薄煕来 失脚、広島総領事館 実現に半歩後退か | 広島から 中国総領事館 誘致に待ったをかける

広島から 中国総領事館 誘致に待ったをかける

広島に県、市、県議会、市議会、経済団体を挙げ、中国総領事館を誘致する計画があります。
経済にばかり走り、国家安全保障を考えない誘致計画に警鐘を鳴らします。

2012年3月15日、動向が注目されていた重慶市のトップ、薄煕来 共産党委員会書記の更迭が発表された。中国メディアが一斉に報じている。日本語ではレコードチャイナと大紀元が興味深く記事をまとめている。広島にとっては湯崎知事が「テコ入れした」総領事館誘致の頼みの綱が、表面的には切れた形になった。

重慶市トップ更迭、今秋の国家指導部交代に波紋―中国
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59604&type=
薄煕来氏、失脚 後任も江沢民派か
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/03/html/d13698.html
薄煕来重慶市書記解任 後任は張徳江副首
http://www.ntdtv.jp/ntdtv_jp/polity/2012-03-15/770084564070.html

後任の張徳江については、新華社が詳しく報じ、人民日報がそのまま転載している。
http://jp.xinhuanet.com/2012-03/15/c_131468570.htm

広島は、重慶と友好提携関係にあることを奇貨として、次期、共産党中央政治局常務委員(中国のトップ9人)に有力であった重慶市共産党委員会書記 薄煕来とのパイプを構築するための努力を払ってきた。県も市も、その名を明らかにしていないが、昨年夏、重慶で湯崎知事と佐々木広島市副市長が会っていた相手は薄煕来であったとみて間違いない。

今回の薄煕来の更迭が、今後、広島への総領事館誘致にどの程度影響するかはもう少し経ってみなければわからない。大紀元が報じているように、薄煕来の後任には、引き続き江沢民ー習近平と派閥を同じくする張徳江が就く。これまで国務院(日本の内閣)の一角を占めてきた。今年秋の18大(共産党全国代表大会)で、常務委員のメンバーに入ってくる可能性が高い。総領事館広島誘致の政策が薄煕来からそのまま引き継がれ、これが国家最高機関の政策の一つとして推進される可能性もある。

今年も広島県と広島市は重慶詣を行なうと思われる。広島市からは松井市長が出かけて行くはずである。県知事と市長の動きを注視したい。


共産党中央政治局常務委員と、これに次ぐ薄煕来を含む16人のメンバーについては、外務省が写真入りでわかりやすくまとめているので参照されたい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/pdfs/kankei.pdf
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