永遠に 手をつないで -11ページ目

永遠に 手をつないで

私には20年以上も忘れられない人が居ました。
全ての出会いと再会といきさつと・・・
過去の記憶を綴ります

毎日、ともくん家に入り浸っていると、

ジュースやお菓子を買いに行くことがよくある。


ほとんど、ジャンケンでその買い出し役は決まる。


夏休みが終わる頃に、私がジャンケンで負けた日

「持てないだろ?ついて行ってやるよ」と

急にトシくんがついて来てくれることに。


その時、特別な感情を持っているつもりはなかったし、

何を話したのか、さっぱり覚えていないけどあせる、

その時の店の前を自動販売機がたくさん並んでいる光景が

今も目に焼き付いている。


その日から、トシくんとは特別に仲良くなった。


ともくん家に居ても、2人でよく話した。

中学生の頃に仲良くしていた頃と同じように仲良くなった。

それをトシくんは笑いの価値観が同じなんだと表現していた。

だから、笑うことが多くて楽しいんだなぁと納得。


今でも、もし話す事があれば楽しいと思う。


それから間もなく、トシくんと私は特別な感じになって、

買い出しには必ず2人で行ったし、

暗くなって帰る時にはトシくんが送ってくれたし、

明らかに他の人ではなく、

トシくんだけが私にしてくれることが多くなった。


今度こそ、


そろそろ、

「付き合って欲しい」

とか

「好きだ」

とかの言葉をトシくんか私のどちらから言うんじゃないのかな・・


でも、毎日会っていて、どのタイミングでそんな事を突然言ったら良いのだろう・・



そう思い始めていた10月の始めに

急にその日が来た!




誰かと誰かの毎日が同じであるわけなど無いという事も人生の面白いところなのかもしれないが、

私がその日を忘れることは一生無いと思う。

花火の翌日から、ともくん家に通い詰める私。


最大の理由は、下心でも何でもなくて、


ただ、ヒマだったからあせる。


和彦くんと毎日を過ごしていたせいで、

夏休み、何をしていたら良いのかわからなかったのだ。


女友達とも何の約束も出来ていなかったし、

とにかく毎日毎日、ヒマだった。


そして、ともくん家は想像以上に楽しかった。

毎日、何も約束していなくても

「とーもーくん」って言いながらともくんの部屋に勝手に上がる。

すると、誰かが必ず居るのだ。

ともくんが塾で居ない時も例えばヒデくんが居たり、

トシくんが居たり、信明が居たり、全員居たり・・・


で、何をするでもない。


いや、何かしていたのかもしれないが、何かをした記憶が全くない。


けど、

ずっと大笑いしているくらい楽しかった。




一つ、この夏休みで一番印象に残っていたのは、


タバコの灰。


彼らは誰ひとりとして”不良”と呼ばれる部類ではないし、

トシくんに至っては後にスポーツで大学にも入るくらい、

部活動に一生懸命な男子高校生だった。

しかし、彼らは全員タバコを嗜んだ。

そして、信明がどこかから持って来た情報・・・・



”どこどこの花屋に一升瓶に一杯のタバコの灰を持って行くとお金に換えてくれるらしいビックリマーク”



私達は必至でタバコの灰を一升瓶に集めていた。

皆で集めていて、ともくんの部屋には半分くらい灰が入った一升瓶に

髪を丸めた ろうと が刺さっていて、

プラスティックで出来たトランプ2枚でカーペットにこぼれた灰も掬って集めた。

私はタバコとは無縁だったが、

それが楽しくて楽しくて、

誰かが灰をこぼすようにわざと後ろからビックリさせたりして、

灰を落とさせていた。


そんな些細な事が楽しかったなんて、


高校生の年頃はミラクルエイジなのかもしれない。


今、思い出しても吹き出してしまうほど楽しかった。


さて、一升瓶に一杯になった時、

それがガセネタだったとわかって、

とっても残念に思ったのは何故か私だけだった。

皆で私をからかっていたのだろうか・・・

確かに、彼らの間ではからかわれるキャラになっていっていたのだろうけど。

トシくんは現在、東京に住んでいる。


私も仲良くしていたトシくんの大親友の結婚式で地元に帰って来ているのかも?

と思ったのは共通の友人のフェイスブックで。


親友の香奈に確認すると、この連休、


やっぱり彼は地元に帰って来ていた。


「皆で撮った写真を見せようか?」と香奈に言われたけど、見なくても元気そうならそれで良いと思った。


トシくんが帰って来ていると聞いて、


私は、まるで耳かきで胸を少しずつ抉られているような感じがした。

痛くないわけではない。

でも我慢できない程痛いわけでもない。

そこには、例えば会いたいとか何かしたいような欲求は何もなく、

ただ、チクっとする痛みがあっただけだった。




確実に私は変化出来ている気がする。

花火の誘いにすんなり乗った私は

ともくん家に近づくにつれ、次第に緊張ガーン

家は近所だったが、家に入ったことはない。

おじさんもおばさんも顔は知っていたけど、それだけ。


おばさんが出てきて「何?」って顔されたら、何て言おう・・

だって、電話をして来たのはヒデくんだ。

この家の息子から誘われたわけではない・・


(どうしよう どうしよう どうしよう・・・)


ドキドキしながら近づくと、家の外には4人の男子。


なんだ、もう外で待っててくれたのか~あせる





すぐ近くの小学校の校庭で花火を始めた私達。

今なら、無断で侵入することは出来ないんだろうなぁ・・

当時は校庭はオープンだった。


各々が好きな花火を手に取り、順番に火をつけて遊んだ。

今思えば、とっても子供染みているけど汗


花火をしながら、今の学校生活などを話す。



「失恋して、今日、髪を切ったの~」


「なんだ、それ。ナルシストだなー(笑)」



「失恋て誰に?」


「○○中 出身の○○って知らない?」


「知らない」


「とにかく、その人」


「へー」



「今度さ、おまえと同じ高校の○○も誘ってくれない?」


「いいけど、なんで?」


「こいつ、○○のこと好きだったんだよー」


「えーそうなの???いいよ。じゃ、今度誘おうよ!」



とかいうような会話を誰彼ともなくして・・・・・・



「あとは線香花火だな。一番早くタマを落としたヤツが片付けね」

誰が言い出したのか、いつもそういうルールなのか、よく覚えていないけど、

とにかく、この時、私はソッコーでタマを落としてしまった。


水と花火の残骸が入ったバケツを持って、

ゴミ捨て場の方へと歩く。。

ん?誰かついて来た?


トシくんだ。



「ついて来てくれるなら、持ってよ」


「やだよ」


「ケチだね」


「ついて来てやってるのにケチじゃねーよ」


「あ、そーか」



この日、初めて2人で話した。

急に2人の距離が近づいた気がした。



「明日もさ、俺らともくん家に居るからヒマならおいでよ」



翌日から私はともくん家に入り浸るようになる。

高校2年生の夏が終わりそうな頃のことだ。





髪をバッサリ切った私は

すっきりした心境(になったつもり)で

夕方の川沿いをひとり歩いて家に向かっていた。



前方から3人の男の子が自転車でやって来る。


どんどん近づいて来て・・

私の横でピタリと止まった。



「○○(←私の苗字)じゃん」


「あぁ、久しぶりだね」


「なんでこんなとこ、1人で歩いてんの?」


「今、美容室の帰りなの。見て~バッサリ切った」


「久しぶりなのにどんだけ長かったか知らねーし」


「あ、そだね~(笑)」


3人は走り去りながら

「じゃーねー」と手を振っている。


なんとなく、小さくなる3人の後姿を見ていたら、

もう一度振り向いたのはトシくんだった。




その夜、夕食の最中に私宛に電話がかかって来た。


母「瑠美ちゃん、誰か男の子から電話ー」



・・・「もしもし?」


「誰かわかる?」



ヒデくんだ。中学の時、トシくんの隣にいつも居た子。



「わかるよ、さっき会ったもん(笑)」


「これから、みんなで花火するんだけど来る?ともくん家なんだけど、家近いじゃん?」



この時のみんなの中にトシくんが居るのは当然わかっていたけど、

気にも留めなかった。

ともくん家は同じ町内だから近いし、夜でも大丈夫かな・・と。



「じゃー行こうかな。お父さんにきいてみるからちょっと待って!」





髪を切ったのがこの日でなければ、川沿いで再会することは無かったし、

再会しなければ、花火に誘われる電話もかかっては来なかっただろう。


そして、普段から、とにかく怖い父親が

「9時には帰って来いよ」

と夜の外出を許してくれたのも

多分、突然にバッサリ髪を切った娘の気分転換になれば・・と思ってくれたに違いない。


髪を切ったのがこの日でなければ、私の人生はまるで違うものになっていただろうと思う・・



和彦くんからのサヨナラは夏休みだった。

川沿いの道を歩きながら、別れを告げられた。


この時の和彦くんの心境は

自由になりたい

これだけだったのだと思う。


高校生。盛りの男子。

同じ女と毎日一緒に居て、キスするだけ。

笑い転げるほど楽しいこともあるけど、

もっと他に楽しいことがあると思ったんじゃないだろうか。


男同士で出かける海。

新しい出会いとドキドキ。

魅力的な女性。


そんなことがわからない私は、

別れるのは嫌汗だと言って泣いた。

泣いたけど、和彦くんの気持ちは変わらなかった。

私は・・失恋した。ガーン


すごく落ち込んだ。


ご飯も食べられなくなるくらい。


誰とも話もしたくなかった。


引きこもりの毎日。


和彦くんと毎日を過ごしていたせいで、

和彦くん無しでの毎日の過ごし方がわからなかった。


すごく落ち込んだ。


そして、あさはかな私が唯一、思い付いた事ひらめき電球。


失恋したのだから、髪を切ろう。


和彦くんが好きだったポニーテールをする為に伸ばしていた髪。

バッサリ切ることにした。


髪をバッサリ切った帰り道、

私はまた運命のロープに引っかかった。

和彦くんはカッコイイだけでなく、頭も良かった。

クールに見える外見とは全く違う、人を惹きつける話術も持っていた。

だから当然、クラスでも人気者ニコニコ。

女子からの人気も高かったと思う。

自分の見た目がカッコイイと知っていて、頭も良くてスポーツマン。

だから、ワガママで傲慢だとよく思われていたし、

実際、そういう部分も多くあったと思う。

 

それは今もそうなのだろう・・

和彦くんは今も独身だ。昔と変わらずスレンダーな体つきに昔と変わらず二枚目の顔。

特殊な仕事の肩書のカッコ良さからは想像がつかないような忙しさで働いているが、

それは外部の人からわかるものではないから、今もきっとモテると思う。

だけど、結婚に至らないのは和彦くんのワガママで傲慢なところがパワーアップしたのかも!?

 

でも、私と付き合っている間、和彦くんは本当に優しかった。

乱暴な言葉で私をからかったりもしたけど、可愛いものを見るような目でからかうので、

私は可愛がられているようにしか感じなかったし、少しも嫌ではなかった。

試験前には私を特訓する為に歩きながら一緒に勉強出来るようなスペシャル教材を作ってくれていたりもした。

 

友達に羨ましがられ、後輩女子にも鼻が高い。

カッコイイ彼氏。

 

 

 

この頃の私に一番大事だったのは結局、そこだったのかもしれない。

 

 

そんな女には当然、不幸がやってくる。

 

だけど、そんなことを思いつきもしなかったし、

その頃の私は自信満々だった。

 

まさか、彼氏が自分を好きじゃなくなるかもしれないなんて考えたことは一度も無かったし、

他の女性を好きになるかもしれないなんて考えたことも無かったのだ。

 

自分はかっちゃんから心移りしたくせにあせるあせるあせる。

 

 

 

その後、私の自信はこっぴどく傷つけられるのだが、

傷ついても傷ついても、私がその自信を喪失するのはずいぶん後のことになる。

そして、自信を喪失した私は謙虚になるというよりも
イタいイヤなオンナになってしまうのだ・・・

 

 

 

冬といえばクリスマスクリスマスツリー


私は和彦くんにプレゼントを用意した・・・プレゼント

絶対に用意したはずだ・・・DASH!

思い出せない叫び


貰ったものは覚えている。

何かのぬいぐるみわんわん。

何か・・・ダウン

思い出せない叫び


でも、その日のデートは覚えている。

電車に乗って、少し離れた繁華街に映画を観に行った。

が、何の映画を観たのか全く少しも思い出せない叫び

帰りにスパゲティを食べたのだけは間違いないひらめき電球

口を大きく開けるのが恥ずかしくて、

なかなか食べるのも進まなかった。

それが一番印象に残ってる。


家の近くまで送って貰って、プレゼントを交換した時、

抱きしめてキスをしてくれたけど、

私は寒くて、早く家に入りたいと思っていたのも覚えてる。


すごくすごく好きだったのは確かなんだけどあせる。


和彦くんと付き合っている間はほとんど毎日キスしてたな。

会わない日がほとんど無かったから。

そんなに沢山キスしたのに、

何故、和彦くんと初めてキスした時のことを全く覚えてないんだろう・・

かっちゃん、ごめんなさいしょぼん。


私、他に好きな人が出来てしまった。


いつ、どうやってかっちゃんにお別れを告げたのかを私は覚えていない。

かっちゃんが覚えているのかどうかも聞いていない。

ただ、好きな人が出来たことを伝えて、謝ったと思う。

「その人と付き合うの?」と訊かれた気がする。

まだ、和彦くんとはあの時にほんの少し会話をしただけだった。

学校でも挨拶すらしたことがなかったし。

かっちゃんに別れを告げた私は、


罪悪感なく、和彦くんを好きになっていった。


ほとんど会話をしたことがなく、

どんな人か知らないのに好きだなんて今なら考えられない。

だって、見た目がカッコ良かったんだもん恋の矢。

だから、見てる事が楽しかったのだけど・・・


その日はまたまた突然やって来たビックリマーク。

いつものようにHの家で音楽談義。

その日はまだ時間も早くて、何故か夕食をごちそうになることになり、

初めてHの家のリビングにお邪魔した。

するとそこにはまた和彦くんの姿が!!!!

(え?)

おばさんがカットに来たついでにどうぞ~と和彦くんを招待していた。

ド緊張。

そのままHと私と和彦くんの3人で夕食。

何か話した記憶は全くないあせる。


夕食後、当然、Hは和彦くんに

「また、こいつ送って行ってやってくれる?」

「ああ、まあ、いいけど。」

そして、また沈黙の2人きりの帰り道。

意を決してとか、勇気を出してとかいうのではなかったけど、

とにかく沈黙が苦しくて、なんとなく、告白してみた。

「私と付き合ってくれない?」

・・・ドキドキドキドキドキドキドキ・・・

「いいよ」

えー!!!叫びすんなり過ぎるあせる。


こんな風に私達は付き合い始めた。

最初はどんな感じで誘ったり誘われたりのデートをしたのか覚えてないけど、

ほとんど毎日、一緒に下校していた。

橋の下でたくさんキスをして、座って話して、キスをして・・

そうして冬になった。

夏休みが終わって、2学期が始まったある日。

Hが「今日、帰りに家に寄る?○○のCD買ったからさ~」

「うん、行く行く」

いつものようにHの部屋でCDを聴きながら、

ちょっとドラムの練習とかして・・

「H~」と顔を出したのは和彦くん。

一瞬にして緊張!!!叫び

「お、和彦、どうした~?」

「ちょっと帰りに寄っただけ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そこでH!!すごい一言

「ちょうど良かった。遅くなったから、こいつ送ってってやって。

ちょうど帰り道じゃん?」

そう、私の家はHの家から和彦くんの家(があるであろう地域)のちょうど真ん中あたり。

「まあ、いいけど」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

というわけで、その夜、急に私は自転車を引く和彦くんの隣を歩くことになった。

そして、沈黙。

ずっと沈黙。

この状況、苦しすぎる!!ガーン

先に声を発したのは私だった。

「私のこと知ってる?」

「あぁ、知ってるよ。○組の○○さんで○○部でしょ?」

「あぁ、知ってるんだね・・・」

以上。


この夜はこれきりで私の家の近くになって、「ありがとう」だけ言って別れた。


そうかー和彦くんは私の事知ってたのかーにひひ

あれ?よく考えたら私の家も知ってたのかなぁ・・


その日から学校でも和彦くんを目で追うようになった。

彼氏が居るのに他の人に目が行くのは絶対にダメだ。

かっちゃん、ごめんなさい。