【読書】不連続変化の時代: 想定外危機への適応戦略 | コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

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不連続変化の時代: 想定外危機への適応戦略
不連続変化の時代: 想定外危機への適応戦略 ジョシュア・クーパー・ラモ  

講談社インターナショナル 2009-12-03
売り上げランキング : 3901

おすすめ平均 star
star変化の激しい時代こそ、変化を肯定的にとらえる姿勢を主張し、われわれに希望を与えてくれる。
star類い稀なる戦略書
star予測できない時代こそ、共感の力が重要

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先週一週間上海に行っていた。今年2度目の上海であったが、街並みは上海万博の用意が始められており、マスコットキャラクターのオブジェやポスターが様々な場所で目に入った。


本書「不連続変化の時代」は様々な書評サイトで紹介されていた本で、気になって手にとってみた。現代世界は上海に代表されるように、我々が予測不可能なスピードで刻々と変化し、また様々な要因が絡み合いながら動いている。ボーダレスな世界になったからこそ、これまでより複雑化され、一つの課題を解くことにも多くの時間をかけなければならない。


そのような時代をどう捉えていけばいいのかを説明しているのが本書である。


私の学部時代の専門であった「複雑系の科学」(本書でも紹介されている)と同じ理論で、これまでの複雑な事象を単純化したモデルで理解する科学のアンチテーゼとして、 複雑な現象を複雑なまま理解しようとするを肯定し、そこに新しい発想が生まれることを本書では様々な事例を通して語られている。


印象的な文章として、


"新しい数理"が将来生み出すものを予測することは誰にもできない。組み合わせ方は無数にあり、規模は測り知れず、複雑さは圧倒的だ。それはいたるところで変革の嵐を巻き起こしている。(P149)


前後を読まないとなかなか理解しにくいかもしれないが、ある一つの領域において、その領域内だけの知識で解決するのではなく、様々な領域の知識・知恵を適用することで新しい解が生まれることを示唆している。その考え方に非常に共感を覚えた。


一つの思考プロセスを学ぶ一書としておすすめである。