若手コンサルタントに求められること⑥ | コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

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外資系IT企業で働くコンサルタント&プレイングマネージャーのブログです。日々の雑感や読書日記を紹介します。

自分の経験を中心に若手コンサルタントに求められる能力・経験・資質を徒然なるままに綴っています。 今日は「若いうちに修羅場を経験すること」について書きたいと思います。

この修羅場と言う経験を、私はキャリア形成において非常に大切にしています。英語だとCrucible(=厳しい試練)やCritical incidentという用語を使うようです。

私が大学院時代に履修をしていた人材育成論という授業においても、リーダーになるための主要な要素として、この修羅場を経験することが挙げられていました。

【参考】
新時代のマネージャー・リーダー人材の役割と育成 ―研究サーベイを中心に―

経営労働問題 次世代リーダーの育成のあり方--修羅場がリーダーの質(関係能力)を高める
http://ci.nii.ac.jp/naid/40015666923/

PARTII Provision of theme and Panel Discussion

コンサルタントという仕事は、早い段階から責任と権限を持たされる仕事です。よくコンサルタントの3年間は、事業会社の10年間に匹敵すると昔は言われていましたが(今はちょっと異なってきていると感じています)、この責任と権限を早い段階から持たされ、長時間働くがゆえに言われてきたのだと個人的には思っています。

私も3年目には、2-3名のメンバーのチームリーダーとなって、自分の父親と同世代の50代の事業会社の部長クラスのお客様と一緒にお仕事させて頂いたのは、懐かしい思い出であり、金の思い出です。今となっては、「あの時」があってよかったなあと思うのですが、各々のプロジェクトで沢山の修羅場を経験させてもらいました。正直「このままだと心身ともにまずいなあ」と思う出来事もありました。

5-6年目のころでしょうか。大規模プロジェクトのチームリーダーとしてメンバー約50名の方々と一緒に、上流から下流まですべてを担当し、自分が考え抜いたソリューションを実際に実現するところまで参画したプロジェクトがありました。当時は日本初の試みで、何も参考とするものがない中で、正に実現をすることでしか自分の仮説が正しいのかわからないプロジェクトでした。システム導入直後は何とかなったのですが、ある時期からトラブルの連続。対応は深夜にもおよび、携帯電話は24時間鳴っているような状態でした。ソリューションが悪かったわけではなく、他社の製品の質の悪さが直接の原因だったのですが、それも含めてお客様に売り込んだ責任は当然自分にあります。お客様に相当ご迷惑をおかけしてしまったことが、本当に申し訳なく、かなり厳しい状況に立たされていました。

この事態を収束できるのは自分しかいないと思い、各メンバーと協業しながら、お客様の会社に常駐し、業務とシステムがきちんと定着するまで一つ一つ課題をつぶしていきました。様々な方に支えて頂きながら、何とか平常化し、私は離任。担当のお客様からはもったいなくも、身に余る感謝の言葉を頂いたプロジェクトでした。

反省の多かったプロジェクトでしたが、この修羅場を経験したからか、その後のプロジェクトにおいては多少のことがあっても動じない「胆力」が自分の中で生まれていました。自分がやったことがない領域でも誠実に挑戦をしていけば何とかなる - この修羅場を乗り越えたことでコンサルタントの自信がついたのかもしれません。

ただこのような修羅場の経験は、実は大学時代にも経験しています。シンガポールでの留学中です。自分の能力があまりにも足らずに、日々悪戦苦闘。ひたすら図書館に籠って勉強している日々でした。この時の苦労があまりに大きく、会社に入った後も「あの時の苦労に比べれば、まだまだ大丈夫」と思っていた時期があったのを、このトピックを書きながら思い出しました。

「若い時の苦労は買ってでもしなさい」と言いますが、若い時に絶対に修羅場は経験をした方がいいと思います。修羅場を乗り越えた後に、自信が確信に変わってくると思います。