| 日本企業にいま大切なこと (PHP新書) | |
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今私がコンサルワークをしている中での解への参考が書かれている一書でした。
野中郁次郎氏は私が学生のときから好きな研究者。そして早稲田大学の教授兼ローランドベルガー会長 遠藤功氏。この二人の対談集ではなく、どちらかというあるテーマに則ってお互いが寄稿をしたような内容です。
日本が経営にも古き良きスタイルがあり、それがグローバリゼーションの名の下で科学的経営である米国型経営に転換した20世後半から21世紀初頭。この戦後未曾有の危機の中で、改めて原点に戻った日本型経営を見直すと共に、米国型経営との融合による総合力を生かした企業組織への変化が必要である。そしてその為には高い志を持つ、現場力を生かした共同体経営のできるプロデューサー的リーダーが必要である。というのが本書の要旨だったと思います。
日本型経営のGoodとBadを明確にし、Badの部分には欧米型の経営スタイルが合うのかを検証し、そして改善を行っていく。自分の仕事上の考えが整理された一書でした。
日本らしい思想や方法論に回帰すべき P72
若い世代のコンサルタントと話をしていても、欧米の学者やコンサルタントが書いた「論理思考」や「仮説思考」に関す本ばっかりを山ほど読んで、頭でっかちになっている人が実に多い。P73
個性的でありながら、連帯がある
最後は、リーダーが心に秘めている「志」しだい。理念なくして不可能に挑戦しようとしても、その思い自体がなかなか持続しません。P186
企業経営には、サイエンスとアートを融合させるような考え方が求められるのです。P42
企業経営者に必要なのが、(中略)「フロネシス」という実践知(賢慮)にほかなりません。「善」の実現をめざしてアリストテレスが提唱した実践哲学です。P33
たとえば、いまIBMは「スマーター・プラネット」という壮大なる構想を唱えています。まさに大ボラ中の大ボラだと思いますが、そうした強い思いで世界を変えるというビジョンを発信し、巧みなレトリックで社員をその気にさせるのがプロデューサー的リーダーの仕事です。P158
【不確実な時代に求められる賢慮のリーダーの能力】
(1) 「よい目的」をつくる能力
(2) 「場」をつくる能力
(3) 現場で本質を直観する能力
(4) 直観した本質を概念化し、表現する能力
(5) 概念を実現する能力
(6) 賢慮(フロネシス)を伝承、育成し、組織に埋め込む能力
