若手コンサルタントに求められること⑩ | コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

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外資系IT企業で働くコンサルタント&プレイングマネージャーのブログです。日々の雑感や読書日記を紹介します。

自分の経験を中心に若手コンサルタントに求められる能力・経験・資質を徒然なるままに綴っています。今日は「戦略からシステム保守まで幅広く経験すること」について書きたいと思います。

今回は少し総合系コンサルティングファーム特有の事柄について述べますが、
可能な限り、すべての若手ビジネスパーオンの方にも適用できるように書いていきたいと思います。

総合系コンサルティングファームの特徴は戦略コンサルティングと言う経営戦略や事業戦略を策定するサービスから、サプライチェーン、財務・経理、人事などの業務を改善、またそれに伴うシステム導入をするサービス、また導入後の効果検証や定着化支援、障害対応などお客様の変革をしていく過程を一気通貫で支援しています。

一般の事業会社で言えば、企画から、その施策の実現、実現後のアフターサポートと考えて頂ければと思います。

私が今回述べたいのは、若い時には戦略のみ、業務改善のみといった一領域のみを担当するのではなく、また保守は何かつまらなさそうだからやりたくない食わず嫌いをせずに、幅広く挑戦をしていってほしいと思います。

今後のキャリアパスとして戦略(企画)を選ぶ方、どっぷり現場支援(BPRや保守対応)を選ぶ方それぞれかと思いますが、とにかく上流~下流までを一回経験すると、自分のやっている業務の視野が広がります。
どうしても自分が与えられた領域だけをやっている自分の業務の価値と言うものが見えにくくなる時があります。なので自分の業務前後がどうなっているのかというバリューチェーンを意識することが大事だと思っています。

私も現在の会社に入った時には漠然と戦略コンサルへの憧れがありました(たぶんかっこ良さそうだったから笑)。
しかし、実際最初に参画した始めた仕事はSAP(基幹システム)のテストと移行。
自分の想定していたコンサルタント像とは大きく異なるものでした。

ただその後はシステム導入プロジェクトも経験しましたが、M&A後の購買業務の統合プロジェクトや、あるM&Aを希望する会社の相手先のデューデリジェンス、事業戦略策定プロジェクトなど幅広く上流も経験することができました。
この上流でなぜ若手の自分が業務遂行できたか - それは下流の経験をしっかりとしていたからです。改革テーマを机上で作ってもお客様には響きません。やはり経験に裏打ちされた企画・構想でないとお客様にとっては意味がないからです。
私は下流を経験できたことで、実現可能性の高い・お客様視点の提案・企画・コミュニケーションができるようになっていました。

自身のキャリアを積まれるときに、最初からピンポイントでここ!と選ぶのではなく、
自分の好き嫌いを超えて、幅広く業務に従事をした方が良いと思います。
上流~下流までを一気通貫できる能力をつけるとより高い視野・広い視野での仕事ができるようになると思います。