2011年も残すところあと10日前後。時が過ぎるのは本当に早いものです。

今朝、妻と「今年の我が家の10大ニュース」について話をする中で、やはり引越しをしたことと猫(名前をカノンと言います)を飼ったことが、話題になりました。

TEACHERS ”OFF”LINE-カノン
※これが「カノン」。生後約8ヶ月です。黒っぽい茶色をしています。ドキドキ

新居は御徒町駅から約5分ほどの所。ビルの屋上にある、ユニークな物件です。生活はガラリと変わり、日々の新しい楽しみ方を知った、そんな1年だったように思います。

そんな中、一度その猫が脱走騒動DASH!を起こしたことがありました。

もう、ふたりとも真っ青叫びです。私は家の近辺を走りまわって、道行く人に「すみません! クロネコを見ませんでしたか?」と、聞いて回りました。

「いや、見ませんでしたけど」
「知らないですね」
「猫は見なかったなぁ」

かれこれ7~8人ほどは聞きましたが、かんばしい返事は返って来ませんしょぼん

そんな中、一人私の問いかけに、不思議そうな顔をして、目をぱちくり目する方がいました。

最初は「どうしたんだろう…」と思ったのですが、よーく見てみると「ヤマト運輸」の配達員の方。

「クロネコ見ませんでしたか?」なんて聞かれたら、不思議に思うのは当然です。

結局、猫はアトリエの床下に隠れていただけで、一件落着。ヤマト運輸の方、たいへん失礼をいたしました。
10年以上前に、安室奈美恵の『CAN YOU CELEBRATE?』という曲が大ヒットしましたが、ふと思い返すと、他人の結婚式というものに出席する機会が、本当に少なくなりました。

ちょうど10年くらい前までは、友人の挙式・披露宴に出席する機会も多く、『CAN YOU CELEBRATE?』も耳にすることが多かったように思います。当時、私は貧乏の極みで、毎月のように出ていくご祝儀を恨めしく思ったものでした。

でも、不思議なことに、「お金が厳しいから断ろうか・・・」との思いはなく、また招待されることへの辛さ、厳しさは、まったくありませんでした。むしろ、挙式・披露宴という人生の輝かしき場に、自分を呼んでくれたことに感謝したものです。

『CAN YOU CELEBRATE?』は、直訳すれば「祝福できますか?」

当時、お金がなくて電車に乗ることすらはばかられ、自転車通勤をしていた私ですが、少なくともその問いに大しては、「Yes!」と答えることができたんじゃないかと思います。

他人の幸せを喜ぶ――自分は、比較的それができるタイプというか、ごく当たり前のことと思ってきました。

それは、別に特別なことではなく、自分の周りにいる人がハッピーになれば、自分に対する風当たりも柔らかくなり、自分もハッピーな気分になれるからです。

逆に、相手が不幸でギスギスしていると、周囲への風当たりが厳しくなり、その気分は自分にまで伝染してしまいます。

だから、一人でも多くの知人、友人が、ハッピーになってほしいと、ごく普通に思っています。

別に、「他人思い」なわけでもなく、言ってみれば「自分のため」です。

でも、妻にそんな話をすると、「珍しいよ。そういう人」と言われました。

確かに、言われてみれば、全く逆の「他人の不幸を喜ぶ人」は、意外と多いのかもしれません。

「試験に落ちた」「失業した」「失恋した」「離婚した」等々、親友や親族は別として、少し離れた知人に関してそんなニュースが流れてくると、「喜ぶ」までいかないにしても、少し心が落ち着く人は多いと思います。

以前、ライブドア(当時)の堀江貴文氏が逮捕された時、号外を持って喜びの奇声をあげていた人の姿が、今でも忘れられません。

不思議なものです。他人が試験に落ちても、失業しても、離婚しても、自分には何のメリットももたらされないのですから。

なぜ、そうなってしまうのでしょうか。自分と他人を比べてしまうから、他人の失墜が自身の心の安定につながるのでしょうか。

だとすれば、あまりにも寂しすぎます。

他人の幸せを祝福できますか?その問いかけに対し、多くの人が「Yes」と答えられる。

そんな社会ができればいいなと心から思います。
来週末から(10日~)浅草で開催される「生きもの達の鼓動展」に、妻が作品を出します(2点)。

この展示は、トラやゾウの保護活動をしている「JTEF」さんと、アート展示等のプロデュースされている御子柴さんのコラボ企画で、有名なアーティストさんも出品されています。

動物研究家であり、作家でもある戸川幸夫さんの物語をテーマにした展示会です。

展示は16日(金)まで。場所は浅草のサントリー本社ビルのすぐ近くです。朝の11時から夜の7時まで開いています。

お時間がある方、お近くまで来られた方がいたら、ぜひお越しください。
私も11日(日)の午後に行く予定です!

■生きもの達の鼓動展(12月10日~16日/11:00~19:00)
http://www.jtef.jp/event_111210.html

※上記ページDMの左を飾っているのが、妻の作品です。