【読書】まず、世界観を変えよ――複雑系のマネジメント | コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

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まず、世界観を変えよ――複雑系のマネジメント
まず、世界観を変えよ――複雑系のマネジメント 田坂 広志

英治出版 2010-01-29
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今回の震災を受けて内閣官房参与に就かれた田坂氏の書籍。

複雑系は私の学生時代の研究テーマであり、手に取った本であるが、本書は私が学生時代に読んだ本の復刻版であった。もちろん加筆されていたが、この複雑系というテーマ自体が今尚色あせないテーマであり、社会人として読む今、当時よりもはるかに理解をし、読めたと思う。


著者は複雑系の今日において下記の7つの知が必要であると論じている。


「分析」はできない、全体を「洞察」せよ
「設計・管理」をするな、「自己組織化」を促せ
「情報共有」ではない、「情報共鳴」を生み出せ など


本書を読んでいていくつか記録をしておきたいキーワードがあったので、記しておきたい。

シンプルからそのまま全体観に立って
要素還元還元主義からの脱却
経営はアート
業務プロセスの変更は意識プロセスの変更
一人の変化が組織の変化につながる


複雑系を勉強するとそれが自身の行動指針につながる。フラクタル現象やバタフライ効果などがその要素であるが、科学的な思考になりがちな自身の仕事において、改めて複雑系を意識する良い機会となった。