26年スクリーンで観た映画142「シラート」想像を絶する音響、予想外の展開、でも古典的要素も | con-satoのブログ

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 スペイン(フランスとの合作)映画「シラート」。イラン映画ながらフランス資本で製作され、今年のアカデミー国際映画賞の候補になった「シンプル・アクシデント」と並ぶヨーロッパ発の話題作。

 

 モロッコのサハラ砂漠地帯でレイブを催している放浪のスペイン人とフランス人たち。彼らの主催するレイブに参加した娘が行方不明になり、娘を探すために来た父親と幼い弟。

 

 しかし、そのレイブには娘はおらず、次のレイブ会場へ同行したいと父親は彼らにお願いする。彼らには迷惑な存在と拒否される。しかし、どうしても娘を探したい父親は、半ば強引に彼らについていく。それは想像を絶する旅の始まりだった。

 

「シラート」★★★★★

 

 噂に違わぬ快作、問題作。噂どおりというのは音響設計の凄さ。これほど、音にインパクトがある映画を観たことがない。


 サハラ砂漠でのレイブ・シーンから突然始まる映画。そこへ行方不明の娘を探す父親が登場して映画が物語めく。

 

 そして砂漠地帯での移動。ここで映画はロードムービーの様相に変わる。過酷な自然環境。背景には不穏な政府(軍隊)の存在。そして不条理な悲劇。

 

 一見すると取り止めのない映画の展開。でも、この映画が過去の名作クルーゾーの傑作「恐怖の報酬」を下敷きにしているようにもみえる。海外での、はぐれもの逹。危険極まりない移動。それが映画的なサスペンスにつながる。そんな共通点がある。

 

 それに「マッド・マックス」的な要素も。この映画が過去の作品をベースにしながら、新しい作品を創造することに成功している。


 こんな映画の製作に加わるスペインの巨匠アルモドバルのセンスも感じる傑作。


 この映画は映画館で観なければ、意味がない。