで
いることって、ありますよね。
アラカン自身も前々から、
辞書を引く楽しさは、
まさにこういったその言葉以外の、
前後の多くの言葉に触れることの
楽しさにあるのではないかと
思っていた。
確かにデジタルは、
かさばらないし、軽量で持ち運びには
大変便利だが、紙の辞書のような、
無限に広がっていく言葉の海には
とてもかなわないだろう。
まだまだ番組「舟を編む」は続くし、
まだまだこの番組から目が離せない。