読書: テレビ局再編 | コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

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日本テレビの裏方テレビマンの経歴の方が書かれた書籍。テレビというビジネスの論点がわかります。我々はテレビに対して何を求めているのでしょうか。


メディアとしては、個人的にはYouTube動画などと比べて、信頼されるコンテンツやローカルジャーナリズムを個人的には価値と思っていたり、また旅番組やお笑いが好きなので、自分が旅に行く代わりに、また劇場に行くかわりに見る機能を求めています。


ただこれだけ動画コンテンツが民主化され、そのビジネスモデルにも限界が来ているのは想像に難くなく、下記の記載が本書のポイントかなと思います。




P199-200

民放のビジネスモデルは維持できるか?


・民放の無料広告放送による従来型ビジネスモデルの維持は困難になるだろう。


・民放は、地上波・衛星波・ネット配信によって、全国向けあるいは首都圏向けのサービスを模索。キー局を含め、 10社程度が事業者になって番組を提供するのが望ましい。その収益構造は、広告収入・番組販売収入・インターネットでの定額配信サービスなど。


・NHKは「機能」によって2分割するべきだ。公共放送のスリム化によって、ニュース・天気予報・児童向け番組などがいまよりも安い受信料で維持できるものと考える。他方、ドラマなどのコンテンツは選択的受信料や番組販売、広告などの収益構造によって実現されるべきである。


・地方民放が生き延びるためには組織的な方策、例えばキー局の子会社になることや地方局同士が合併するなどの方策が採られるべきであろう。


・地方局がネットワークを維持していく必要性は薄れていくだろう。そして、県域やプロックで合併をしていけば、経営体力は強化されるだろう。ひとつのローカル局で複数のキー局番組を放送する「クロスネット局」も復活するだろう。