この映画は決してフィクションではない。きれいに仕上げようとして脚色したような作り話などではない。
不十分ながら、戦史を学び数々の特攻隊員の手記を読んだ上で申し上げればー
長い間閉ざされた言語空間の中で黙殺され、タブーとされてきた当事者の思いに寄り添い、これを掬い取って、その片鱗をやっと明るみに出すことに成功した、
そんな映画だ。
そして、これら遠くない過去を正視すれば、現代の日本に対してはその有り様が、またその犠牲のもとに生かされている一人ひとりに対してはその生き方が、ぞれぞれ厳しく問い糺されているということを自覚せずにはおれなくなる。
当ブログの中でも、家族を国のために捧げた人たちのその後
英霊の花嫁たちと慰安婦
や、英霊となった兵隊によって命を救われ生き残った人の生き様
劉維添さん 逝去
に、思いを致してきた。
すんでのところで、なかったことにされてしまうところだった歴史。
『永遠の0』
今、すべての日本人に観てもらいたい。