私は、だれ?
三月は出会いと別れの季節らしく、そういえばここまで、自己紹介をしてこなかったことに気づいた。とは言っても、特別隠すことがないように、何も示せるものもなくて、なんとも答えられない自分が情けなくなったり、悲しくなったりする。唯一言えそうなのは、文学部の学生だったこと。そして、最終学年の時、急に、めまいや頭痛、吐き気などの原因不明の体調不良に襲われた。一度休学して、静養したり、病院に通ったりしたけれど、原因もわからなければ、回復もしなかった。それでも、大学を卒業することはでき、体調は良くなったり悪くなったりを繰り返しながらも、今では、めまいと、一時期は拒食症のようになりかけた食欲不振は良くなって、あとはしつこい偏頭痛の症状だけになっている。頭痛がなく、元気でいられる日が増えてきたけれど、光と音への神経質さが少しあって、昼間の眩しすぎる光や、外の交通の音がストレスになって頭痛がする時があり、今は、夕方に起きて、夜に活動するような生活をしている。病院の先生に、何か生きがいになるようなことはないのかと言われて、体調が良く、気分が乗るときは、中学の時にやっていた物語の創作をやってみたり、素人の手習のような絵を描くことを始めてみたりしている。まるで病院で話すようなことしか言えなくて、こんな紹介でいいんだろうかと迷いつつ。実家にいて、経済の心配もなく、気ままにいられる自分は、とても恵まれているとわかっている。けれど、いつまでこんな生活が続くんだろう、という不安が少しわかるから、コロナも、戦争も、早く終わってほしい、と願うばかり。