橋下徹が昨日、広島駅で35分あまり演説を行った。維新を支持しているわけではないが、内容に非常に良いものがあるので広島市役所の実情などと合わせて紹介する。
橋下は「公務員の給与を国民の平均給与に合わせて適正化(削減)したら年間5兆円作れる」「これを医療、教育、福祉にぶち込む」と言って帰った。
地方自治の首長を歴任し支持を集めてきた者の発言として説得力がある。広島でもやればいい。
橋下 徹 【 迫力の演説 】(2014/12/05)JR広島駅前
医療、教育、福祉も大切なのだが、正規公務員の給与を削減したら、同じ場所で働いている非正規労働者との格差解消に、まず、金を使うべきだ。
広島市の実態について述べよう。すべて実話。現在起きていることだ。
今年広島市は正規の公務員に対しては給料を上げる一方で、非正規公務員の給与を大幅に下げた。個人的に正確に捕捉している例で年収300万に達しない給与水準の非正規から、一気にざっくり100万削減した例も存在する。もっと下げられている人もいるかもしれない。消費税増税が行われた4月に相前後して実施されている。一般には隠されているだけだ。
そこで働く非正規労働者はすでにおよそ40パーセントに達しており、正規雇用に比べ、わずかに少ないだけの労働時間で、3倍以上、4倍ほどの所得格差が生じている。橋下が言うように広島市役所もご多分に漏れず、正規職員は大企業並みの(あるいはそれ以上の)手厚い給与体系と福利厚生に保護されている。
労働実態についてはどうかというと、部署により異なるとはいえ、正規と非正規の職分が違うことを言い訳に、実際には難しい仕事を非正規にやらせ、非正規が極めて忙しく働くその側で正規職員は楽な仕事しかしておらず、それにもかかわらず、正規職員が重要な仕事を担っているのだということにしている部署が間違いなく存在している。
激務で働く非正規の上前を撥ねるように、正規職員がその仕事の評価を受けて栄転、昇給し、当の非正規は、もともと昇給制度がないところ、さらに給与削減が繰り返される。合法的な成果の横取りが行われている。
また、正規職員はさまざまな名目で休暇が取れる。ほとんど出勤しないで給与をせしめている者もいる。
役所というのは怠惰な正規職員にとって天国だが、非正規職員にとっては紛れもなくブラック企業である。非正規職員が正規職員になる制度は設けられていないので固定化された奴隷制そのもの。正規公務員は、人生の初めの方で、宝くじに大当たりしたようなものだとも言える。
こうした実態を放置しているのは、労働省入省の元厚生労働省官僚の松井一實広島市長。とんだブラックジョークだ。
始末に負えないのは、この給与水準、ただ一人広島市だけではなく、全国共通にみられるということである。正規については言うに及ばず、非正規についても横並びの慣行が行き渡っている。
行政の業務に関して、たとえば広島市は政令市であるので、他の政令市はどのように実務を行っているか、問い合わせるし問い合わせを受けることもある。非正規の給与や非正規率(人員数)についての情報も、同じようにやり取りする関係にある。
そして広島市で実施している非正規給与水準は、周辺の市町村がこれを参考にする。市町村同士、同等の仕事を行っている部署で非正規労働者を何人使い、いくら取らせているか、細かく問い合わせが行われることもあるのだ。
以上のような事実を掴んでいるので、ぼくはこれまで、保守層から人気を博している公務員給与削減に反対する人たち、たとえば税理士でもある自民党の西田昌司参議院議員や、中小企業診断士でもある経済評論家の三橋貴明に対して、You tube のコメント欄で事実を披瀝し、実体のない労働に給与を発生させるな、と繰り返し抗議を行ってきたのである。
府知事、市長を歴任し公務員給与を削減するという橋下の考え方が、現場で観察され、いかに実態にあったものであるかを、すべての国民に知ってもらいたい。
彼の言っていることは正しい。