重慶の王立軍副市長をめぐる事件が少しずつ明らかになってきた。
jijicom(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012021100304
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重慶副市長、北京に連行か=「暗殺」恐れ米亡命図る-香港紙
【香港時事】11日付の香港各紙は、6日から7日にかけ中国・成都(四川省)の米総領事館をひそかに訪れた重慶市の王立軍副市長(前市公安局長=警察本部長)について、国家安全省幹部が8日に北京へ連行したと伝えた。
(中略)
各紙や海外の中国反体制派系サイトの情報によると、王副市長は米総領事館で政治亡命を申請したが、拒否された。このため、自分の身柄を重慶市当局ではなく、中央政府に引き渡すよう要請。米側から連絡を受けた中央政府が国家安全省幹部らを派遣した。王副市長は「薄熙来(共産党重慶市委員会書記)による政治的暗殺を避けるため逃げて来た」と話していたという。(2012/02/11-21:17)
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KINBRICKS NOW が王立軍が書いたとされる書簡を公表している。
http://kinbricksnow.com/archives/51773129.html
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王立軍、全世界に向けた公開書簡
博訊網、2012年2月9日
皆さんがこの手紙を読んでいる頃は、私はこの世にいないか、自由を失っている事でしょう。私は全世界にその原因全てを説明したいと思います。
結局のところ、原因とは中国共産党最大の偽君主・薄熙来が、今後も演技を続ける姿を私が見たくないからなのです。もし、このような奸臣が政権を握れば、中国の未来に最大の不幸と民族の災難をもたらすでしょう。薄熙来の「唱紅打黒」(革命歌振興とマフィア・汚職官僚撲滅)という茶番劇は、政治局常務委員入りを目指す薄のショーです。薄は独断的で、残酷にして無情。従順な者には優しく、逆らう者は容赦しません。
私を含めた部下に対し、薄は様々な手段で想像できないような事をするよう迫ってきました。従わなければ、すぐさま残忍に手を下します。薄にとって全ての人間はガムのようなもの。噛み終われば捨てるだけの存在です。それで誰かの足が汚れようとも気にしません。
薄は黒社会最大の老大(トップ)です。彼は重慶を党と人民のものから、彼1人のものにしようとしています。薄の性格を考えれば、中国すべてを自分のにするまで進み続けるでしょう。そのためには手段は選びません。薄熙来は清廉と言われていますが、実際は汚職と女にまみれています。家族が私服を肥やすことを容認し、その額は驚くべきものです。私は多くの資料を手に入れ、既に関係部門に通報しました。
この手紙を送った海外の友人には、適当な時期が来たらこの書簡を公表すること。徐々に資料を公表するよう依頼しています。私はいつの日かこの資料を出版したいと思っています。
薄熙来は無情きわまる人間であります。文革で父親を闘争の対象にし、兄弟姉妹や前妻にした仕打ちを見れば分かるでしょう。私は彼に全力で仕えましたが、犬以下の扱いをされました。やりたくもない汚れ仕事をさせられたのに見捨てられ、私の運転手など周囲の人間を逮捕して脅してきたのです。私は死んでも辱めを受けません。
私は本来英雄などではなく、人民のために血と汗を流したかったのです。しかし、この様な悪人のために影で涙を流したくはありません。私は命を以って薄熙来の件を暴露し、中国の体制のため、中華民族に災いとなる野心家を取り除くために全てを投げ出す覚悟です。
王立軍
二零一二年二月三日
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JB PRESS
重慶市公安局長の失脚? 歴史は繰り返すのか薄熙来の誘いに乗った王立軍~中国株式会社の研究(149)
2012.02.10(金)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34508?page=4