【読書】私たちはどこまで資本主義に従うのか―――市場経済には「第3の柱」が必要である | コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

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資本主義の是非が問われる社会になってきています。著者の言う通り、89年のソ連解体で社会主義が終焉し、相対的な資本主義の優位性がいつしか絶対的なものになってしまっていました。しかし昨今のグローバリズムの誤謬を意識しての各国の保護主義、格差社会そのものへの否定など資本主義への否定論が多くみられます。
 
著者は公共セクター、民間セクターだけでなく、多様性セクター(NGOや宗教、コミュニティ含む)とのバランスが重要であると訴えています。この論点の新しさは、単に多様性セクターの登場の必要性を訴えるのではなく、3者のバランスを訴えているところです。これがアンバランスだと多様性セクターも偏狭なポピュラリズム(=大衆迎合主義。大衆に迎合しようとする態度)に陥る可能性があるとのことです。この点はもう少し私の中で施策が必要なのですが、現在のトランプ政権に見るポピュラリズム、少し前の大阪維新のブームを見るとあながち間違っていない指摘ではないと思います。