組織変革成功講座

複数の人、複数の部署が絡んで

チームで問題を解決していく場合、

非常に大事なことがあります。

 

 

 

大事なことなのですが、

意外と見落とされていることでもあります。

 

 

なにか?

 

 

「関係者間で問題を共有すること」

 

です。

 

  

当たり前だろ、という声が

聞こえてきそうな気もします。

 

  

が、問題を共有した気になって、

会議等で問題解決を進め、

うまくいかないということが

意外に多いのではないかと感じています。

  

とある企業さんの事例をお伝えします。

 

人数にすると3,000人規模の製造業。

その会社のとある部署の課長さんの話。

 

その課長さんが、

問題解決したいということで、

私にこんな話をしてきました。

 

『うちの部署の“あるべき姿”としては、

やっぱり課の一人ひとりが明るく元気に

働けている部署だと思っています。

 

でも、恥ずかしいかな、

“現状”はどうかというと

どうも元気がないし、暗い感じなんです。

 

“問題”はちょっと忙しすぎることかなと

考えています。

 

忙しすぎて、中堅層が若手に対して

指導ができていないというか・・・

 

それで、若手が成長感を得られず、

元気がなくなって、全体として暗い雰囲気に

なっているのかなと思うんです。』

 

 

あるべき姿=明るく元気な部署

現状=暗く元気がない

問題=忙しすぎること

 

 

これ、日常会話レベルで

話をしているのであれば、

全く問題ありません。

違和感もありません。

  

でも、これをチームで

解決していこうとした場合は、

絶対的にNGなのです。

 

何がNGか?

 

これでは、チームメンバー間で、

問題が共有できないからです。

 

なぜ、問題が共有できないのでしょう?

 

“あるべき姿”と“現状”、それと“問題”が

“解釈”で表現されているからです。

 

“あるべき姿”と“現状”、“問題”は

“解釈”ではなく“事実”で表現されなければ、

問題を共有することができないのです。

 

解釈とは、

「他者から否定される可能性のある内容」、

 

事実とは、逆に

「他者から否定される可能性のない内容」です。

 

例えば、想像してみてください。

 

もし、この課長さんが、部下を集めた会議で、

次のような話をしたとしましょう。

  

課長:今日、みんなに集まってもらったのは他でもない。

           最近、どうもうちの課の雰囲気が暗い気がする。

    

        私としては、やっぱり明るく元気にみんなに

           働いてもらえる部署にしていきたい。

 

          で、今日は、どうしたらもっと

          明るく元気な部署にしていけるか、

          そのためのアイデアを出してほしい。

          率直な意見も聞かせてほしい。

 

課長がこう切り出したたら、

ひとりの部下が手を挙げて・・・

 

部下:あのぉ~、いいでしょうか?

          うちの課って、そんなに暗いですか?

          私はどちらかと言えば、明るい方かなと

          思っているぐらいなんですが・・・

      

          〇〇部と比べたら結構元気な

          部署なんじゃないでしょうか。

          私自身、元気に働いているつもりですし。

     

          課長が、突然「元気ない」とか「暗い」とか

          言い出されたんで、

          若干戸惑っているぐらいなんですが・・・

 

課長:いや、みんな元気ないだろう。

           これで明るく元気って感じではないと

           思うんだけどなぁ。

 

これ、現状やあるべき姿を“解釈”で表現して、

問題がメンバー間で

共有できていない典型的なケースでしょう。

 

身近なところで言えば、

 

「最近太ったんで、痩せたいんだよね」

 

「全然、太ってないじゃん。

ちょうどいいぐらいだよ」

 

というのと同じレベルで

問題が共有できてません。

 

 

解釈で表現しているから、

問題が共有できていないんです。

 

問題を共有するには、

あるべき姿と現状を

事実で語る必要があります。

 

太った、痩せたいではなく、

「現状、体重が80㎏ある。

日常生活で負担がないようにしたい。

そのためには72㎏にしたい」

というように。

 

課長さんの事例で言えば、

 

課長:なるほど、〇〇さんとしては、

   元気で働いていると自覚してるんだね。

    

     ただ、先日、全社ストレスチェックをやったでしょ。

          その結果が、対象となった全50部署中、

          うちの課、46番目に悪かったんだよ。

 

           順位が高ければいいってわけでもないと思うけど、

           やっぱりこれでは、

           明るく元気な部署とは言えないと思うんだよ。

 

           ストレスチェックの評価基準からすると

           真ん中より上に行けてこそ、

           明るく元気な部署と言えるんだよ。

 

           できたら上位10位には入れるようにしたい。

 

 

これであれば、

解釈ではなく事実で語っていることになります。

 

 

あるべき姿=ストレスチェック全社順位10位

現状=全社順位46位/50部署中

問題=36位のギャップがある

 

 

 

課長さんが一人で、

もっと元気な部署にしたいなぁ、

どうしたらいいだろう、と考える分には

解釈でも構わないでしょう。

 

でも、チームで問題解決する場合は、

事実で語り、問題を事実で共有する

必要があります。

 

その事実で語るときに一番有効なのは、

あるべき姿と現状とそのギャップを数字で語る、

ということです。

  

これを意識するだけでも、

あなたのチームの問題解決力、

少し上がると思います。

『アンチ・ヒーロー』というドラマを

ご存知でしょうか?

 

俳優の長谷川博己さん主演のTVドラマで、

現在、日曜の午後9時から放映されています。

 (次回6月16日が最終回)

 

 

長谷川博己さん演じる主人公、

明墨(あきずみ)弁護士の

人を動かす“プレゼンテーション”が秀逸なのです。

 

   

もちろん、テレビドラマですから、

脚本があってのことではあります。

  

が、プレゼンテーション・スキルとしては、

非常に参考になるのです。


 

ビジネスにおいて

プレゼンテーションを行う目的は何でしょう?


 

ここでいうプレゼンテーションは、

広い意味で『自分の考えや情報を伝えること』

と捉えてください。

 

そのプレゼンテーションの目的、

 

それは、ずばり、

 

『人を動かす』

 

です。

 

 

なんのために自分の考えていること、

自分の持っている情報を伝えるのか

と言われれば、

何らかの形で人を動かすためです。

 

 

部下が上司に報告する場で、

自分の持っている情報を伝えるのも

上司にその情報から何らかの判断を

行動としてとってもらうためです。

 

営業パーソンがお客様に商品・サービスの

説明をするのも、お客様に購買という行動を

とってもらうためです。

 

繰り返しになりますが、

プレゼンの目的は

人を動かすこと。

 

そして、この目的を達成するために、

プレゼンテーションに必要なのが、

 

・論理的であること

・感情を揺さぶること

 

です。

 

長谷川博己さん演じる弁護士のプレゼンは、

「相手の感情を揺さぶる」点で、

ものすごく秀逸なのです。

 

相手の感情を揺さぶるためには、

次の2つのステップが必要です。

 

①  相手にイメージを浮かべさせる

②  相手をそのイメージに登場させる

 

 

 

このステップが秀逸。

 

 

例えば、こんな感じです。

 

第1話にこんなシーンが出てきます。

 

長谷川博己さん演じる明墨(あきずみ)弁護士が、

殺人事件で自分の夫を殺された奥さんに

容疑者に有利になる証言を法廷で

してほしいとお願いする。


 

少々複雑なのですが、

その証言をするのは奥さん本人ではなく、

その奥さんの息子(5歳)です。

 

 

明墨が弁護する容疑者は

被害者とその奥さんが経営する会社の

元従業員、緋山啓太(ひやま けいた)。

 

本来、自分の夫を殺害したかもしれない

容疑者に有利な証言など

自分の息子にさせたいはずがありません。

 

そのときのセリフ(プレゼン)が以下の通り。

 

『死刑になるかもしれませんね。

私たちは、緋山さん(容疑者)が

犯人だとは思っておりません。


 

事件よりも前に、緋山さんを家の中に入れたと、

湊君(奥さんの息子、5歳)が証言してくれました。


 

これは、この事件において

最も重要な証言となります。

 

(中略)

 

私たちはあなたに嘘を

ついてもらいたいわけではありません。

 

(湊君の証言がなければ)緋山さん(容疑者)は

有罪となり、一生殺人犯として

生きていくことになるんです。

 

こんな事例があります。

 

殺人犯として逮捕され、死刑が確定。


 

10年以上も獄中生活を続け、

いまだ死刑執行の日を待つ。


 

でも、それが本当は無実だとしたら・・・。


 

家族を失い、暗くて寒い無機質な箱の中で

ただただ死を待つだけの日々。


 

奇しくもその事件も、意図的に証拠がもみ消され、

それにかかわった人物は、

今もなお深い悲しみを背負って生きています。


 

あなたはそんな人生を生きられますか?」

 


 

いかがでしょう?

 

「こんな事例があります」と言って

イメージを浮かべさせ、

 

「あなたはそんな人生を生きられますか?」

と言ってイメージに登場させています。

 

他にも、ドラマの中で、

無理難題お願いして、

人を動かすシーンがたくさん出てきます。

 

本当にその伝え方が秀逸。

 

イメージを浮かべさせるためのセンテンスとしては、

明墨弁護士が使っていた

「こんな事例があります」

とか

「具体的にお伝えします」

なんかを使っていただけるといいでしょう。

 

相手をイメージに登場させるには、

「想像してみてください」

「考えてみてください」

が使えます。

 

ぜひ、意識してこれらのセンテンスを使って、

相手の感情を揺さぶるプレゼンを

行ってみてください。

 

想像してみてください。

 

もし、あなたのプレゼン・スキルが今よりも数倍高まり、

会議の場など、意思決定の場で、

あなたが伝えることに周りの人たちが賛同してくれる、

 

そして、

「分かった。あなたのいうようにみんなで進めていこう」

と周りの人を意のままに動かせるようになれたら・・・

 

もし、周りの人から、

「あなたの話って、本当に納得感高いし、

やらなきゃいけないって気にさせられます」

と高い評価を受けられるようになれたら・・・

 

仕事が今よりももっともっと楽しくなると

思いませんか?

 

 

社員・部下の話が分かりにくい、

何とかしたいという方がいらっしゃったら、

喜んでプレゼンテーション研修のご提案を

させていただきます!

 

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追伸

アンチ・ヒーローの第1話の冒頭の

プレゼンが最高です。

 

以下、せっかく文字お越ししたんで、

掲載します。

 

長いですが、きっと読み始めたら

止まりません。

 

容疑者に語りかけるシーン。

 

『人を殺したんですか?もう一度お聞きします。

あなたは人を殺しましたか?


 

質問を変えましょう。

 

殺人犯として生きるということは

どういうことだと思いますか?

 

人殺し、生きる価値なし、人間の屑、死んで償え、

有罪が確定した瞬間、

こんな言葉があなたに浴びせられます。


 

見ず知らずの他人が、

何千、何万というナイフで

あなたの心を平然と刺していくんです。


 

その矛先はあなただけではありませんよ。


 

家族、恋人、友人、同僚、

あなたの人生に関わったすべての人が、

殺人犯の何々という称号を強制的に与えられるんです。


 

罪のない人間が犯罪者と同じ扱いをされるんです。


 

むしろ殺人者として牢屋で過ごすより

悲惨かもしれませんね。


 

むろんあなたが真摯に罪と向き合い

更正したと判断されれば、

刑を終えることはできます。法律上は。


 

でも、それはあなたが罪から

解放されたわけではありません。


 

過ちを犯してもやり直せる。


 

日本はそんな優しい国、とでもお思いですか?


 

考えてもみてください。


 

あなたの住む部屋の隣に

殺人犯が引っ越して来たら、

「私、人を殺したんです」と言われて、

「そうですか」と笑っていられますか?


 

犯罪者の更正施設だってそうです。


 

社会にとって必要だということは

誰もが分かっている。


 

しかし、自分の近くには来てほしくない。

それが人間なんです。もうわかりましたよね。


 

法律というルールの中では許されても、

リアルな世界では一度罪を犯した人間を

許す気なんてないんです。


 

どんなに心を入れ替えたとしても、

出所した先に自分の居場所なんかないんです。

幸せになんかなれるわけないんです。

やがて絶望し、もう一度人を殺すか、

自ら命を絶つか、待っているのはそんな未来だけです。


 

殺人犯になった時点であなたの人生は終わります。

仕方ないですよ、だって・・・人殺してるんですから。


 

失礼、話を戻しましょう。

 

今日はあなたに大事なことをお伝えしに来たんです。

この機会をあなたがどうとらえるかですが・・・。

私があなたを無罪にしてさしあげます』

前回の後編です。

 

前回の内容を簡単に振り返っておきましょう。

 

『会社組織における問題(議題)には、

様々な種類(パターン)がある。

 

その問題のパターンに応じて

問題解決の手法を使い分ける必要がある。

  

特に会議の場で議事進行役を務める人は、

問題のパターンに応じた問題解決の手順が

頭に浮かべられようにしておけるといい。

  

それができて、初めて会議が

うまく進められるようになる

 

ということをお伝えしました。

 

そのうえで、問題のパターンとして、

 

【パターン①:業務がやりにくい】

  

【パターン②:出すべき成果が出せない】

  

【パターン③:出すべき成果は出せているけど

      業務のやり方にムリがある】

  

の3つについて、

その内容と適した解決手法をお伝えしました。

 

今回は、その後編です。

 

いってみましょう!

  

【パターン④:やり直し、手戻り、手待ち等のムダがある】

  

例えば、

上司から資料の作成を指示され、

完成させて持って行ったら・・・

  

「ちょっとイメージが違う」

「必要な情報が抜けている」

「こんな項目はいらない」

  

等とと言われて、作り直しとなる、

とか

  

必要な情報が、他部署から

なかなか思うように入手できずに

仕事が進められない手待ち状態になる

ことがよくある、

  

このパターンは、

一連の業務プロセスの流れを見える化し、

どのプロセスでどんな問題があるのかを

共有し、解決策を考えたり、

  

業務プロセスに

「目的の共有」、「成果物の共有」、

「手順の共有」、「準備物の共有」

等の項目を入れたり

することで対応していきます。

  

 

【パターン⑤:出すべき成果も出せている、 

                         業務プロセスに特段無理もない、

                         だけど事故を起こしてしまった】

  

分かりやすい例でいえば、

今年の1月2日に発生した

羽田空港でのJAL機と自衛隊機の衝突事故ですね。

  

普段出すべき成果はちゃんと出せています。

その成果を出すうえで特段無理もしていません。

  

でも、今回に限って起こってしまったのです、

事故が・・・

  

この事故の再発を防止する必要があります。

  

このパターンでは、

業務プロセスを細かく見える化し、

関係者で共有したうえで、

どこのプロセスで何を行ったことが

今回の事故につながったのか、を特定し、

なぜ、そのプロセスでそのような行動を

取ってしまったのか要因を追求する。

  

そのうえで、対策を練る、

という流れが必要になります。

  

  

【パターン⑥:こっちを立てたら、あっちが立たない】

   

例えば、

在庫をしっかりと持つことで、

機会損失を減らし、売上を上げたい、

しかし、

在庫をたくさん持つと、

コストがかさんでしまう。

 

こっち:在庫を増やして機会損失を減らし、

              売上を上げたい

あっち:在庫を減らしてコストを下げたい

 

 

このようにこっちを立てたら、

あっちが立たないというケースがあります。

 

 

このような問題を解決するには、

どうしたらいいか?

  

まず、その両方に「共通する目的」を

関係者で共有することが求められます。

 

共通の目的がなければ、

さすがにこの両方を立てることはできません。

  

上記の例でいえば、

「会社として利益額を上げる」が

共通の目的です。

 

共通の目的:利益額を上げる

    ↑

手段①:売上高を上げる

    ↑

手段②:在庫をたくさん持つ

 

 

共通の目的:利益額を上げる

    ↑

手段③:コストを抑える

    ↑

手段④:在庫を少なくする

 

この構図を描き、

手段④を実現しながらも、

手段①を実現できる方法はないか

(在庫を少なくしながらも、

  売上を上げられるいい方法はないか)、

 

手段②を実現しながらも、

手段③を実現できるいい方法はないか

(在庫をたくさん持ちながらも

  コストが抑えられるいい方法はないか)

を考えていきます。

 

 

【パターン⑦:斬新なアイデアが出ない】

 

例えば、何かのイベントを行う上で、

前例にとらわれない面白い、

斬新な発想で対応したい、

そんなケースありますよね。

 

この場合は、プロセスというよりも

ブレーンストーミング等発想法の使い方を

知っている必要があるでしょう。

 

例えば、オズボーンのチェックリスト法や、

強制連関法、しりとり法等々・・・

 

 

【パターン⑧:経営課題・事業課題を考えたい】

 

自社・自部署として、

今後どのような課題に取り組む必要があるのか、

を考えるパターンです。

 

この場合は、経営戦略策定プロセスを

知っている必要があります。

 

このパターンは、

課長以上に求められるものでしょう。

 

自社・自部署の使命を明確にし、

外部環境・内部環境から

クロスSWOT分析等を行い、

自社・自部署のビジョンを明確にし、

課題を策定していく。

 

この流れを使う必要があります。

ものすごく単純に書いちゃいましたが・・・。

 

 

【パターン⑨:課題に対する策を早急に講じたい】

 

経営環境の変化が激しい時代、

じっくり環境分析していたら、

タイミングを逸してしまう、

とにかくすぐにでも対策を講じ、

行動につなげたい・・・

 

こんなことあると思います。

 
 

また、危機管理上すぐにでも

対応しなければならない、

というケース等。

 

このパターンで、

よく言われるのは、OODAモデル。

 

①Observe(観察):

置かれている状況や周りの環境を客観的に観察し、

現状をできるだけ正しく認識する

 

②Orient(状況判断):

得られた情報を元に状況判断を行い、

取るべき行動を方向づける

 

③Decide(意思決定):

具体的な手段を設定したうえで意思決定する

 

④Act(行動):決定した内容を行動に移す

 

 

ということで、前回、今回と、

 

『「問題」と一口に言っても色々なパターンがある。

 

そのパターンに応じて問題解決手法を

使い分ける必要がある』

 

ということをお伝えしました。

 

 

これこそをビジネス・スキル系の

人材育成における中核にすべきではないかと

考えています。

 

想像してみてください。

 

何か問題が発生したり、

社員・部下が何か業務上の不満を抱いたり、

社員・部下がやってはいけないミスをしてしまったり、

 

そんなとき、問題解決力のない社員ばかりであれば、

みんなが「どうしたらいいんだ?!」と

頭を抱えてしまい、業務が停滞してしまいます。

 

上司は、部下に「君たちで考えなさい」と

アドバイスもできない。

 

そうではなく、

問題解決ノウハウを身につけた社員が、

「大丈夫!これぐらいの問題、

この問題解決手法で進めれば解決できる」と

言っている。

 

そうなれば、

社内の様々な問題が解決でき、

業務もスムーズに回ります、

会議もサクサク進めらます、

社内の雰囲気もきっとよくなります、

リーダーはリーダーシップを発揮できます、

 

当然、業績も上げられます。

 

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多くの会社の会議でよくある悩み・・・

あなたの会社・部署では

いかがでしょう?

 

「それなりに意見は出るんだが、

結論が出ない・・・」

 

「今、何について話し合うべきか、

 参加者の認識がバラバラ・・」

 

「人によって“あるべき姿”が違っていて

 意見をまとめられない」

 

「現状把握と言って、やたらデータを

 求められ、全然解決策にたどり着けない・・・」

 

「そもそも会議の進め方が分からず、

 締まりのない会議になってしまう・・・」

 

こうした悩みの大きな原因は、

会議の進行役、いわゆるファシリテーターに

問題解決のノウハウが不足していること

だったりします。

 

会議の議事進行役には、

コミュニケーション・スキルが必要と

よく言われます。

 

例えば、

参加者の意見をしっかり聞く傾聴のスキルや

話しやすい雰囲気を作る承認のスキル、

発言を引き出す質問のスキル等々・・・。

 

しかし、コミュニケーション・スキルが

どれだけ備わっていたとしても、

会議をうまく進められるわけではありません。

 

会議をうまく進めるには、

議事進行役が、問題解決の手順、ノウハウを

知っている必要があります。

 

議事進行役は、

会議で取り扱われる問題(議題)のパターンに応じて

その解決の手順を頭に浮かべられる。

 

それができて、初めて会議が

うまく進められるようになると

言っても過言ではないでしょう。

 

問題のパターンによって、

問題解決の進め方は異なります。

 

以下、問題のパターンと

その解決のための大まかな手順を

お伝えします。

 

 

【パターン①:業務がやりにくい】

 

例えば、生産現場であれば、

部品が作業者の後ろに置いてあって、

いちいち振り向いて、

部品を取らなければいけない、

とか

 

工具が遠くに置いてあるので

いちいち取りに行くのが面倒

とか・・・

 

いわゆる

「なんでいちいちこんなことやってるの?」

「なんか面倒くさくてイライラする」

というような業務上のもやもや感のある問題です。

 

こうしたタイプの問題であれば、

それは、もう即「カイゼン」なわけです。

 

後ろを振り向くのに何秒かかっていて、

どの種類の部品を取り出すのに最も時間が

かかっていて、等という現状把握は

必要ありません。

 

即、もっと気持ちよく業務ができるように

するにはどうしたらいい、と解決策を

引き出せばいいでしょう。

 

 

【パターン②:出すべき成果が出せない】

 

例えば、

10日で納めなければいけない製品がありながら、

人手が足りない、部品調達が遅れているなどで

15日かかってしまっている、

この状態が続いている。

 

売上を月1,000万円は上げたいが、

ずっと850万円から900万円レベルに

とどまっている

等・・・

 

この問題のパターンは、

関係者で出すべき成果を共有、

今出ている結果をちゃんとデータで把握し、

攻め所を確認。

その攻め所について目標を決める。

事実に基づき要因解析し、真因を突き止め、

対策を考えるという流れが必要になります。

 

 

【パターン③:出すべき成果は出せているけど

      業務のやり方にムリがある】

 

例えば、弊社のクライアントさんに

こんなケースがありました。

 

お客様への納期遵守率は100%。

すなわち納期としての出すべき成果は

出せているのです。

 

なので、納期遵守に関する問題はありません。

 

しかし、その成果を出すうえで

無理しているのです。

 

営業マンが本来は商談に

使わなければいけない時間を使って、

外注先に製品を取りに行き、

その足で営業マンがお客様に届ける、

 

それで納期をなんとか守っている

という具合なのです。

 

このパターンの問題を会議で

取り上げるとしたら、

業務プロセス改善の問題解決手法が

必要になります。

 

当然、議事進行役は

業務プロセス改善の流れを使って

会議を進めなければなりません。

 

一連の業務プロセスを見える化し、

メンバー間で共有する。

 

そのプロセスのどこにムリがあるかを特定し、

そのプロセスをどう改善するかという流れが

必要になります。

 

と、前編はここまでにさせていただきます。

 

パターンは⑧まであります。

 

(あくまでも私が考える範囲ですが・・・)

 

 

すべて書き上げてはいるんですが、

パターン⑧まで一気にお伝えするのは、

さすがに長すぎると思ったわけです。

 

ということで、残りのパターンは、

次回後編でお伝えします。

 

追伸

2023年度の営業利益が5兆円を超えたトヨタ自動車。

こうした問題解決の教育を徹底しています。

 

「トヨタの問題解決」の研修などで、

トヨタの方々と一緒に仕事を

させていただいていて思うことがあります。

 

トヨタの本当の強さは、

「問題解決の仕方を徹底して教育し、

問題解決力を高めていること」

にあるのではないかと。

 

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ちなみに、昨日発表のあった

トヨタの2023年3月期の決算、

 

売上高が前年より21.4%多い45兆953億円、

営業利益は約2倍となる5兆3529億円、

純利益も、約2倍の4兆9449億円

 

でした。

かれこれ20年以上お付き合いしている

企業さんがあります。

 

その企業さんで今年度から

新たなプロジェクトがスタートしました。

 

プロジェクトの具体的な内容を

お伝えするわけにはいきませんが、

 

そのプロジェクトに

参加されている方の部署で

不思議な部署があるのです。

 

参加されているのはその部署のリーダーで、

部下の方は5名いらっしゃいます。

 

 

どう不思議かというと・・・

 

まず、そこの部署がめちゃくちゃ忙しい。

 

残業は当たり前。

 

しかも、その残業時間が

(ここでは具体的な時間をお伝え出来ませんが)、

聞いたら、「マジですか!」「昭和ですか?」

という反応になってしまうような残業時間。

 

また、会社として「重点顧客」と

位置づけられたお客様を担当する部署で、

かなりプレッシャーが掛かる仕事をしています。

 

しかも、そのお客様の要求が非常に高く、

無理難題を突き付けられ、

頭を抱えるケースも多い、とのこと。

 

にもかかわらず、

 

この部署のメンバーの方々のエンゲージメント度を

測定したところ、他部署と比較しても非常に高いのです。

 

「エンゲージメント(engagement)」とは、

従業員の会社に対する愛着心や思い入れといった意味。


 

今回は、会社に対するエンゲージメントというよりは、

所属部署に関するエンゲージメントを確認しました。

 

 

つまり、残業がめちゃくちゃ多くて、

お客様からは無理難題を突き付けられ、

プレッシャーも非常に強い職場、にもかかわらず、

その部署のメンバー人たちは、

「この部署、好きだ」と感じているのです。

 

リーダーの方自身も不思議というぐらい・・・。

 

なぜ、このようになっているのでしょう?

 

私の推測の域を脱しませんが、

その部署のリーダーの方から聞いた内容も踏まえ、

少し考察してみたいと思います。

 

一つは、メンバー間で助け合える風土が

できていることでしょう。

 

 

人間、どういうときにストレスが

溜まって疲弊してしまうかというと、

次の二つが揃ったときだと考えています。

 

・この大変な状況がいつまで続くのだろうと、

    終わりが見えないとき

 

・大変な状況にあって、

    誰も助けてくれる人がいないと感じたとき

 

です。

 

大変な状況にあっても

この状況はあと半年後には何とかなる、

と先が見えれば頑張れます。

 

また、この大変な状況にあっても、

誰かが助けてくれる

と感じられれば頑張れます。

 

この部署でいえば、

実は、先が見えない状況だったりするのです。

 

終わりの見えない大変さだったりします。

 

なぜなら、重点顧客である

お客様の要求がとどまることがないから。

 

となると、もう一つの要素です。

 

誰かが助けてくれる

 

これが実現できているのだろうと思うのです。

 

実際、リーダーの方からも

 

「お互いに頑張りながら、

お互いに助け合っている。

 

誰々さんが頑張っているから、

自分もやらなきゃ、という気持ちになれている。

また、助け合える雰囲気もできている」

 

とのことでした。

 

あと、この職場で、社員さんは「働きがい」を

感じられているのではないかと思うのです。

 

お客さまからの無理難題に対して、

残業してでも、無理してでも、

対応していることに喜び(=働きがい)を

感じているのではないかと。

 

仕事に働きがいを求める社員さんが

集まっていると言ってもいいでしょう。

 

もしも、仕事に働きがいではなく、

働きやすさを求める社員さんが

この部署に集まっていたら、

 

恐らくエンゲージメント測定の結果は

低くなっていたと思います。

 

 

企業(職場)を

「働きがい」と「働きやすさ」の軸で

区分けするとこうなります。

 

※出典:日本経済新聞「NEO-COMPANY モードチェンジ」

 

 

https://stratus.campaign-image.com/images/806747000006839098_zc_v1_1713449909350_w2p(white_to_platinum)働きがい×働きやすさ_(1).jpg

 

 

 

目標を達成したり、お客様の期待に応えたりして、

喜びを感じることは少ない(=働きがいは低い)。

 

しかし、時差出勤はできる、有給は自由に取れる、

育休制度も充実している、残業はほぼない、

というワークライフバランスが実現した

働きやすい職場、これはホワイト企業。

 

 

働きやすさは低いけど、働き甲斐のある職場、

これはモーレツ企業、

 

働きがいも低く、働きやすさも低いブラック企業、

 

そして、

働きがいも高く、働きやすさも高い

プラチナ企業。

 

あなたの会社・職場は

どこに当てはまりそうでしょうか?

 

現代の理想は、「働きがい」も「働きやすさ」も高い

プラチナ企業。

 

 

今回のご紹介した部署でいえば、

どう考えても「モーレツ」なんです。

 

でも、エンゲージメントのレベルは高い。

 

それはこの部署のメンバーが働きやすさよりも

働きがいを求めているメンバー

だからというのはあるでしょう。

 

 

とはいえ、やはり目指すべきは

プラチナ企業・プラチナ職場。

 

なぜなら、企業の業績でいえば、

 

ブラック < ホワイト < モーレツ < プラチナ

 

となるから。

 

また短期的な成果であれば、

モーレツ企業でもいいかもしれませんが、

長期的には続きにくいでしょう。

 

長期的な成果を求めるなら

プラチナ企業・プラチナ職場を目指すべきです。

 

 

モーレツ企業、ホワイト企業、プラチナ企業

の業績(売上伸び率)や

PBR(株価純資産倍率)を比べると、

一番高いのは、プラチナ企業。

 

モーレツ企業とホワイト企業の業績を比べると

モーレツ企業の方がホワイト企業よりも高いのです。

 

 

今回ご紹介した部署の課題は、

「いかに働きやすさを両立させていくか」

ですね。

 

難しい課題ではありますが、

なにか方法はあるはずです。

 

 

 

 

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