今週の東洋経済は「10年後に食える仕事 食えない仕事」というテーマの特集。
その記事の中に、Edgeに関する記事があったの本Blogにも掲載させて頂きたい。
いかにCompetitive Edgeを個々が持つか。このCompetitive Edgeは国際経済論などで使用される言葉であり、国々が経済優位を持つためのコンセプトとして使われてきた言葉であるが、世界がグローバルに、そしてフラットになっている今日において「人」にも適用される概念になってきている。
エッジの利いた専門と右脳的な能力が必須
また、最近の顧客は、業種をまたいだ知識を要求することが多く、その傾向は今後さらに強まるはずだ。
「たとえば電気自動車は、トヨタが造ってもパナソニックが造ってもおかしくない製品。仮にこうしたプロジェクトに入る場合、自動車だけではなく、通信や電気や保険の知識も求められる」(内田氏)
ただ、いくら優秀なコンサルタントでも、個人が全業種の知識を保有することはできない。そこで、今コンサル会社には「あらゆる産業、あらゆるトピックに強い人材をそろえた質的な規模が求められている」(内田氏)。となると、当然コンサルタント個人に求められる能力も、以前とは変わってくる。「10年前まではロジカルだとか仮説が作れるといった“素朴なゼネラリスト”でも勝負できたが、今後はゼネラリストとしての足腰を鍛えつつも、インドにめっぽう強いなど、エッジの利いた専門性が必要になる」(内田氏)
また、多様なタレントとチームワークができる資質も必要だ。
「10年後には、コンサルにもアップルのアイフォーンを生み出すような創造性が要求される。創造性は多様性の中からしか生まれないため、さまざまな専門の人とコラボできる能力は必須。人間力など、より右脳的な能力が必要になる」(火浦氏)
個人への要求水準は高まる一方だが、コンサル会社唯一の資源は人材という特性上、「給与が大幅に下がることは考えにくい」(フクシマ氏)というから、挑戦しがいはある。
一方、人数も受注額も大きいIT系コンサルティング会社の10年後はどうなるのか。
元アクセンチュアのコンサルタントで人事組織コンサル会社wealth share社長の鈴木智之氏は、「ERPやJ-SOX法への対応といった大規模プロジェクトから、BPО(ビジネスプロセス・アウトソーシング)案件にフェーズが移っていく。これらの案件は低額とはいえ安定収入が増えるから経営的には安泰。ただ、仕事内容はコンサルとは言えなくなる」と予測する。
「ITコンサル業界は00年代中盤から、“SE化”が進んでいる。となると、ITコンサルの給与もSE水準に近づいていくのが自然。さらに言えば、技術的にはインドのSEにはかなわないため、仕事が大量に海外流出する可能性も高い」
それでも勝ち残れるのは、「ITに加えてファイナンスや人事など、プラスαの専門性を持つ人だけ」(鈴木氏)。これに加え、コンサル業界に強い人材紹介会社クライス&カンパニーの丸山貴宏社長は、「今後起こるであろう大企業同士のメガ合併に備え、合併案件に強い人、極端に早期に納品できるなど仕事が速い人は有望」だと指摘する。
「コンサル会社は、よく『アップ ORアウト(昇進しなければクビ)』の世界だといわれるが、今後は技術か専門が断トツレベルでないと生き残れない。『断トツORアウト』の時代になる」(鈴木氏)
グローバル性や専門性で武装しないかぎり、戦略系、IT系共に血で血を洗うレッドオーシャン化が進むことは間違いなさそうだ。
- 週刊 東洋経済 2011年 8/27号 [雑誌]/著者不明
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