リーダーが最初の約束を違え、独裁的に振る舞うようになっても、社会を構成する一人ひとりが、目を覚まし、チェックを怠らなければ、民主主義が全く機能しなくなることは避けられます。「民主主義は必ずしも良い手段ではないが人類は未だそれより優れた統治形態を発見していない」などとと言われるように、衆愚に陥ったり、最も賢明な判断が多数によって潰され、判断を誤り、社会全体を滅ぼすことも時に観察されてきました。ヒトラーのナチス政権も民主主義が作り出したものでした。
党内で、神谷の独裁を止めるチェックがいかに機能しなかったかを、参政党のイメージカラーが決まっていく過程を振り返り、考えていきましょう。
参政党の元々の色は、現在採用されている橙色またはオレンジ色ではありませんでした。石原軍団をイメージしたという黒に近い藍色が基調になり、時にその中に赤や白など別の色が入る、暗く、統一感のない”デザイン”が、なんとなく使用されていました。政党色を使ったイメージ戦略の発想はありませんでした。
参政党が最初に取り組んだ、兵庫県三田市の市議会議員選挙(令和2年10月4日実施)で惨敗を喫した時、これでは選挙に勝てない、次の選挙までに改善しなければならないと衝撃を受けた、選挙中に撮られた一枚の写真を見つけました。
それは、真っ黒の、背中に漢字が1文字「政」と大きく書かれただけのTシャツを着た参政党員が、一列に並んで立っている写真でした。それはまるで反社会勢力か、仮面ライダーに出てくる悪役のショッカーを思い起こさせるようなものでした。私は、これを啓発班で指摘し、党員の意見を取りまとめて早急に政党の色を決め、明るい統一感のあるイメージを押し出すよう、強く促す提案をしました。
選挙直後に開かれたZOOM会議でも、広く党員の賛同が得られるよう、アメリカの共和党(赤)や民主党(青)、小池百合子やオリーブ(緑)、れいわ新選組(ピンク)、くにもり(ジャパンブルー)、N国(青と黄)など、いずれも政党の色を効果的に使い選挙を戦っていることを例に挙げ、参政党だけが色の使い方に失敗していることを説明しました。
啓発班の反応は非常に良く、多くの党員の賛同を得ました。反対意見はありませんでした。同時に、党のイメージカラーを決めるという私の意見に対し、班内に軽く高揚感が湧き上がっており、早々に「赤が良い」などの具体的な意見の表明をしてくれる人もいました(その中にオレンジ色はなかった)。
私がこの時、啓発班で党員に対して行った提案は、政党の色に加え、運動時に着る服のデザイン性にも及び「ここはお金をかけるところであり、プロのデザイナーやカラーコーディネーターによる候補をいくつか作り(これは重要な決定なので)党員投票によって決めるのが良いと思うがいかがか」との意見を付していました。敗戦翌日(10月5日)のことでした。(続く)